・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

しらじらしいしらせことば

2014年09月06日 | つぶやきの壺焼

「こころをこめました」というキャチフレーズがあります。
CMにときどき現れます。

こころをこめるのは、することであって、言うことではないかというと、そうでもなさそうです。
あの人のすることにはころろが込められている、と言う場合には、抽象的表現として普通に聞きとれます。

抽象的表現はよくない、具体的がよいというのは、ステレオタイプと呼ばれる思い込みです。
抽象的表現はよくないのではなく、失敗が多いということでしょう。
自分のしたことが、具体的に言ってしまうとたいしたことがなく、しかたなく抽象的に「こころをこめました」と言っておくのは、どこかしらじらしく聞こえます。
やはり実態の裏付けがないという弱さがにじんでしまう、抽象的表現の失敗例です。


ひとのためであれ、自分のことであれ、こころをこめたとわざわざ言われると、こめないのと同じに聞こえます。
「こころをこめました」という言葉は、何でも言われなければわからない鈍感人向けの、グローバル語なのかもしれません。

むかし時計の分解掃除で「きれいにしておきました」と渡された時計が、1年で止まってしまったことを思い出しました。

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