西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付替え道路工事再開59日目

2016-10-26 21:39:49 | 石木ダム
佐世保を出るときは降っていた雨も、川棚町に入ったころから弱まり、ダム事務所前に到着した時には止んでいた。

雨が止むと山々から水蒸気が立ち上り幻想的な風景になって、いつものことだけれど思わず見入ってしまう。



石木川の最初の一滴を生み出している虚空蔵山も靄に包まれていてため息が出るほど美しい。



こんなに美しい風景を見られるのも、早朝からダム反対運動をやっている者の特権だろう。


ところで、先日、このブログでダム事務所の職員にやる気が感じられないと書いたからか、今日は午前9時15分には、ダム事務所前の支援者から3台の公用車がゲートへ向かって出発したと連絡が入った。

ゲート前にいる私たちに「やる気」を見せるつもりなのだろうか?


10月26日ゲート前


やって来た所長は「ゲートの中に入りますんで、妨害をやめて下さい。」といつもと同じセリフを繰り返す。

目新しいのは「今の場所から立ち退いてください」というセリフが入ったことだ。

次長も「妨害行為をやめるようにという裁判所の決定も出ています。」と同じセリフを繰り返す。





どんなことを言われようとも、どれほど言われようとも、私たちはこのゲートを開けることはない。 工事をさせることもない。

このゲートを守り抜いて、ダム建設を中止させる。それが、ここに集結している者たちの願いだ。


いつもは10分で終わるダム事務所からの訪問も、今日はちょっと長くて15分ほど。 やっぱりやる気を出したんだろうか?


石木川は今日も変わらず穏やかに流れていた。




付替え道路工事再開57日目

2016-10-24 19:36:06 | 石木ダム
午前9時40分、今日は所長を先頭にダム事務所職員7人と業者3人の計10人がゲート前にやてきた。





N建設の現場責任者は変わったのか、初めて見る顔だ。

所長はゲート前に着くなり「ゲートの前を開けてください。妨害をやめて下さい。」と言う。
「工事のためには、このゲートから中に入らなければならないので、妨害をやめて下さい。」

それは私たちもよくわかっているのだ。 このゲートの入り口からしか車も機材も現場へ入れ込むことはできない。
だからこそ、ダムを絶対に作らせないために、建設道具の一つさえ現場に持ち込ませないために、こうしてこの入り口で座り込んで闘っているのだ。



次長も「妨害は違法だという裁判所の判断が出ています。妨害物を自主的に撤去してください。ずっとお願いしてきています。」と言う。

確かにお願いはされてきたが、私たちは、そのお願いを聞くことはできないのだ。

10月24日ゲート前


「はいはい。」と横断幕やネットを外し「どうぞお入りください。」とやったりすれば、工事はどんどん進んでいく。

どれほど裁判で有利な判断が出たとしても、「もう、ここまでできているのだから‥。」とダムは運用を開始してしまう。





北海道の「二風谷ダム」裁判の判決がいい例だろう。

アイヌ民族の聖地とされてきた沙流川に作られた二風谷ダムは、今ではもう砂に埋め尽くされて用をなさなくなっているが、判決では『先住少数民族であるアイヌ民族独自の文化に最大限の配慮をなさなければならないのに』国が必要な調査などを怠り事業認定をしたのだからこの認定処分は違法である。
『しかし、すでに二風谷ダムが完成しているので収用裁決を取り消すことができない、そこで事情判決をすることとする。』

とされて、内容では勝利したにもかかわらず、ダムの運用は開始されたのだ。


だからこそ、私たちはどんなことがあっても工事を止めてダム建設を中止させるのだ。そうすることが、裁判での勝利にも繋がるのだ。


Mさんのタイマーがピピピピーとなり、10分が経過したことを知らせてくれる。

いつも職員たちは10分経つと帰っていくが、今日も10分で帰っていった。

どうしても工事をさせて欲しいという割には、ゲート前の滞在時間が短くはないか? セレモニー化して、やる気など少しも見えないではないか。

ここでダム建設を中止すれば、知事も佐世保市長も英断を下した人として、県政史にも佐世保市政史にも名を残すだろうに、、、。

名誉欲に溢れているお二人のことだから、英断を下す可能性は十分にあると考えたい。


付け替え道路工事再開55日目

2016-10-20 20:35:50 | 石木ダム
付替え道路工事が再開され、私たちが地権者の皆さんと一緒に座り込むようになってから今日で55日目だ。





先週は水曜日の一日だけしかゲート前にやって来こなかったダム事務所の職員は、今日もやって来た。

今週は月、水、木と立て続けにやって来ている。やる気のあるところを見せているのだろうか?





