まいにちまいにち

お母さんの毎日は いつも同じようで、
少しの素敵がチラリ。

終戦の日に。

2010-08-15 | まいにちのこと

今年の夏は 広島に行こうと思っていたのだけれど
お金もないし 特別な時間もとれず。

私が小学生のころは、8月6日は登校日で、「平和授業」というものを行っていたし
地元が九州なので、中学の修学旅行ではナガサキを訪れた。
幸いなことに(?)復帰直後の沖縄にも住んでいたし
大人になってからは、姉が居住していた関係で、ヒロシマにも行くことができた。

それに比べ、子供たちは先生たちのお給料日の20日にしか登校日はなく
子供のころ、6日も登校日だった母のことを かわいそうと思っているのかもしれない。
テレビの報道について 私なりにわかることは言葉にして話してきたつもりだけれど
『真実』って、本物を自分の肌や心で感じて知らなければならない気がしている。

そこで 終戦の日の今日 訪れた先は 『丸木美術館』(*)。 関東で原爆を知ることのできる場所。
 
美術館の方に電話で伺いながらたどり着きました。「細い道で心配になるかもしれませんが・・・」と。
 丸木美術館にはエアコンはありません。
作品の保存を考えると賛否あるようですが、冷房の効いた快適な部屋で原爆の図を見ることに
抵抗を感じるから、というお話しをどこかのサイトで読んだことがあります。
周囲は木が豊富で、川の流れもあり、そんなに暑さに閉口した感もありませんでしたが、帰りに
車に乗り込むと、じっとりと汗をかいているのを感じました。
 丸木夫妻のアトリエで過ごすことができます。
畳の部屋に 座り込んで 本を読んだり。 来場者を信じきっているとしか思えない設えです。
今日は 企画展で『武田美通展』も開催されていました。
原爆の図の訴える力はもちろんですが、この鉄の造形「戦死者からのメッセージ」は、
等身大であるからなのか、立体だからなのか、怖くて凝視できないのに凝視せずにはいられない・・・
そんな印象が残っています。たくさんの方がご覧になれればいいのに、そう思いました。
作品は撮りませんでしたが、覚えて帰りたい訴えがありました。

 
こんなことを、危惧せずとも暮らせる日が続いて欲しい。ただただそう願うばかりです。
けれども、自分だけは救われたいと願うばかりではいけない気もしています。
いつもいつも思うこと。努力して事実を知ること。せめて、自分の子供と一緒に学ぶこと、知ること、
そして考えること。

今日は 子供たちと語ることはしませんでした。感じてくれたら それでいいと思うからです。
娘は最後の展示室のある1階を回っている途中で、頭と肩が重いと訴えてきました。
2階ではそうでもなかったけど、ここはダメだというのです。
亡くなった方のたくさんの記録があるからかな?と話すと、そうかもしれないと納得していました。
娘らしい感じ方に 少し嬉しさも残った一日でした。



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8 コメント

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Unknown (はらぺこ)
2010-08-16 18:19:38
丸木美術館は行ってみたい美術館のひとつでした!
以前HPを見て、少し遠いけれど行けない場所ではないから
そのうち・・・と思ってはいたのですが、終戦記念日に行かれたとは
さすがjasuminさんだなあ。
あ~昨日だったら私も行けなくはなかったなあ。。。
でも思いつきもしませんでした。
わたしも丸木美術館には絶対娘と一緒に行こうと決めました!
(ちなみに昨日は娘とやっとアリエッティ観に行って来ました。
映画観れてよかったです!)

先日会った高校時代の友人も、今年はほんとうは
広島に行きたかったのだと言ってました。
高校の修学旅行で長崎には行ったのですが、広島には
出張で行ったことしかないので、わたしも行ってみたいです。
私の職場の先輩は、今年広島の平和行進へ参加しました。
暑い中まる1日がかりでの行進は大変だったようですが、
やはり色々な思いを詰め込んで帰って来られたようでした。
今度会った時にまた聞いてみたいと思っています。
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*はらぺこさんへ (jasumin)
2010-08-17 10:27:48
はらぺこさん、こんにちは。
アリエッティ、行かれたのですね。面白かったでしょう?
原作とは違うお話ですが、私は面白かったですよ。

