西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

いい加減にしてほしいNHK会長

2014-02-26 21:27:00 | 反戦・平和
安倍ちゃんのお友達の籾井ちゃん、もういい加減にしてほしい。

NHK会長の籾井勝人氏、今度は、NHKの理事全員の辞表を預かっていたというのだ。

NHKの理事10人全員が日付空欄の辞表提出 衆院総務委(14/02/26)



NHK理事10人全員が「辞表を提出した」と国会で次々に答弁した。それも理事全員に日付欄を空白にした辞表を提出させていたのだ。

衆院総務委で福田昭夫氏(民主)の質問に理事10人が辞表提出を認めた。籾井氏は当初、人事案件を理由に答えなかったが、理事の答弁後は「各理事は事実をそのまま述べた。それはそれでけっこう。私がどう思うかは別問題」と述べた。

このことは、どんな意味を持つのか?理事の任期満了前も罷免できるようにし、会長の人事権を強める狙いがあるとマスコミは報じているが、会長が理事を勝手に罷免することが出来るのだろうか?

放送法では、理事を罷免できるのは次の場合だとしている。

放送法31条
(中略)
3  次の各号のいずれかに該当する者は、委員となることができない。
一  禁錮以上の刑に処せられた者
二  国家公務員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者
三  国家公務員(審議会、協議会等の委員その他これに準ずる地位にある者であつて   非常勤のものを除く。)
四  政党の役員(任命の日以前一年間においてこれに該当した者を含む。)
五  放送用の送信機若しくは放送受信用の受信機の製造業者若しくは販売業者又はこ   れらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わずこれと同   等以上の職権又は支配力を有する者を含む。以下この条において同じ。)若しく   はその法人の議決権の十分の一以上を有する者(任命の日以前一年間においてこ   れらに該当した者を含む。)
六  放送事業者、第百五十二条第二項に規定する有料放送管理事業者、第百六十条に   規定する認定放送持株会社若しくは新聞社、通信社その他ニュース若しくは情報   の頒布を業とする事業者又はこれらの事業者が法人であるときはその役員若しく   は職員若しくはその法人の議決権の十分の一以上を有する者
七  前二号に掲げる事業者の団体の役員


しかし、現に日付欄空白の辞表を提出させられているのだから、何らかの抜け道があって、辞めさせる事が出来るのかもしれない。

そして、籾井会長は、こうも言ったらしい。

「辞表を預かったことで萎縮するとは思わない。一般社会ではよくある」と。

一般社会と公的なNHKが同じでいいのか? そのことも疑問だ。

「政府が『右』と言っているものを、われわれが『左』と言うわけにはいかない。」と言う人物だ。
政府が右というものを右と言うのなら、なにも受信料を取る必要などないのだ。
国から全部出してもらえばいいだけの話である。

なぜ、NHKが国民から受信料を取るのか…、それは報道の独立性のためではないのか!

早く辞任して欲しい。

下記のような運動も起こっている。

「今直ちに電話とファクスで籾井会長解任を求める声をNHKに集中しよう。これから1~2週間で何万人もにやってもらいたい。声が力になる。声の民主主義だ」。東京都内で22日に開かれた、市民の立場からNHK問題を考える緊急集会で醍醐聡東大名誉教授が訴えた。

NHK窓口電話(0570・066・066)








「希望の牧場」

2014-02-23 20:50:04 | 原発事故
国から言われた「殺処分」を拒否して、350頭の牛を飼い続けている福島県・浪江町の吉沢正巳さんの講演会が長崎の男女共同推進センター・アマランスで行なわれた。

昨年11月に、福岡の航空自衛隊築城基地に反対して毎月座り込みを続けている「平和と命をみつめる会」の渡辺ひろ子さんから、大分・中津で開く吉沢さんの講演会のご案内を戴いていたが、いくらなんでも中津まで出かけるのは大変である。聞きたいとは思ったが、出かけるのは断念してしまった。

ところが、脱原発運動や福島の子どもたちの保養や福島に診療所を建てる活動などをされている「ナゼンナガサキ」のみなさんが吉沢さんを呼んで話を聞く会をされるという。

長崎までならすぐに行ける。というわけで、お話を伺ってきた。



吉沢さんはとてもパワフルで行動力のある方だった。

3.11の地震は、たて揺れ横揺れといったものではなく、回転運動のようだったと言われた。

吉沢さんの勤めている牧場は福島第一原発から14キロのところにある。

11日の夜には、原発から3キロや5キロ地点は避難したがいいと言われだした。12日の午後3時半、1号機が爆発。吉沢さんの牧場には、福島県警の通信部隊が来て、原発の様子を衛星通信で国に送っていたが、その部隊が国は情報を隠していると言った。

