西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

今年最後の阻止行動

2015-12-25 19:12:17 | 石木ダム
今日が、今年最後の阻止行動日だった。



年の瀬も押し迫ってきたけれど、今日もゲート前には20人を越える地権者・支援者が座り込んでいる。





いつダム事務所職員や業者が来ても、追い返すことが出来るような体制を維持しているのだ。

5月19日に付替え道路工事が再開されてから、私たちは口を開かず、県職員にも業者にも黙って背中を向け続けてきた。

業者には何回もゲートを越えられ、伐採作業もされてしまったけれど、大型重機の搬入を阻止し、それ以降の工事はまだ何一つさせていないのだ。

これは、私たち地権者と支援者が阻止行動で勝ち取った大きな成果だ。


この7ヶ月、ダム事務所前の見張り番の支援者から職員の動向の連絡が来るたびに、私たちはゲート前に並び阻止線を張り、現場に業者を入れないように踏ん張ってきたのだ。






ダム事務所に動きがなければ、業者の動きはどうか現場事務所まで様子を見に行ったり、別ルートの現場入口を確認したりと忙しく動き回ってきた。

その効果なのか、「付け替え道路」は、まだ影も形もない。


28日には、ダム事務所から所長が「今年最後のご挨拶に伺う」との情報も伝わってきたが、地権者のみなさんから「遠かとに、もう出て来んでよかよ。正月前で忙しかやろう。私たちで対応するよ。」と言ってもらったので、私たち支援者は今日が今年最後の座り込みとなった。


毎朝5時に起きて弁当を作り、6時40分に家を出て7時30分にこうばるゲートに到着。

これがここ7ヶ月の私たち夫婦の日課だったが、年末・年始は少しだらけさせてもらおう。

そして、来年に向けて英気を養おう。

帰り際には、地権者の皆さんと「来年も頑張るぞ!えいえいオウ!」とこぶしを上げて誓ってきた。



来年は正念場だ。県や市を、何としても石木ダム建設中止へ追い込みたいと思う。


2015年最後のデモ

2015-12-20 12:51:56 | 反戦・平和
昨日、12月19日は「19日佐世保市民の会」の2015年最後のデモだった。



急に冷え込んだからか、出発時刻の午後6時近くになっても参加者が中々集まってこない。

心配していたけれど、5分前になったらいつものメンバーがわっと集まって来てくれて一安心だ。
「デモが終わった後は、恒例の忘年会だけん、みんな来るさ。」とは世話人のお一人Yさんの発言。



それに吉井町の山中からは、展望庵の藤原辰雄先生が娘さん2人に連れられてやってきて下さった。
「足が弱ってしもて、来きらんごとなった。」と言われたが、杖を付いて4分の1ほどの距離を歩かれた。
88歳になられたそうだが、意気軒昂である。



嬉しくて、涙が出そうになる。
まだまだお元気でいて欲しい。この「19日の会」はずっと藤原先生ご夫婦を頼りにしてきたのだ。
幸子先生のほうは3年前にお亡くなりになったけれど、私たちが「辰ちゃん!」と愛称で呼ぶ辰雄先生には頑張って欲しい。



デモが終わって、忘年会会場へ。

辰雄先生も参加して、とても賑やかな会となった。



今年最後のデモは575回、参加者18人だった。

来年2月19日からは49年目を歩くことになる。一人も欠けることなく49年目も歩き続けたい。

外来種の駆除を…

2015-12-16 21:14:28 | 石木ダム
朝はそれほどでもなかった気温が、午前9時を過ぎた頃から下がりだしゲート前は寒くてたまらず、七輪で炭を起し暖を取る事になった。

近頃は、エアコンや電気ストーブ、ファンヒーターなど手間も技術も要らない暖房器具が主流で、私も子供の頃に火鉢を使ったことはあったが、炭を起すことなどやったこともなかった。

しかし、こうばるの皆さんは炭起しも上手で、すぐに赤く燃え出して暖かくなった。





地権者の男性陣は、テントやゲート前で使う炭を焼くために、炭にするための木々を切り出しにこうばる地区よりもっと上った木場の山に入られていた。

ゲート前にいる女性陣と私たち支援者は、ダム事務所前で見張っている支援者から県の動きはない様だとの連絡をうけ、七輪で定番の焼き芋を焼いて楽しく食べていたのに、岩屋の監視小屋にいるK子さんから電話が掛ったのだ。








「環境調査だと言って、業者がきている。急いで上ってきて欲しい。」とのこと。

月曜日に「石木川の環境調査をさせて欲しい」とダム事務所から職員と委託された業者が来たが、お引取り願ったばかりだった。

また川の調査なのだろうか?

