朝は普通だったのに、おとといの昼前から急におなかの調子が悪くなりました。ノロウィルスか?と、あせりましたが、軽症。おなかが空かないのと、軽い吐き気があるくらいで、調子もそう悪くないので、大事をとって、安静にしているくらい。ゴロゴロしている間に、500ページ弱のハード・カバーを読み終えました。
暗号解読
ステル・パヴロー著 嶋田洋一訳
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西暦2012年、世界各地で、異常気象による災害が続いていた。南極からは、巨大なエネルギーを出す、謎の人口物質が発見される。その物質には、楔形文字で、何かが記されていた。
世界各地に残る大洪水の伝説。ほぼ6000年毎ごとに繰り返される天変地異は間近に迫ってきている。謎の物質は地球を危機に陥れるスイッチだったのか。謎の大陸アトランティスが残した記録によって、人類はこの危機を乗り越えられるのか…
(もうちょっとまとまった要約はこちら)
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というような、スケールの大きな話。科学一般の知識がない(だけでなく、考古学も言語学も神話学も知識もないけど)ので、読み始めは苦労しましたが、しだいにストーリーに引き込まれていきました。暗号もの(?)では、去年読んだ、「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」より、断然おもしろかったです。
暗号というと、「一部の人にだけ伝え、伝えたくない相手には情報を隠す」、というものだと思っていましたが、ここでは、「ずーっと先の、同じことばや記号を共有していない可能性の低い未来の人類」に伝えるためのものでした。解読する能力のある人を選ぶ、という点では同じですが。
同じ情報を共有/伝達するためには、同じことば(概念)を共有する必要があると思いますが、地理的に遮断されたり、時代とともに変化するので、ことばを共有するというのは、けっこう大変なことです。古代文字で解読できていないものは多数あり、現在でも、使用者が減少し、消えていく言語がいくつもあります。
「暗号解読」では、12,000年前の、高度な科学を持った人類(アトランティス人)が、「言語は永遠ではない」ということをふまえた上で、情報を文字で残した、という点に感動しました。(最終的には、"同化"で、過去の情報を得ることができるのですが、その段階では、もはや、装置の一部となってしまうので)
おもしろくて、最後は読み飛ばしてしまいました。もう1度ゆっくり読んでみなくちゃ。「スター・ゲイト」や「ハムナプトラ」より、さらにきれいな映像化が可能SF小説です。
おまけ:インドで見つけたハムナプトラのDVD
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