丸木美術館って、私知らなかったですよ。
職場の違う部署の方がいらしたときに、丸木美術館って知ってる?と言われ
rucaさんのブログで丸木スマさんや大道アヤさんのことは教えて頂いていたので
「えっ?そういうのあるんですか?」って驚いたしだいです。
来年は娘が受験生でもあるし、ヒロシマに行くなら今年だと意気込んでいたのですが
行けそうになくなったとき、丸木美術館には行こう!って決めました。
終戦の日になったのは偶然ですが、帰ってからもその情報はたくさん流れていたので
偶然にしても、よかったなって思いました。
平和行進に参加された先輩、きっと昨今の日本の9条のあり方などにも
心を痛めていらっしゃる一人ではないでしょうか?
私は姉がやはりそういう運動にも積極的な人で、姉からの受け売りが多いのですが
人任せにできるほど安易なことではないって、よくよく覚えておきたいと思っています。
はらぺこさんも、アメリちゃんと行かれたら、ぜひ教えてくださいね。
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平和授業 (Myy)
2010-08-20 21:05:05
そうそう「平和授業」必ずありましたよね。
毎年、今でも心に残るお話を聞いたり映画を見たりして、真剣に「平和のありがたさ」を考えさせられました。
あの時の授業が今でもしっかりと自分の中に残っていることを嬉しく思います。

関東に来て息子の学校では平和授業がないことが残念でたまりません。
(姪っ子に聞くと大分ではまだあるようで安心しましたが)

でもjasuminさんのように平和を考えることのできる機会を親が作ってあげればいいんですよね。

関東にこんな美術館があるなんて知りませんでした。
いつか行ってみたいなと思いました。
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*Myyさんへ (jasumin)
2010-08-23 09:39:39
Myyさん、おひさしぶりです。
夏、暑いですねー(笑)
きっとね、関東にこそ、たくさんの平和を考える施設があると思います。
きっと、私たち、知らなさ過ぎるのですよねー。
丸木美術館に行った翌日、同じ日に回れそうな平和美術館みたいなところが
埼玉にあることを知りました。行けたかも・・・。
でも、丸木美術館は、作者の背景を知れば知るほど
作品からのメッセージが強く伝わってくる気がして、
写真で感じる悲惨さとはまた別の悲しさを感じられるように思います。
ヒロシマだけでなく、水爆実験の第五福竜丸やホロコースト、水俣病のことまで
人がもたらす悪夢のこと、いろいろ展示があります。
Myyさんも、機会があれば、ぜひ。
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知りませんでした。 (こもも)
2010-08-29 10:26:45
恥ずかしながら、知りませんでした。
こんな美術館があるのですね。。。

息子が中学生のうちに、奈良の大仏と広島・長崎には、連れて行きたいなーと思っていたのに、
そんな時間がとれぬまま、もう、2年生。
どれ一つ、行けそうにありません。
(来年は、受験ですものね)
高校に入ってからで良いから、必ず連れていこうと、
心新たにしました。
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*こももさんへ (jasumin)
2010-08-30 09:20:53
あー、こももさん、同じですね。嬉しい。
来年は無理だろうから、今年は広島に行きたかったのですよ。
行けませんでしたが。
それでも、やっぱり、大人になるまえに連れて行きましょうね。
日本人なのだし。それに、私たちの歴史だし。
「特攻隊」を知らないとぼけたお姉さんをテレビで見たとき、呆れもしましたが
この子の親は何をしてたんだ!?と思いました。

ここは、たまたま本社の方がみえて「行ったことある?」って言われ
ちっとも知らなかったから喜んで調べたんですよ。
ただ「美術館」なだけではなく、思想もいっぱい詰まったところでした。
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Unknown (ROKO)
2010-09-01 23:40:00
関東にこんなところがあったのですね。
知りませんでした。
広島はそうたびたび行けるところではないので
忘れないためにも、この美術館に行こうと思います。

千葉で水俣展があったときに、丸木ご夫妻の絵を
間近で大きなパネルで見たのです。
絵だからこそ伝わってくる、恐ろしさのようなものを
感じました。
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*ROKOさんへ (jasumin)
2010-09-03 08:42:42
ROKOさん、おはようございます。
丸木ご夫妻の水俣の絵をご覧になったことがあるなら
なおさら、ぜひぜひお運びください。
原爆の図だけでなく、水俣の絵、アウシュビッツ、
人の手で起こされてしまった、起こってはいけないことが
様々に描写されています。

広島にはきっときっと行きたいけれど、ここを知ることもできて
それはこの夏の収穫でした。
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