西風に吹かれて

日本の西端にある基地の街から、反戦や平和の事、日々の雑感を綴ります。

響きあう運動づくりを

2014-08-30 21:23:00 | 反戦・平和
一昨年の8月にお亡くなりになった北九州の市民運動家・村田久さんの遺稿集「響きあう運動づくりを」が、お連れ合いの和子さんから送られてきた。



村田さんとどこで最初にお会いしたのか、今となっては思い出せないのだけれど湯布院ではなかったかと思う。

沖縄の基地軽減のためにと言う名目で、沖縄に駐留する米海兵隊の訓練を全国4ヶ所の自衛隊の演習場で行うことが決まり、そのことに反対する全国の市民団体の集まりが由布院で行われたが、そのときに初めてお会いしたのだと思う。

村田さんのことは「北九州かわら版」という北九州の市民団体で発行している情報誌で存じ上げていたが、お会いするのは初めてだった。

体も声も大きなおじさんだな~というのが第一印象だった。

村田さんとの距離がぐっと縮まったのは、村田さんから反基地の合宿討論会を佐世保でやってくれないかと頼まれ、その世話人を引き受けてからである。

武藤一羊さん、天野恵一さん、井上澄夫さんなど、著作でお名前を存じ上げている早々たる方々が全国から参加され、私はオロオロと世話人を引き受けたことを後悔ばかりしていた。

しかし、そのことがきっかけで全国各地の市民活動家たちを紹介され、多くの人たちと親しくなっていった。

北海道のNさん、大阪の在日韓国人のTさん、由布院のUさん、築城のWさん、その他数え切れないほど多くの方たちと繫いでいただいた。

お連れ合いの和子さんとご一緒に、私たちが毎月行っている「19日佐世保市民の会」のデモにも参加して下さった。

その村田さんご逝去の報は突然だった。

村田さんが立ち上げられた「kpeace」のメーリングリストで流れてきたのだった。

ご病気だったことすら知らなくて、とにかく驚くばかりだった。

わずか一月ほどの闘病で、旅立たれてしまわれたのだ。

いつも一緒に闘ってこられた和子さんを思うと、胸が締め付けられるようだった。

その和子さんも編集委員のお一人となり、今回2段組430ページに亘る立派な遺稿集が発刊された。



若いころから谷川雁、森崎和江といった方たちのサークル村に参加され、膨大なミニコミを出し続けてこられた村田さんの若かりしころからの活動の軌跡がわかる本だ。


「村田さんは低みを生きた人。そこにいてみんなのための社会を作ろうとした人。」という紹介文が村田さんをよく表している。


すぐに読んでしまえるような本ではない。大事に読ませていただこうと思う。



石木ダム事業 反対地権者 国にダムの必要性 再調査を要望

2014-08-27 21:22:43 | 石木ダム
今朝の新聞は、昨日、県が打ち出した「石木ダム建設の未買収地」に対する「収用採決申請」のニュースが大きく扱われていた。

地元の長崎新聞は一面トップの記事だった。

しかし、強制収用に繋がる収用採決申請の手続きが取られたからといって、これで運動が終わったわけではない。

これからが本当の闘いになるのだ。









今日、地権者と支援者は国土交通省九州地方整備局へと向かった。

国に提出された事業認定申請書の資料は、過大な水需要予測、代替水源の不認定、洪水発生原因の不正確さと、はっきり言って「嘘っぱち」の資料だらけである。

だからこそ、ダムが本当に必要なのかを再調査して欲しいとお願に行ったのだ。

私も行く予定だったけれど、このところ少々体調が怪しい。
人の声も物音も遠くから聞こえてきて、気分が悪い。気圧の変化についていけないような感じなのだ。前もこんな調子のときに2度ほど倒れたので、今回は用心して行くのを止めた。

その代わり、先日、石木ダム事務所が地権者、支援者23人について建設現場のゲート前に立ち入らぬよう「仮処分申請」をやったが、その債務者になった夫が福岡まで出かけた。

弁護団にも頑張ってもらっている。

早く体調を戻して、4日の県庁への抗議行動には参加したい。

石木ダム事業 反対地権者 国にダムの必要性 再調査を要望

収用採決申請へ

2014-08-26 21:40:02 | 石木ダム
昨日、水道局長は「現在まだ調整中で、明日、三者協議が行われるかどうかわからない」と繰り返していたが、今日8月26日の午前中に、知事と佐世保市長と川棚町長の三者で協議し、県の収用委員会へ収用採決申請をすることを決め、記者発表をした。

お昼のローカルニュースで取り上げられ、各局で放送されていた。

私は某国営放送を見ていたが、女性記者が「収用採決申請の期限が来月8日までということで今日、協議が行われたのです」と説明をしていたが、それは違う。

確かに、収用採決申請の期限は来月の8日までで、残りわずかになってはいるけれど、今日しか知事の日程が空いていなかったのだ。

中村知事は昨日、国交省に出張している。今日のために知恵を授けてもらいに言ったのかと思ったが、違っていて「県道の四車線化」と西九州道の早期完成を要望しに行ったらしい。

