ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

『RA・One』

2012年08月19日 | 映画

 新入社員なので、有給休暇に余裕がなく、今年は夏休みなし。でも金曜日は一日だけ休みをもらいました。懸案のゆうちょ銀行の手続を済ませ、インド映画にGO!

 シャー・ルク・カーン主演のSF映画『RA・one』。

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 イギリス在住のシェーカル・スプラマニアム(=シャー・ルク・カーン)は、ゲーム会社の社員。善良でよき父親だが、一人息子のプラティークには、「いけてない父親」と思われ、あまり尊敬されていない。生意気盛りのプラティークは、「ヒーローがいつも勝つゲームなんかおもしろくないよ。ぜったい負けない悪人が主人公のゲームがいいな」なんてことをいい、息子の歓心を買いたいシャーカルは、最強の悪役、「RA-Oneラーワン」を主人公にしたゲームを完成させる。RA-Oneは、姿を自由に変えることもできるし、ゲームのステージが上がるごとに強くなる、スーパーキャラクター。

 完成披露パーティーのデモンストレーションでゲームを見たプラティークは、さっそくゲームをしたくなり、シェーカるの同僚、アカシに頼んで、ゲームをさせてもらう。このゲームは、ゲーム用のスーツに着替えたゲーマーが画面を見ながら動くと、ゲームに反映されるという仕組み。プラティークは、ゲーム用のログインネーム、「ルシファー」として、あっという間に、第三ステージまで進んでいったが、両親に帰宅を催促され、途中でゲームを止めてしまう。「ゲームを途中で止めることはできない」と、RA-Oneは、「ルシファー」を追い求めて、ゲームという虚構の世界から、現実世界にやってきてしまう…

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 …てなストーリーで、『ロボット』に続いてまたもや退屈な映画。その昔、インドのテレビが2~3チャンネルしかなかった時代にやっていた番組、『マハーバーラタ』に較べると、SFXは格段の進歩ですが、使い方がきれいじゃない。ただし、シャールクの(しょうもない)ギャグだとか、感動を誘うエピソードだとか、いつものパターンがはっきりしているだけに、ある意味、安心して見ていられます。妻役のカリーナ・カプールとシャールクの掛け合いもいい感じだし。やっぱり、『ロボット』も、ダンスシーンをカットしない完全版を見れば、もう少しマシだったのかも。『ロボット』のラジニーも、「チッティー」役で特別出演。見せ場のダンスシーンにかかる「Chammak Challo」は、前に聞いたことがある有名な映画音楽のリミックスか?と思ったくらい、耳に馴染みがいいし。というか、この映画は2011年制作だから、インド人の友人経由でたぶん聞いたことがあるんでしょう。全体的に『ロボット』よりはよかったです。

 私が見たのはヒンディー語版だったとはいえ、『ロボット』のオリジナルはタミル語映画であるせいか、『RA-One』のヒンディー語の方が、おもしろかったです。というほど、ヒンディー語に堪能なわけじゃないけど、わりと聞き取れたような気もします。なんで?と思ったのは、シャールク演じる、ゲーム開発者、シェーカルが南インド出身者の設定だったこと。スプラマニアムというのは、タミル人の姓です。でも、奥さん役のカリーナ・カプールは、パンジャービーの役だったようで、「インド人同士のインターカースト婚」というのも、イギリス在住のIT関係者のリアリティーを出すひとつなのかも?

 ちなみに、覚えやすくてノリのいい、「Chammak Challo」というのは、パンジャービー語で「セクシー・ガール」という意味だとか。

 

 RA-Oneは、Random Access Version One の略ですが、ラーワンといえば、「ラーマヤナ」に出てくる魔王、「ラーヴァナ」のヒンディー語読み(ヒンディー語はw音とv音の区別が曖昧)。と、ここまでは読めたけど、シャールクのルックスを取り入れたヒーロー役、G-One…Good One が、ヒンディー語の「ジーワン」(生命、人生)だというシャレには膝を打ちました(←古っ)。 なぜ「ライフ」という名前がふさわしいか、それは見てのお楽しみ。多少退屈ですが、見終わった後はスッキリするし、夏休みに見るにはいい娯楽映画でした。


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