吉沢さんのいる浪江町にも近隣の町にも、国・県からは一切連絡はなかった。15日になってやっと、通常の1000倍という酷い放射能が来ていると浪江町の町役場に知らされたのだ。
12日に1号機が14日に3号機が、そして15日に2号機と4号機が爆発したが、14キロ離れた牧場でも爆発音が聞こえ白煙が上るのも見えた。
17日になって東電職員が原発から撤退しようとしていたことが分かり、許せないと上京し東電に抗議した。飼っている牛たちを助けて欲しいと農水省にも行った。
家畜のレスキュー計画もあったが、人間が先だと、この計画は潰されたという。

5月になり国は家畜の殺処分を求めてきたが、牧場主も吉沢さんも『牛飼いとして牛を見捨てることは出来なかった』 そこで、警戒区域のバリケードをかいくぐり牛たちに餌を運んだ。



みんな逃げたが、吉沢さんは反対に考えた。逃げるのではなく立ち向かおう。
そして、吉沢さんは決めるのだ。「国の言いなりには絶対にならない」と。
放射能にまみれ出荷も出来ない牛を飼う意義は何か?考え抜いて吉沢さんはこう結論付けた。『汚染されて生きた牛として調査・研究の対象になるのだ』

いま、事故の風化・無視が始まっている。福島は、国策に協力しながら国に捨てられた。大事なことは、言いつづけることだ。

そして吉沢さんはこうも言われた。
「仮設住宅で人生を終わらせたくない。だから、みんなに自分の家へ帰ろうと呼びかけている。子どもたちはだめだが、70代、80代の老人はもういいのだ。自分の家へ帰って暮らそう。」と。
仮設住宅で多くの高齢者が故郷を思いながら孤独に死んでいる現実、その無念さを思うからこその言葉なのだ。

重く苦しい胸の内を、時にはユーモア溢れる語り口で話された吉沢さん。

もっと多くの方々に聞いてもらいたかったと思う。


「NHK受信料拒否の論理」

2014-02-22 20:15:42 | その他
「NHK受信料拒否の論理」は、1973年に、当時、朝日新聞の記者だった本多勝一さんが書かれた本である。未来社から出版されていて定価は480円。
 
このところNHKが何かと騒がしい。新会長に就任した籾井勝人氏は『(従軍慰安婦問題は)戦争地域にはどこの国にもあった。国際放送で政府が右と言うものを左というわけにはいかない』とのたまい、経営委員に就任した作家の百田尚樹氏は『蒋介石は日本が南京大虐殺をしたと宣伝したが、世界の国は無視した。そんなことはなかったからだ』と発言した。同じく経営委員の長谷川三千子氏は朝日新聞社で自殺した元「風の会」代表の野村秋介を賛美し『神にその死をささげた』とする追悼文を発表している。

さすが安倍ちゃんのお友達というべきだが、これらのことを受けてネット上では「もう受信料をはらいたくない」という声が行き交っている。

これらの声が意外に多く「受信料を払っている人って多いんだな~」と、私としてはちょっとびっくりしているところだ。

我家では、テレビ購入以来、まだ一度も受信料を払ったことはない。





結婚してからしばらくの間テレビは持っていなかったが、子どもたちが大きくなり「見たい」と言い出して幼稚園の頃に購入した。

購入したらすぐさまNHKの契約係(?)の人が来て、受信料を払ってくれと言われる。
考えてみても子どもは民放のマンガしか見ていないし、大人は子育てや仕事に忙しくテレビを見るより寝たほうがいい状況だった。

それで、誰もが言うであろう「NHKは見ていません。」を私も言った。
しかし、見ても見なくても受信料は払わなければならないのだという。???何だか変ではないか?

