理想国家日本の条件 さんより転載です。
幸福実現党
2021/09/25
「言論チャンネル」では、政治や経済、社会保障、国際関係などの時事問題の中から気になるテーマを取り上げながら、本音の議論を進めます。 2021年9月24日収録 【お知らせ】 来たる10/1(金)19:00より「UFOはオカルトから安保問題へ」と題して生配信を開催致します!乞うご期待!
こちらからご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=piUCC...
【パネリスト】
●高野誠鮮氏(科学ジャーナリスト) ●河田成治氏(元航空自衛官・HSU アソシエイトプロフェッサー)
●里村英一(幸福実現党 政務調査会長)
【プロフィール】
◆高野誠鮮氏(たかの・じょうせん) 科学ジャーナリスト。1955 年生まれ。UFO 番組の構成などを手がけた後、石川県に戻り公務員に。宇宙科学博物館 コスモアイル羽咋建設に尽力。ローマ教皇にお米を献上することによって、過疎化が進む限界集落を蘇らせた「スーパー公務員」と言われ、テレビドラマのモデルとなった。現在、日蓮宗本證山妙法寺第四十一世住職も務める。
◆河田成治氏(かわだ・せいじ) 元航空自衛官 HSU アソシエイトプロフェッサー。1967 年生まれ。防衛大学校卒。航空自衛隊のパイロットを経て、現在は HSU(ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ)の未来創造学部で、安全保障や国際政治学を担当。 チャンネル登録をお願いします! https://www.youtube.com/channel/UCQct...
https://youtu.be/XT3U-tpm-WM
(9月24日収録)
米英豪の新軍事同盟AUKUSオーカスで対中包囲網強化へ
2021.10.09
幸福実現党党首 釈量子
◆米英豪のAUKUSで中国包囲網強化へ
米英豪は9月15日、3カ国による新たな軍事同盟AUKUS(オーカス)創設を発表しました。
AUKUSとは、米英豪3カ国の頭文字から生まれた名称です。軍事面だけでなく、サイバーや量子技術など最先端技術の分野でも協力することになっています。
AUKUS創設のポイントは3点あります。
(1)クアッドを補強する「軍事同盟」
一点目は、日米豪印のクアッドを補強する「軍事同盟」です。
アメリカが主導し価値観を共有する英国やオーストラリアと連携して、安全保障面から中国を抑え込むことが狙いだということです。
中国包囲網の枠組みとして、日米豪印のクアッドがありますが、その中身は、コロナワクチンの安定供給や気候変動への対応に止まっており、軍事同盟まで至っていないのが現状でした。
中国が一番恐れているのは、クアッドが「アジア版NATO」として軍事同盟に発展することです。だから、中国はクアッドに関して、「古い冷戦思考だ」といつも批判しているのです。
今後、軍事同盟としてAUKUSが機能することによって、クアッドの弱点を補強し、中国包囲網を強化することができます。
日本やインドまで加盟国が広がれば、中国包囲網は一層強化されるだろう。日本も近い将来の加盟を見越して、より一層連携を強化すべきです。
(2)オーストラリアの「原子力潜水艦保有」
二点目は、オーストラリアの原子力潜水艦保有です。
AUKUS創設にあたり、豪国は米国からの原潜技術の支援を受けて、原子力潜水艦8隻を建造する予定です。
原潜技術は「機密の塊」「秘中の秘」と言われており、1958年、ソ連の核攻撃から防衛するために、米国が英国に技術供与したのを最後に、どの国にも技術を渡していません。
一から原潜を造るとなると、2030年にならないとできないので、現在購入やリースを検討しており、予想以上に早く配備されそうです。
潜水艦の動力源としては、原子力とディーゼル式の二種類あります。原子力潜水艦はディーゼル式に比べて、極めて優位性が高いのです。
原潜はバッテリーを充電するために頻繁に海面に浮上する必要がなく、ステルス性も高いので長期間潜航でき、南シナ海など広範囲の哨戒活動が可能になります。
また、オーストラリアは米国の「バージニア級原子力潜水艦」の保有を予定しているので、トマホークミサイルを搭載することができます。
オーストラリアは核弾頭を搭載する予定はないと言っていますが、いざとなれば搭載可能です。他にも、特殊部隊「シールズ」を海中から出撃させることもできます。
現在、原潜を保有している国は、米国、英国、フランス、インド、ロシア、中国の6カ国ですが、オーストラリアが7番目の原潜保有国になります。
米国防総省によると、米中が保有する潜水艦について、米国は52隻保有しており、全て原潜ですが、中国は62隻保有してはいますが、原潜は7隻だけです。
中国の残りの55隻はディーゼル式です。オーストラリアの原潜8隻増強は、米軍にとっても大幅補強になり、南シナ海などの抑止力が一段と高まります。
(3)英国の「インド太平洋回帰」
三点目は、英国のインド太平洋回帰です。
