風土は、病の文字が後に付かなければ、来訪者を楽しませ喜ばせます。
フードも同様です。
風土もフードも、その価値はその地の特色によって成り立ちます。
その地の特色は、目に見えないことほど価値の比重が大きく、見てすぐわかるものの価値は大したことがありません。
それが悪いとは言いませんが、つくりもののキャラクター着ぐるみなどは、子供だましでしかないでしょう。
来訪者に強く深い印象を与えるものは、精神的風土や秘めたる味で、単なる一時の思い付きで作れるものではなく、営々と築き上げられたものです。
まだ人の手の加わっていない土地を買い上げて、そこに風土まがいのものを植え付け根付かせようとする外国人の働きがあります。
それは、はじめのうちは暴力を使わない、隠微な風土侵略です。
そんな不埒な国の代表格の人を、国賓として迎えようというのは、友好の着ぐるみを着けた侵略者のお手伝いでしかありません。
何かに酔ったようなその人たちは、始末の悪い新種の風土病にかかっているのです。
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