“対人地雷”という特殊なものをテーマにした石持浅海の短編集。『月の扉』では飛行機、『扉は閉ざされたまま』では密室を舞台にしたトリックで個性的な作品を書いてきた著者。それが今度は対人地雷ということだったが、これまた期待通りのなかなかおもしろい作品だった。
6つの短編で出てくる登場人物がそれぞれ他の話にも再び登場し、話の関連性が掴みやすく、その辺は非常によい。ただ最初の話で殺される人物が、時間が遡っている別の話ではメインキャラで登場といったように、時系列のズレからくる違和感は少し感じた。
でも犯人に対して擁護するというわけではないが、全体的にその感じがみてとれるのは、この著者の作風なのだろう。好き嫌いはあるだろうが、それでも『未来へ踏み出す足』の最後のシーンなんかはちょっといい。
評価:★★★★☆
6つの短編で出てくる登場人物がそれぞれ他の話にも再び登場し、話の関連性が掴みやすく、その辺は非常によい。ただ最初の話で殺される人物が、時間が遡っている別の話ではメインキャラで登場といったように、時系列のズレからくる違和感は少し感じた。
でも犯人に対して擁護するというわけではないが、全体的にその感じがみてとれるのは、この著者の作風なのだろう。好き嫌いはあるだろうが、それでも『未来へ踏み出す足』の最後のシーンなんかはちょっといい。
評価:★★★★☆