・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

自動マージャンの功罪

2013年04月10日 | つぶやきの壺焼

自動車が「くるま」としか呼ばれなくなってからどれくらい経つでしょうか。

こういう回答を求めない疑問形の言いっぱなしは、話の切り出しに便利です。
しかし、世の中には、この形をFAQサイトに持ち込む風変わりな人もいます。
何でも思いついたことを「いつからですか、なぜですか、誰が言い出したのですか」とやっています。

車が引きも押しもせずに自分で走るのに驚いてつけられた「自動車」という呼び名も、自走があたりまえになれば、自動の文字は自動的に消えていきます。


マージャンのパイも、4人でときには指先を軽く触れ合いながら、一区切りごとにかき回していた時代が、懐かしみを覚えるほどになりました。
いまでは、ボタンを押せばデスクトップに大穴が開いて、パイを落とし込むと、鈍い摩擦音がしばらく聞こえた後、四辺に積み上げたパイが目の前の溝から上がってきます。

ぐずぐずもたもたとパイを積む人に、いらいらすることもなくなりました。
便利にはなりましたが、便利さは人間を不器用にします。
利き手の右左とは無関係に、左右の手と指の連帯感覚、力の入れ具合が、繰り返し動作のうちに、いつの間にか訓練されていたのですが、それが鈍くなってしまいました。
一方、手先で巧く自分の有利なようにパイを積み上げる「積み込み」もできなくなりました。

自動化の功罪は、いたるところに現れます。
扉の開け閉めどころか、歩くことさえ下手な人が増え、街中でも、みっともない歩き方をしている若い人をよく見かけるようになりました。

それがどうしたと自分に訊いてみても、答は自動では返ってきません。

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