明日からは南カリフォルニア在住長崎県人会の式典出席とカジノの研究のために1週間の海外出張なのだ。
国会で審議されているIR推進法が成立すればハウステンボスを核にした地域にカジノを誘致するつもりらしく熱心に研究?しているのだ。

13世帯60人の生存がかかる「石木ダム」の問題よりも、海外である県人会のパーティやカジノ誘致に力を入れるために、1日空いた今日という日に三者協議を当てたのだ。

この三首長は、石木こうばるの60人の人々を見捨てるのだ。

生まれた土地で営々として働き、税金を納め生きてきた住民を、政治家が非情にも見捨てた日として決して忘れることは出来ない。

私たち佐世保の2団体「石木川まもり隊」と「水問題を考える会」は連盟で、すぐに抗議声明を発表した。

明日は、同じ趣旨の抗議文を長崎県知事へ送付するつもりだ。








申し入れ

2014-08-25 19:43:22 | 石木ダム
今日は朝から気をもむ一日となった。

できれば午後から、それができなければ午前中にでも、佐世保市に対して申し入れをしたいと思っていた。

そして、「石木川まもり隊」の会員である共産党の山下千秋市議に佐世保市との交渉をお願いしていた。

山下市議はすぐに動いてくださって、午前9時には第一報が入り、市長不在のため副市長が対応するとのことだったが、それ以降、時間も場所も連絡がない。

次に連絡が来たのは午前11時、副市長の応接室で午後2時から水道局長が対応するとのこと。

ちょっとちょっと、私たちは市長か副市長に対応してもらいたかったのに。

今回の申し入れは「収用採決申請に同意しないで欲しい」というもので、過大な水需要の問題や石木ダムの再評価に関する問題ではないのだ。

地権者の生存権にかかわる問題を佐世保市として安易に同意するなどという愚かなことをやらないで欲しいというものだ。





だからこそ市長か副市長に出てきて欲しかったのだ。

山下議員によると、市民団体が申し入れをやるので受けて欲しいということを最初はOKしたのに、申し入れの趣旨がわかると逃げ腰になって結局、水道局長が受けるということになったのだそうだ。

午後2時、副市長応接室で私たち市民団体7人は水道局長と向かい合った。



申し入れ書を読み上げ、ぜひ、市長に伝えて欲しいと念を押した。



おかしいと思うのは、23日の新聞各紙に載った「26日に知事、佐世保市長、川棚町長3者で収用採決について協議をする」ということについて、現在協議中でまだ日程は決まっていないと繰り返すことだった。

どうやら私たちに知られぬよう密室で協議をするものと思われる。

水道局長は「申し入れの趣旨は市長にしっかり伝える」と約束したが、どうだろうか。


帰りながら石木・こうばるのばあちゃんたちの顔が浮かんで、私は、この闘いを何としても勝ちとりたいと思った。

どんなことがあっても、こうばるのみんなと最後まで一緒だ。
体を張ってがんばるぞ!

明日、申し入れに

2014-08-24 21:26:58 | 石木ダム
昨日の朝日新聞・長崎版は、県が石木ダムの「未保留地」に対して9月上旬までに「収用採決申請を行う方針を固めた」との記事を掲載した。



そして、長崎新聞と西日本新聞は「8月26日に佐世保市長、川棚町長と三者協議をやって、申請の是非を判断する」との記事を載せている。





「未保留地」は、地権者四世帯が所有している農地である。もちろん四世帯の誰も申請のための署名捺印は行っていない。しかし地権者が拒んでも、代理で川棚町長が署名捺印できるのだ。
それで、8月7日、地権者の皆さんと私たちで川棚町長に面会し代理署名の拒否を申し入れたが、「手続きに瑕疵がない限り拒否はしない」とのことだった。

昨年9月6日に国土交通省から事業認定の告示が出された「石木ダム」建設事業は、来月8日までに収用採決申請を長崎県収用委員会に申請しなければ、事業は失効するのだ。

これまで知事も佐世保市長も川棚町長も「強制収用は考えていない」と言い続けてきた。

佐世保市議会「石木ダム建設促進特別委員会」の委員のみなさんは口をそろえて、強制収用には反対だといってきた。「最悪の事態になったら断固反対する」といった議員先生もいたのだ。

最悪の事態になる可能性をもった「収用採決申請」には、どんなことがあっても同意しないでもらいたい。

明日、私たちは「石木ダム建設計画の強制収用採決申請に同意しないことを求める」申し入れを、行うことにしている。

ただ、アポはまだとっていないので市長と会えるかはわからないが、せめて副市長とは面会して申し入れをしたいと思う。