10月20日ゲート前



今日も10分ほどいて帰っていったが、いつもと違ったのは側溝の位置を確認していたことだ。

ゲートの中の水はけが悪く、雨の日になると、私たちがテントを立てさせてもらっているK砕石の駐車場に泥水が流れ込んでくるのだ。

そのことを地権者のMさんが抗議されていたからだろう、今日は何人もで側溝の場所を探していた。



ゲート向かいの崖の上には、夏の名残りの夾竹桃の赤い花が咲いていて、座り込む私たちを和ませてくれる。



ダム事務所からは、明日も来るだろうか?


付替え道路工事再開54日目

2016-10-19 22:14:50 | 石木ダム
午前9時35分、白のワゴン車とグレーの軽乗用車2台がゲート前を通り過ぎた。



ダム事務所職員はゲートの手前で降りて歩いてやって来ている。今日はダム事務所の公用車3台全部に乗り込んでやって来た。

久しぶりに所長が先頭で歩いて来ている。このところゲート前へは来ないことが多かったので、体調を崩したのだろうかと話していたが、見た感じでは元気そうだ。



所長はゲート前に着くとすぐさま「皆さんがやっている封鎖行為は違法だとの判断が出ているのでやめて下さい。」と言う。

次長も「横断幕を自主的に撤去してください。ずっとお願いしてきてます。」と言う。

「ゲート前から立ち退いてください。」今度は所長が声を張り上げる。

10月19日ゲート前


建設課長はフェンスの隙間から、中の様子をパチリ、パチリとやっている。







所長、次長、職員たちもゲート前をうろうろしていたが、10分経ったところで建設係長が合図をして、みんな帰っていった。



ゲート前の滞在時間は10分間と決めているのだろう。

そして、反対地権者や支援者の妨害行為にも負けず、工事再開のお願いをやっているというところを本庁のお偉方に報告したいのだろう。

ゲート前に来ることは実績作りをやっているに過ぎないのだ。

中に入って工事をやるといいながら、機材一つ持ってこないことがそれを証明している。

何度やって来ても無駄ですよ。私たちはあなた方をゲートの中に入れさせないのだから。

さあ、明日も座り込むぞ~!

付替え道路工事再開49日目

2016-10-12 19:54:37 | 石木ダム
先週木曜日にやって来て以来、ゲート前にはチラリとも姿を見せなかったダム事務所職員。

6日もゲート訪問が空くのはまずいと思ったのか、さすがに今日はやって来た。

しかし、所長は居ず次長と建設課長、用地課長、他7名の職員と3名の業者の10人だ。






次長も、所長と同じように、「妨害行為をやめて下さい。ゲートに取り付けた横断幕やプラカードを外してください。」と繰り返すばかりだ。

10月12日ゲート前


一番張り切っているのは建設課長で、カメラをあちこちに向けて写真を撮りまくっている。



次長と2人でゲートの前を行き来しながら、ゲートの中の様子を窺がっている。

しかし、私たちも簡単には覗かせないのだ。





10分経ったら、みんなぞろぞろと帰っていった。



いったい何のために来ているんだろう?

「工事をするためにゲート内に入る」と言うけれど、機材一つ持ってこないで草刈りすらできはしないのだ。

「努力をしている」と本庁に報告するためのパフォーマンス?

考えてみるがよくわからない。


まあ、分からなくてもいいのだ。 とにかく、私たちは工事を止めるために、明日もここに座り込むだけなのだから。