西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

付替え道路工事再開81日目

2016-11-29 19:50:51 | 石木ダム
ダム事務所が休みの時以外、ゲート前に座り込むようになって今日で81日目となった。

ダム事務所からはだいたい月曜日にやってくることが多いのだけど、昨日はやって来なかったので「きっと今日やって来るよ。」と話していたら、ダム事務所前の支援者から「ヘルメットを被って出かける準備をしている。」と連絡がきた。やっぱり来るんだ。

さあ、こちらも準備をしよう。



テントから急いで横断幕やネットを持ってきて、ゲート前に並んだ。



今日も地権者、支援者、20人を超す人たちがゲート前に並んでくれている。



午前9時30分、ダム事務所の公用車3台に分乗して、ダム事務所の職員と業者、合わせて11人がやって来た。

11月29日ゲート前


このあと、9時45分までの15分間、ゲート前を行ったり来たりして、所長はお馴染みのセリフ「今日はこれで帰ります。また来ます。」を言って帰って行った。



いったいいつまでこんな不毛なことを地権者にさせ続けるのだろう。


私たちが県を訴えた「工事差し止め」の仮処分の結論が12月中に出ることになっている。

県が私たち地権者・支援者19人を訴えた「通行妨害」仮処分の裁判も始まる。

一日も早く「工事差し止め」の裁判で勝利し工事が中断されることを願っているが、予断は許されない。

仮に「工事差し止め」の裁判がうまくいかなかったとしても、「付替え道路工事」の工期は、一社は今年12月15日までだし、あと二社は来年1月31日までなのだ。

どちらにしても来年1月いっぱいで、一旦、工事は中断することになる。

さあ、それまで頑張って闘っていくぞ!!






付替え道路工事再開79日目

2016-11-25 16:57:14 | 石木ダム
今朝のこうばるは真っ白に霜が降りていて、いよいよ冬が迫っていることを感じさせてくれる。

付替え道路建設予定地であるゲートの中も晩秋の様子に変わっている。






午前9時25分、ダム事務所前の支援者から「職員と業者が出発準備をしている」と連絡が入った。

ゲート前の私たちも、ネットを持ち抗議の体制に入る。



9時35分、いつものようにダム事務所の職員7人と業者3人の計10人がゲート前にやって来た。



11月25日ゲート前


これもいつものように建設課長が私たちにカメラを向け、建設係長と建設課主任がビデオ撮影を行っている。

いつもと違うのは、私たちが写されっぱなしではないことだ。



このデジカメとビデオで無断撮影された映像で、私たちの仲間である地権者5名と共有地権者10名、支援者4名の計19名が「通行妨害」で訴えられたのだ。

私たちも自分で自分を守らなければならない。 防御しなければならない。


「また来ます。」と言って所長と職員・業者はは帰って行ったが、もう来ないでほしい。早くダム建設を断念してほしい。



付替え道路工事が始まり、私たちがこうばるに通うようになったのが2010年3月である。

この6年8ヶ月の間に、1982年の強制測量中止の闘いの中心だったばあちゃんやじいちゃんたちが6人も亡くなられた。
どんなに無念だっただろうか。

現在も体調が悪くて入院中の方や施設に入られている方もいらっしゃる。

早くダム建設中止を勝ち取って、みなさんを安心させたい。

抗議行動も裁判闘争も気を抜かず頑張っていきたい。

付替え道路工事再開76日目

2016-11-21 21:16:18 | 石木ダム
今日で石木ダムのための「付替え道路工事」が再開して76日目となった。

思い返してみると、この付替え道路工事が始まったのは2010年3月24日のことだ。テレビのニュースで川原(こうばる)の里山の木々が伐採されるのを見て、翌日、慌てて地権者のⅠさんのお宅に駆け付けたのだ。そして、3月27日からゲート前で抗議の座り込みをはじめたのだった。

まだ、1982年の強制測量阻止行動を闘われたばあちゃんたちもお元気で、座り込みに参加されていた。



連日の座り込みが効を奏したのか、この時は7月23日で工事は中断した。

第2回目の工事再開は2014年7月30日からだが、県が地権者・支援者23人に「通行妨害」の仮処分を申請し、その仮処分の結果が出るまで工事を中断するとしたため、8月7日で工事は中断となった。



そして、昨年3月に23人中16人に処分が出され、5月19日から再び工事が再開された。





仮処分は地権者のほとんどの世帯主にかけられたため、抗議の座り込みは女たちを中心に足掛け9ヶ月にわたって行い工期終了に持ち込んだ。業者は今年1月26日に現場に入れていたテント・重機を運び出し、地権者も私たち支援者もしばしの休息となった。




