ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

旅行人 2008年上期号

2008年02月02日 | 
 今年から、年2回の発行になった雑誌、『旅行人』の最新号、208年上期号が、インドのグジャラート特集だったので、買おう、買おうと思っていましたが、久喜の小さな本屋に置いているはずもなく、十日町に帰省する前日、渋谷のLibroでようやく手に入れました。ちなみに、渋谷のブック・ファーストには置いてありませんでした。ダメじゃん。


 グジャラート州は、インドの西端。パキスタンと国境を接する地域で、砂漠あり、湿地ありで、少数民族も住んでいるし、ミラーワークや絞り染め、絣など、手の込んだ、おもしろいものがたくさんあります。私は、実質上の州都、アーメーダバードと、カティアーワール半島の南端にある、ソームナートくらいしか行ったことがありませんが、インドで泊めていただくマカーニー家(仮名)は、今は、インド中央のチャッティースガル州に住んでいますが、もともとグジャラート出身のグジャラーティー。

 グジャラーティーは、ヒンドゥー教徒の中でも、厳格な菜食主義の人が多く、今でもインドの中で、グジャラート州だけは、飲酒を禁じる禁酒州です。インドの父、マハートマ・ガーンディー(ガンジー)もグジャラーティー。グジャラートは海岸に面していて、昔から、外国と接触があったので、貿易が発達し、商売に長けていることでも知られています。

 ペルシャから逃れてきたパールスィー(拝火教徒)が住み着いたのもこのあたり。ムスリムも多いし、ジャイナ教徒もたくさんいます。そのせいか、いろいろな様式の建物もたくさんありますが、2001年の大地震で、崩れてしまったものも少なくないとか。

 ひとことで言うと、インドの中でも、エキゾチックな場所。

 『旅行人』のグジャラート特集では、先住民の住居ペインティングを探す、という目的で、3週間で、グジャラート州の13の都市を巡っています。住居ペインティングといっても、家を飾るために、昔ながらの方法で描いもので、特に古い絵というわけではないし、指定文化遺産になっているわけでもない。そこに住んでいる人にとっては、数は少なくても、とりたてて珍しいものでもなく、それゆえガイドブックの類に載っているわけもなく、訪ねて行くには曖昧な目標です。口コミ情報による、ほとんど行き当たりばったりの旅は、知らない地名ばかり出てくるので、地図を見ながら、わくわくしながら読みました。旅行をした蔵前仁一・小川京子夫妻は、行く先々で、「グジャラーティー語もヒンディー語もできないのに、こんな田舎まで?」と、言われたようですが、多少ヒンディーが話せて、グジャラーティー文字も読めることは読める私だって、旅行できそう?と、旅行気分をかき立てられました。

 住居ペインティングの他、少数民族ラバーリーのミラー刺繍やウールのショールの記事も読み応えがあったので、染織関係に興味がある人は必見。

 グジャラート特集以外も、アルメニアのキリスト教建築や、中国の望楼、エジプトの話など、どれも興味深い記事ばかり。

 帰省する前、上越新幹線に乗る直前に読んだ記事は、アフガニスタンのトラック絵師の話でした。パキスタンのトラックはこんな感じですが、パキスタンに亡命した、アフガニスタンの絵師が描く絵は、戦争前の、美しい、故郷、アフガニスタンの風景ばかりだとか。ちょうど故郷に帰省するところだったので、ジンときました。

 『旅行人』を定期購読すると、カレンダーがもらえるとか。なんだかすてきな写真のカレンダーで、もう今年もひと月過ぎましたが…欲しいなぁ。

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