西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

第2回収用委員会

2015-02-17 19:45:17 | 石木ダム
「二級河川・川棚川水系石木ダム建設工事並びにこれに伴う県道、町道及び農業用道路付け替え工事に係る土地収用事件」という、長い名前の審理が長崎県の収用委員会において実施された。
昨年12月16日に行われた第1回目に続いて、2回目の審理である。



最初に今年1月16日付けで収用委員会に提出された「意見書」への回答を県が行った。

○石木ダムの必要性については、認定手続きの中で説明してきた。説明責任は果している。
 すべての要件を充足しているからこそ事業認定がなされたのである。

○損失補償については、公平性・客観性が求められており「公共用地の取得に伴う補償基準要綱 」に基づいている。

○手続きに瑕疵はない。

等々、毎度おなじみの答弁に終始した。

次に、弁護団から鋭い質問がいろいろ出され、それに対して県が答弁したのだが、その中でも、唖然としたのは佐世保市がいうところの「安定水利権」と「不安定水利権」の問題。

佐世保市や県が言っている「不安定水利権」は、昔から地域で使われていた川や湧水などの慣行水利権のことで法で認められたれっきとした水利権なのだ。

それを「不安定水利権」といかにも普通には取水できないような印象を与えている。

しかし、佐世保市では渇水時期であってもその「不安定水利権」なる水源から毎日15.000トン~21.000トンも取水してきたのだ。

安定水利権、不安定水利権とは、だれが決めたのかという弁護団の質問に対して、河川課のN課長は、「私たちの判断」と答えた。

つまり、起業者側が判断して、安定水源・不安定水源としたというわけなのだ。

そんなことをしていいのだろうか??

法で認められている慣行水利権を、県が不安定水利権だとして佐世保市の水量にカウントしないで、水が足りないから石木ダムを作るといっているのだ。

3回目の収用委員会が開かれるのかははっきりしないが、こんな不誠実な回答で土地を収用されることがあってはならない。

今朝の西日本新聞「デスク日記」に、佐世保支局の坂口記者が暖かい記事を書いてくれました。坂口さん、感謝です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。