展覧会は12日から始まりましたが、翌日の13日に千佳慕ちゃんが亡くなりました。数えで白寿の展覧会ということで、展示点数もかなりありました。熊田千佳慕の原画展に行くのは、今回で4回目?だと思いますが、今までで一番規模が大きかったような気がします。
夏休み中の土曜日ということもあり、たいへん混雑していました。細密画なので、みんな立ち止まってゆっくり見るし、列に並んで見るしかないのですが、なかなか進みませんでした。でも、千佳慕ちゃんの展覧会らしく、ギスギスした雰囲気はなく、「すごいね~」「見て見て!」という歓声を上げているのは、小さな子供だけでなく、20代のカップル、60代の夫婦連れ、30代~40代の家族連れも同じ。小さい人たちも大勢見にきていて、「タガメだ!」「卵ってこんな風に産むんだ…」など、楽しそうでした。
「絵本館」「昆虫館」など、テーマごとに展示されていますが、色見本のついた細かいスケッチや、千佳慕ちゃんの使っていた6Bの鉛筆などが展示してある「制作の小部屋」は、特に興味深かったです。
会場で販売されていた図録は印刷はきれいだし、収録点数も多くお買得ですが、やはり原画の美しさにはかないません。松屋銀座での展示は8月24日までですが、その後1年ほど各地を巡回して、来年の夏には横浜に戻ってくるそうです。クマチカ・ファンの方にはぜひ原画をご覧いただきたいと思います。
ご冥福をお祈りします。
千佳慕ちゃんワールドを覗いた後だと、ヤモリもかわゆく見えちゃうかもしれません。