Mooの雑記帳

日々の感想などを書いていきます。

6月10日(金) 庶民の心意気

2022-06-10 11:32:12 | 日記

子ども塾(反貧困ネット)の代表者からの要請で支援米を届ける話を先日書きました。
集まったお米約50キロ(籾などもあったために、精米したら少なくなった)を、その日のうちに松本に届けました。
その後、声を掛けていた1人から、「用意できたから取りに来ていいよ」と連絡が入り、籾で30キロほどを受け取ってきました。有り難いことです。これは後日また届けることにしました。

政府の農政無策によって米の価格が暴落した上に、油代は高騰し肥料代も倍近くになっているため、農家の皆さんは自分の家で食べる分を確保するのが精一杯だと、何人もの方が訴えていました。それでも、数人が無償で快く提供してくれて、本当に有り難く頭が下がります。過去10年ほど、被災地支援や子ども塾などを継続的に行ってきた実績を皆さんは知っているので、ほとんどツーカーで協力してくれていることを実感します。

代表者は、支援を依頼した方にすぐに届てくれて、その方から私の方にも夜にお礼の電話がありました(子ども塾関係だったので連絡先が分かっていた)。私はお米を提供した訳ではなのですが、畑の野菜(タマネギやスナップエンドウなど)も届けていたこともあり、涙ながらにお礼を言われて、逆に恐縮してしまいました。
今度、お子さんを連れて、畑の収穫に来てほしいと伝えたら、本当に喜んでいらっしゃいました。

代表者の方から、お米を提供してくれた方々へのお礼状がとどきました。

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ご多用の中急遽のお願いにもかかわらずお米を届けていただき感謝申し上げます。
あるひとり親家庭から、日々のお米をなんとか安く購入できないかとの相談がありました。
事情をお聞きすると、コロナの影響で働き手のおばあちゃんは失職、お母さんのお仕事が不安定のため困っているとのお話でした。こどもが学校に持っていく毎日のおにぎりも準備できないという様子。早速お米をお届けしました。
お母さんから「久しぶりにふっくらもちもちの白米をいただきました。この頃は炊くと茶色の安いお米だったので、本当に有り難かったです」との感謝のメールが届きました。
 
子ども達が日々の食に窮していることは少しわかっていたつもりでしたが具体的にお話を聞きその深刻さに胸を痛めています。
貴重なお米を提供いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
お母さんの仕事の相談にものりながら、早めの相談をするように伝えているところです。
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この後、継続的に支援している子だくさんの1人親家庭などにも届けると語っていました。

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米を作っているわけではない私でも、毎日食卓に米がある有り難みは身に染みています。その立場からいうと、現在の自民党農政はまさしく亡国の農政。この国の最も重要な米作りを破壊して、一体どんな国づくりか。怒りしかありません。

MNEMOさんが、私のブログを引用して、自民党政治への怒りとともに連帯の言葉を書いてくれていました。うれしかったです。
真面目に生きている私たち庶民にやることができて、高給をとって上から見ている方々に絶対にできないこと、それは、お互いに信頼で結びつき助け合うということです。
繰り返しいうように、お互い様なのです。その結びつきを切ってしまおうというのが、現在の自民党政治。分断しておけば支配し管理しやすいですからね。
そうならないためにも、庶民としてやれるだけのことをやる。庶民の心意気ですね。


6月10日(金) 池田町と松川村はどう違うのか

2022-06-10 10:27:16 | 日記

昨日は、午後からオンラインでの行財政改革委員会の調整部会。数人が集まって15日に開かれる全体会(対面)の持ち方などについて話し合いました。
15日には、町長を呼んで、答申で求めた行財政改革のロードマップについて質す予定ですが、果たしてどんな考え方を示すのか。

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「いい部屋ネット」の調査(長野県版)で、松川村が3位に入ったことがひとしきり話題になりました。(ちなみに、高位から順に、御代田町、松本市、松川村、小布施町、白馬村)。
昨日の地方紙では、「『豊かな自然、静かな環境』が高評価」と書かれていましたが、松川村と池田町は高瀬川を挟んでお隣同士ですから、地政学的には何ら変わりません。
しかし、松川村は鉄道(大糸線)があり、国道があり、川沿いのスーパー農道があるというように、交通の便は池田とは比較にならない。
同時に、中心部に集中したコンパクトな村で、買い物などの利便性は高い。また、ちひろ美術館とその周辺の整備で、観光客も多いというところは、池田町とは全く異なります。
そうした利点だけではなく、私が注目しているのが、町の行財政運営の計画性と一貫性です。これらが全体として、住民の住みやすさにつながっているのではないのか。

翻って、池田町はどうか。
北の池田地区、南の会染地区と、県道沿いに南北に細長い立地に加えて、過去に宿場町であったことや養蚕で栄えた古い歴史を持つ「過去の栄光」が各所に残っている点では、隣同士とはいえ松川村とは全く成り立ちが違います。

その点を早く克服し、南をハーブセンター、クラフトバークなどを中心に、農業・商業などのまとまった産業形成を整え、北は役場、病院、交流センターなど、商業とコミュニティーの重点地区としての町の形成を行うように機能分担を行い、相互の交流を強めればよかったのでしょうが、現在のところはほとんど成り行き任せ。

買い物については、池田町には大型のショッピングセンターが「ザ・ビッグ」「ツルヤ」の2つもあり、コンビニに至っては都会並みにひしめいている。日用品を買うという点では、ある意味松川とは比較にならないほど便利です。買い物を中心として住みよさを見れば、圧倒的に池田町が優位だし、北アルプスの景観や田園風景も松川村より池田町に分がある。にもかかわらず、なぜ松川村なのか。
考えられることは、町・村のたたずまい、地域が醸し出す雰囲気と、交通の便、村づくりにとりくむ行政の姿勢なのかもしれません。

これが将来像とどうつながっていくのか。人口推計で見てみたい。
社人研の2018年の推計で、2020年には池田9417人、松川9720人。実際は2022年で池田9445人、松川9641人ですから、どちらも推計はやや強めに見積もっているとはいえ、当たらずといえども遠からず。
この推計で2040年にはどうなっているか。池田町7074人、松川村8401人、2045年では池田町6480人、松川村8006人。20年後には、人口の大きな差が歴然と生まれているのです。

この違いの大きな要因は、池田町が古い歴史を持つ高齢化した町であるのに対して、松川村はここ20年ほどで7000人台から1万人近くへと人口が急増した比較的年齢の若い村であることが挙げられるでしょう。
もちろんこの通りになるわけではないにしろ、何もしなければこうなっても不思議ではないという根拠のある推計です。

あと20年後の両町村の姿ですから、行革委員会が提示した今後5年間の「財政危機緊急対応期間」で、将来の町づくりの姿を真剣に考えなければ、池田町の未来はないということでしょう。行政(理事者と職員)にその覚悟があるのかどうか。町民は、このことの意味を深く考えているのかどうか。

たとえば、あと10年で、池田町の農業の担い手の半数がリタイアし、農地の耕作が極めて困難になるということ、その時には大型スーパーの撤退やコンビニの撤去なども相次ぎ、次第に町全体が衰退の気配濃厚となりうるということ、町財政が高齢化対策や古くなったインフラなどの整備に追いつかず、パンク状態になるということ・・・

あと10年生きられるかどうか分からない私のような高齢世代より、これからもずっと池田町に住み続けなければならない人々の考えや取り組みが大事なんですけどね。