英国はEU離脱後、外交方針を転換し、インド太平洋回帰の立場を鮮明にしています。
自由貿易の枠組みである、環太平洋パートナーシップ協定TPPへの加盟申請、クイーンエリザベス号の派遣、香港弾圧に対する非難など、アジアの自由と民主主義を守るために、具体的な取り組みをしています。
AUKUSも、インド太平洋回帰の一環です。
英国のタイムズによれば、今年3月、原潜保有を目指すオーストラリアの海軍から技術供与の相談が英海軍に持ちかけられていました。
英政府は、この情報をコードネームで厳重に管理し、ジョンソン首相やウォレス国防相ら約10人のみが情報を共有し、オーストラリアを交えた米国との交渉を進めました。
ジョンソン首相は16日、「グレート・ブリテンのインド太平洋への関与がどんな意味を持つかと言えば、今回のオーストラリアと米国との協力が答えだ」と述べました。
EU離脱後に掲げた「グローバル・ブリテン構想」のもとに、英国だけで外交成果を上げたことに自信を深めています。
◆中国が「包囲網牽制」に動く
この動きに対して、中国は激しく反発しています。
9月16日の中国は国営メディア、環球時報の英語版Global Timesの社説に、ホンネを次のように掲載しました。
「オーストラリアは原子力潜水艦に核兵器を搭載するつもりはないと言っているが、信用できない。元々、原子力潜水艦は攻撃用に造られているからだ。」
あるいは、「オーストラリアは原潜保有により中国に対抗できると思わない方がよい。過ちを犯せば、中国は無慈悲にオーストラリアを処罰する。」
「オーストラリア軍が南シナ海や台湾海峡で中国軍と戦うことになれば、必ず、オーストラリア軍は中国のミサイルの標的となるだろう。」
「オーストラリアが反中の先鋒になるなら、最悪の事態に備えるべきだ。」
しかし、これらの反応から、中国はオーストラリアの原潜保有に相当な危機感を持ち、かなり焦っているのがわかります。
また、中国包囲網牽制のために、王毅外相は10日~15日、東南アジア3カ国と韓国を訪問しました。
韓国では、文在寅大統領と会談し、2022年2月の北京オリンピックへの協力を取り付けた。欧米で北京オリンピックの「ボイコット論」が拡大していますが、中国は文大統領を懐柔し、開幕式に招待するつもりです。
また、中国は16日、TPPへの参加を正式に申請しました。米国がTPPから脱退したままなので、その隙を突いて揺さぶりをかけるつもりです。
しかし、台湾が即座にTPPへの参加を正式に申請しています。
議長国の日本は、英国の加盟をいち早く実現し、一緒に台湾の早期加盟を後押しすべきだと考えます。
習近平国家主席は21日、国連総会の演説で、米国の民主主義の押し付けを批判しつつ、「小グループとゼロサムゲームを放棄すべきだ」と述べました。
クアッドやAUKUSなど、インド太平洋で、中国の海洋進出を阻止する動きが強まり、着実に追い込まれています。
◆日本も原潜を保有し、中国包囲網強化を目指せ!
東南アジア各国は、AUKUS創設にどう反応しているのでしょうか?
マレーシアのイスマイルサブリ首相は17日、オーストラリアのモリソン首相と電話で会談し、「新たな枠組みはインド太平洋地域に核兵器の軍拡競争を招く恐れがある」と伝えました。
インドネシア外務省は17日、「この地域で軍拡競争と軍事力の誇示が続くことを非常に懸念している」と声明を出しました。
フィリピンは17日、ロレンザーナ国防相がオーストラリアのダットン国防相と電話で会談し、AUKUSとは距離を置き、中立的な立場を取ることを強調しました。
このように、東南アジアの国々は経済的に中国に依存しており、出来れば、中国との間に波風を立てたくないと考えている国が多いのです。
しかし、日本はインドとともにAUKUSへの加盟を急ぐべきです。東南アジアの国々は日本がどう動くかを見ているからです。
日本が米英豪と価値観を共有する国として、中国に対して、正義を貫く姿勢を示せば、東南アジアの国々にも良い影響を与えることができます。
今回、オーストラリアが原潜を持てば、日米豪印の中で、日本だけが原潜を持たない国になります。
中国の海洋進出を抑えるために、中国包囲網を構築しなくてはなりません。日本も原潜保有を検討すべきです。
バイデン政権は米国一国の国力、軍事力では無理なので、多国間で中国を包囲する戦略を採用しており、日本に対する期待も高いので、日本も防衛のための原潜保有を望めば、実現可能ではないでしょうか。
むしろ、米国は日本国内の原子力アレルギーに配慮している可能性もあります。やはり、日本の政治のリーダーシップが必要です。
日本は、自分の国は自分で守る、そして日米同盟を基軸としつつ、中国包囲網を構築する役割を果たさなくてはなりません。
さらに、AUKUSにインドも加盟すれば、台湾や尖閣、南シナ海を守る抑止力は格段に高まります。
日本が変われば、アジアの未来も変わるのです。
執筆者:釈 量子
幸福実現党党首
【言論CH】米英豪の新軍事同盟AUKUSオーカスで対中包囲網強化へ。日本も原子力潜水艦保有を!日米豪印クアッド。中国の台湾のTPP申請。(釈量子)—幸福実現党(言論チャンネル)ー