美 going on

長野県下の小中学校の図工美術教師による,毎日の「図画工作」「美術」の授業の様子を紹介します 

学校美術館 「よしだナイトプロジェクト2011」 ~その3~

2014年05月08日 21時32分03秒 | 過去の題材
裾花中学校,長崎です。

「よしだナイトプロジェクト2011」は,6年生4クラスと2年生1クラスで作り上げました。

光と音と映像。

これがコンセプトではありましたが,制作に入った子どもたちにとって,「夜の学校」というシチュエーションは想像力をかき立てるとともに,よいアイデアを生み出すのにも方向性がわかりやすかったようです。
参加クラスは増えましたが,プロジェクト全体のテーマ性もしっかり保つことが出来ました。

作品はとてもおもしろいものばかりではありましたが,私はちょっと不安でした。
冬の夜…。さてお客さんは集まってくれるのでしょうか…?

開場10分前。私は昇降口の様子を見に行きました。まだ陽が落ちてすぐ,暗くなる前でした。見ると開演を待っているお客さんはまばらでした。

「…こんなものかな。夜だし寒いし,参加したクラスの保護者のみなさんと,先生方に楽しんでいただけたら,今回はそれで大成功だ。」

正直なところ,このとき私はそう思っていたのです。
それがどうでしょう。開演と同時に,次から次へと受付を通るお客さんが止まりません。そしてどこの会場でも光と音と映像の楽しくてあたたかい雰囲気の中で,来てくださった方々も子どもたちも,みんなが本当に満足していることがよくわかりました。

2年3組は,使わなくなったイスを使って動物を作りました。

これまたいらなくなった容器など,廃材をうまく利用しつつ,しっかりその元となる動物の特徴を表現しているのが,すばらしいですよね。


来場者にも大好評で,あちこちで撮影会が行われていました。

6年生全員で作った“水カンリンバ”という楽器。

空き缶と水で作ったマリンバのような手作り楽器です。
水カンリンバをつくる会のみなさんに来ていただいて,120本の水カンリンバを展示しました。

6年1組は影絵の上映。

オリジナルストーリーは工夫されていて,立ち見が出るほど盛況でした。

図工でも音楽でも体育でも,表現することはすごく楽しいことなのだと,子どもたちは分かっています。
そんな表現することだけでも楽しいのに,それを発信することはもっと楽しくて,さらにそれによって見た人を感動させることだってできるのです。
「今年もアートプロジェクトやりたい!」そう言ったあの子どもたちが思い描いていたものは,やっぱり本質を知っていたからだったんだなぁと思いました。


記事に興味を持っていただけましたら,クリックしてください。
にほんブログ村 教育ブログ 図工・美術科教育へにほんブログ村

教育・学校 ブログランキングへ