とにかく納得できないことを話し帰ってもらったが、それから幾度となく集金の方がみえるようになった。

それで、私はNHKを見たいとはおもっていないこと、NHKは勝手に電波を送らないで欲しいこと、受信契約はしないこと、などをそのつど話して帰ってもらっていたが、「こんなにいろいろ言う家はめずらしい。ご主人はどこにお勤めですか?このあたりで払っていないのはお宅だけですよ!」と捨て台詞を吐かれたこともあった。

そうしているうちに、当時、東京・小金井市の市議会議員でNHK視聴者会議代表の佐野浩さんが書かれた「NHK・受信料を払えぬ理由」(晩聲社・1988年刊)が出た。
こちらは、集金員への対応のノウハウも書かれてあって、それ以来、私は佐野さんの指南に従って対応するようにしている。

曰く「NHKを視聴した分だけを払うので、メーター制にして欲しい」

これは理にかなっている。

水道・ガス・電気だって、使用した分だけを払うのだ。

見ても見なくても同じ金額を払うのではなく、見た分だけを払う。
そうすれば払う人も増えるのではないだろうか、、、、ひょっとして、払う人は増えても金額は減る?

種火

2014-02-19 22:17:03 | 反戦・平和
「19日佐世保市民の会」のデモは、今日で満46周年、553回となった。



アメリカはメモリアルデイを好む国民性があるが、元衆議院議員の今川正美さんによると、1月19日は日米安保条約の調印が行われた日で、その日を記念して米原子力空母エンタープライズは入港したのだという。

ベトナム戦争が泥沼化し、ベトナム戦争に反対する多くの学生や労働者がこのエンタープライズの寄港に反対し、佐世保で大きな寄港反対闘争が行なわれた。

その翌月、エンプラ入港の19日に合わせ「反戦・平和」を掲げて、意思表示をしたい人は誰でもデモをすることが出来る「19日佐世保市民の会」が誕生したのだった。





その日は私の20歳の誕生日だった。

私は青いヤッケを着て、手作りのゼッケンを首から下げ、第一回のデモに参加した。

このデモの中で、私は多くの人と出会い友人になった。とても大事な友人たちだ。

夫ともこのデモの中で知り合ったのだ。


しかし、若かった私は、この運動では何も変わらないのではないかと思い始め、デモに参加しない時期もあった。

そんな時、戦争の資料を展示されている平和祈念館「天望庵」の藤原辰雄先生から「この運動は種火。すぐに世の中を変えられる性急さも力もないけれど、種火がないといざという時、大きく燃え上がることは出来ない。だから、種火が消えないようにこのデモを続けて行こう。」と言われ、その通りだと感じ入ったのだった。



今日で私は66歳になった。
膝も腰も痛み、物忘れもひどくなってきた。

しかし、まだまだ続けられる。

故人になられた先輩がたが「死ぬまで続けるぞ!」とおっしゃっていたけれど、私も死ぬまで続ける覚悟である。

コラムニスト・信氏

2014-02-13 19:39:41 | 日記
私が敬愛する長崎新聞論説委員で、コラムニストの信氏が昨日の長崎新聞一面下の「水や空」で、高橋哲哉東大大学院教授の「犠牲のシステム 福島・沖縄」(集英社新書)を引き合いに、東京都知事選について書かれている。



これまでの日本の繁栄が、一部地方の犠牲の上に成り立っていたことを論証し、それをやめようと訴えた本だ。

私はこの本を夫から渡された。先に買って読んだ夫は、「これは読んだほうがいい。読むべき本だ。」と私に手渡したのだ。

しかし、読み進むうちに苦しい気持ちになった。
自分の「反基地論」が甘いものであることを、この本によって指摘されたからだ。

私は「沖縄に要らないものは本土にもいらない」と主張してきた。

だから「米軍はどうぞ本国にお帰り下さい」といい続けてきたのだ。

「同じ基地の街として連帯しなければならない」と言ったこともある。

しかし、圧倒的で広大な沖縄の米軍基地と佐世保の基地とは、とても同じなどと言うことはできない。私の認識不足である。


原発の問題も同じだ。

東京の繁栄は、福島の原発によって支えられてきた現実がありながら、都知事選の争点からはずらされた。

昨日のコラムは「犠牲のシステム」をどうするか、議論はこれからである。と結ばれている。


信氏は、長崎新聞論説委員の高橋信雄氏。

これまで、鋭い眼差しで「水や空」を執筆されてきた。
長崎新聞のホームページを見ていたら、この高橋信雄氏のコラムがまとめられ、「信の一筆」と題して、長崎新聞社より出版されていることを知った。



読んでみたいと思う。