「付替え道路工事」再開の4回目は今年7月25日からで、丸4ヶ月になろうとしているところだ。




さて、今日も午前9時30分、2台の公用車に乗り、ダム事務所職員7名と業者3名の計10人がゲート前にやってきた。





「工事のために中に入りますので、妨害行為は止めてください。」

来るたびに同じことを所長と次長が交代で言う。

今日は少し長めの15分ほど、ゲートの前を行ったり来たりして帰って行った。




今回は19名に仮処分申請をしたが、どうなるか? まだまだこれからだ。

これから審尋が行われ、処分が出ることになるだろうが何人に出るのかもわからない。

処分が出るまではこれまでと同じように抗議行動を続けるし、処分が出たらその時は、みんなでいろいろアイディアを出して運動を継続させていくだけだ。


付替え道路工事再開75日目

2016-11-18 19:23:22 | 石木ダム
今週は水曜日にやって来たのでもう来ないのかと思っていたら、今日金曜日にも、いつもの時間に県職員7名と業者3名がやって来た。

ダム事務所前の支援者から、出発したとの連絡を受けすぐに準備をし県職員を待ち受けた。





早い人には、昨日速達で「通行妨害禁止仮処分命令」申立書や証拠説明書が裁判所から送られてきている。

訴えられた人もそうでない人も、みんな怒りでいっぱいだった。



必要性など全くないダム計画のために人生を翻弄され続けてきている地権者のことを思えば、このゲート前で工事をさせないように座り込みを続けるのは当然なのだ。

ダム事務所の公用車が通り過ぎ、ゲートの手前で下りた職員たちが所長を先頭にやって来た。





そして、お定まりの台詞をいい、いつもより少し長い時間ウロウロして帰って行った。

11月18日ゲート前



ビデオ撮影もいつものように2人。

このビデオのおかげで、私たちは訴えられたのだ。今日は、妨害ではなく防御のためにカメラの前にプラカードを立てた。



今にも雨が降り出しそうな中、みんなしっかりとゲート前を守り抜いた。



これからもゲートは絶対に開けさせない。 怒りを持って闘っていくのだ。


付替え道路工事再開73日目

2016-11-16 21:00:43 | 石木ダム
午前9時25分、ダム事務所職員と業者が一週間ぶりにゲート前へやって来た。



いつもより少し早い時間だ。

所長は開口一番「ゲートの前を開けてください。」「妨害をやめて下さい。」「妨害物の撤去をお願いします。」と言う。



次長が「自主的に妨害物の撤去をお願いします。」と続ける。



建設課長はデジカメで写真を撮ろうと構えているし、建設係長と佐世保市水道局から出向しているもう一人の建設係長もずっと私たちをビデオカメラで映している。

こうやってカメラやビデオで撮影したものをもとに、ここで抗議している地権者・支援者のうち19人を訴えたのだ。


だが、私たちもいつまでも撮られっぱなしではない。 もういい加減に無断撮影は止めてもらわねばならない。



妨害行為を止めろという前に、県こそ私たちの写真を撮ることをやめるべきだ。 肖像権の侵害ではないか!



県職員は公務としてやって来ているだろうが、私たちは普通の市民だ。自分の時間を割き自分の金を使い、おかしいと思ったことにおかしいと意思表示をしているに過ぎない。




ここ川原(こうばる)で暮らしている地権者は、このまま収用委員会で審理が進めば強制的に田畑・宅地・家屋・山林を取り上げられることになる。地権者は生活権を奪われることになる。生活権を奪われることは生存権を奪われることであり、地権者に「死ね」と言うこととおなじことなのだ。 

そんなことは許されることではない。 

所長はさらに「工事のために中に入りますんで前を立ち退いてください。」といい、次長が「妨害行為は止めるよう裁判所の判断が出ています。妨害行為をやめて自主的に妨害物を撤去してください。」とさらに続ける。

そして、私たちの前を行ったり来たりしながら、計ったように10分経ったら帰って行った。


その後、11時45分にダム事務所前のテントから連絡があり、1時間半ほどダム事務所にいた男性3人が、黒い乗用車に乗りこちらに向かったとのこと。急いでプラカードを持ちゲート前に並んだ。



車は、5分ほどしてゲート前を通り過ぎ木場方面へ向かったが、すぐに引き返してM砕石場の駐車場に車を止め、石木川沿いに歩いて堰などを見て引き上げていった。



県の職員だったのか業者だったのか私たちにはわからないが、注意を怠らないようにしておかなければならないと思ったことだった。