急いで、2台の車に分乗して岩屋の監視小屋へ向かったが、調査の現場はもっと上のほうだという。

さらに岩屋神社の近くまで上ると、木々の切り出しに行っていた男性陣も集まっていて、業者とダム事務所の職員から話を聞いていた。



そばにはクレソンが入った大きなビニール袋が7袋ほど置いてある。

業者は福岡にある「(株)建設技術研究所」からやって来て作業をしていたということだ。

つまり、このクレソンは外来種であるため生態系を壊し環境を破壊する。それで刈り取って持ち帰り焼却するのだという。



何だか意味がよくわからない。

「クレソンが外来種で生態系を壊す」ということまでは分かったが、クレソンは刈り取った場所にだけ生えているのではない。岩屋地区のあちこちにいっぱい生えているのだ。

生態系を壊すのなら、生えているクレソン全部を刈りとらなければならないだろう。

それにここはダムが出来れば水没するところなのだ。
水没しても生態系を壊すのだろうか。

環境破壊というなら、ダム建設こそが一番の環境破壊ではないのか。

みんなで抗議して、業者もダム事務所の職員も追い返したが、行政って本当に無駄なことばかりしていると思える。

この調査費用もダム事業費の中に入っているのだろうか? 不思議でならない。





私たち女の力

2015-12-14 20:58:18 | 石木ダム
今日は県の収用委員会だった。

地権者のみなさんも私たち支援者も男性陣はみんな、「27長収第7号事件」と記されている収用委員会の審理に出かけ、あとは少人数の男性と少人数の女性陣だけとなった。



「27長収第7号事件」って、どこの土地のことなのだろう?]

「うちん土地かもしれん。隣との間の道のことかな?」とT子さん。

「えっ、知らんと?」と私。

「うん、よくわからん。」

もうもう、皆さんこんな調子だ。自分の土地が取り上げられようとしていても、くよくよ悩まないし絶対に勝つと信じている。

だから、ここ「こうばる」のみなさん方が私は大好きなのだ。


10月20日には岩屋地区に予定されている迂回道路工事が入札され施工業者も決まり、いつ工事が始まるか予断を許さない状況になっている。



だから今日は残った女たちを中心に少ない人数で、メインゲート前に座りこみ、岩屋の監視小屋でも監視を続けた。



今日は風もなく穏やかで、着ていた厚手のコートを脱ぐほどの暖かさだった。

メインゲート前にしばらく座り込んでから、岩屋の監視小屋まで歩いてみた。



途中、ダム小屋でばあちゃんたちとおしゃべり、いいからと言うのに、ばあちゃんたちに漬物と南天を貰うことを約束させられる。何だかとてもおかしいけど、ばあちゃんたちにそんなことを言って貰うのはとても嬉しいことだ。




監視小屋から岩屋神社の方を見ると、朝日が山際から昇ってきている。



側溝には水が溢れるように流れているし、暖冬だからなのか側にはスミレの花も咲いている。




岩屋川も石木川も澄み切った水が流れている。





「忙中閑あり」ではないが、時間が止まったかのように感じられた。

このままこのダム事業が中止になったらどんなにいいだろう。

ばあちゃんたちが元気なうちにいいニュースを聞かせてあげたい。

みんなで祝杯をあげることが現実になるように、私たち女の力を出し切りたい。




チラシ配布と署名活動

2015-12-13 19:17:58 | 石木ダム
佐世保にもいろいろな女性団体がある。

女性の地位向上のためや今の社会の中で女性たちが生き易くなるための活動を続けている。

それらの女性団体が集まって「佐世保女性ネットワーク」という大きな集まりも出来ている。

「新日本婦人の会」や「I女性会議」など政党色の強いグループから「佐世保女性史の会」などの研究グループ、「佐世保生活学校」、「DV防止長崎佐世保支部」、「ウィメンズカウンセリングさせぼ」、また「退職女性教職員の会」など、佐世保で活動している女性たちの集まりである。

その「佐世保女性ネットワーク」が先日の定例会で「石木ダム建設反対」を打ち出し、強制収用反対の署名活動とチラシ配布を行なうことになった。



私も会員の一人ではあるのだけれど、もう長いこと定例会にも参加していなかった。

それが「ダム反対」を打ち出し12月13日(日)に佐世保市の繁華街で「署名とチラシ配布をしますよ。」とYサンから聞き、それは参加しなければと友人と一緒にビラ配りの場所に出掛けた。



それぞれの団体から総勢15名ほどが参加。

1時間で500枚のチラシと125筆の署名が集まった。



師走ということもあり、差し出すチラシも受け取らず忙しげに去る人もいたが、立ち止まって署名する人の数も多かった。

市民の反応は好かったといえるのではないだろうか。

第2弾、第3弾と続けて行きたい。

佐世保の女性たちが署名・チラシ配布を続けることによって、少しでも強制収用を阻止する力になればと思う。