オーデック ブログ

写真好きの建築女子が綴る、日々のあれこれ!

避難所簡易間仕切り

2011年04月27日 | 時事
ニュースで見た方もいるのでは・・・避難所の簡易間仕切りです。

今回の東日本大地震での避難所の映像を見るたびに
この人の存在を気にしていました。

 「坂 茂」(バンシゲル)  とにかくスゴイ人です。 

世界的に活躍する建築家ですが、紙を使っての建築がとにかくスゴイ。
それらを使っての、各国での災害支援活動も有名です。
(仮設のテントや学校、コンサートホールまでも造っちゃいます)

数日前、避難所の簡易間仕切りの
ニュース映像を見てほっとしました。

簡易間仕切りの材料は紙です。
紙といってもかなり丈夫です。

サランラップの芯の部分を想像してください。
それらを大きくしたイメージです。

柱は一番大きな紙管、梁は中くらいの紙管、ジョイントは小さな紙管
金物などは一切使わず、仕切りはカーテンです。

組立と出来上がりの様子はこちらをご覧下さい。

ローコストで時間が掛からず組立が簡単
最後には紙としてリサイクルが出来ます。
またカーテンも仮設住宅に入居した際使う事が出来ます。

避難所暮らしの方々に一日も速く仮設住宅が出来ることを願いますが
それまでの間、少しでも精神的負担を和らげるために
これら設置の活動が行なわれております。


実は↓2007年に東京お台場で行なわれた
世界を旅する巡回美術館(ノマディック美術館)

写真家「グレゴリー・コルベール」の写真・映像作品展


坂 茂は現地で調達した大量のコンテナと紙管を使い
美術館としての空間を作り上げました。
(ニューヨーク→サンタモニカ→東京→メキシコ・シティと巡回)



正面に見えるのが 紙管の柱です。もちろん内部空間の柱も紙管です。





中央に写るのがグレゴリー・コルベールの作品

人間と動物が交流する驚異的な光景は、息をのむ神秘の世界でした。

写真家グレゴリー・コルベールも大好きになりましたが
坂茂氏の建築での紙の威力を実感したコラボでした。



追記 
2013年3月2日より5月12日水戸芸術館において
坂茂「建築の考え方と作り方」が展覧会がありました。

この展示では、災害支援の仮設住宅や
紙の簡易間仕切りなども展示されました。



坂茂建築設計ホームページはこちら

坂茂氏の造る紙の建築はこちら

坂茂氏の避難所用間仕切りシステムはこちら

コメント (2)
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