ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

華麗なる植物模様の世界

2006年11月02日 | 美術展・展覧会

 風邪で寝込む前に、古代オリエント博物館で開催中の「シルクロード 華麗なる植物模様の世界」展に行ってきました。

 

 シルクロードなので、いろいろな国の物品が展示されていました。西はエジプトから、東は日本まで。

 花、葉、蔓、木、実など、植物はどこの国でも身近で、美しいものとして、意匠化されています。見た目が美しいだけではなく、それぞれの地域で、様々な植物がそれぞれの意味を持ち、その吉祥のシンボルとして、デザイン化されて、伝わったデザインもあります。
 正倉院に残る布地には、ナツメヤシなど、日本にはない植物の刺繍が施されているものもあります。ナツメヤシは、中近東で、水の少ないところでも生え、高カロリーの実がたくさん取れるせいか、「豊穣」「富の象徴」「生命の木」とされていたそうです。
 アカンサスの葉は、ギリシャやローマで好まれたデザインですが、葉っぱにとげもあるし、日本人が昔から特に好きな植物という感じはしません。でも、お札や賞状の額縁などのデザインによく使われています。

 植物は地面にくっついて動けないけど、花の蜜で蒸しを誘い受粉し、おいしい実を食べさせる代わりに、小動物に種を運ばせて繁栄してきました。そして、形や色の美しさで人間を魅了し、こうして遠くの国まで存在を伝えているんですね。

 

2006年11月26日(日)まで開催中

 

 共同企画展として、下記の展覧会も開催中。

 「日本の馬具に見る植物文様-武士の美学-」展  横浜:馬の博物館

 「中国陶器にみる植物模様の世界」展  東京:松岡美術館

 「ガンダーラにみられる植物模様」展  千葉:松戸市立博物館

 「アジアにみられる華麗なる植物模様」展  横浜ユーラシア文化館


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