ものぐさ日記

ひとり遊びが好きな中年童女の日常

鋤田正義展『サウンド&ヴィジョン』

2012年08月20日 | 美術展・展覧会

 インド映画『RA・One』と同じビル(東京都写真美術館)でやっていたのがこれ。写真のことは詳しくありませんが、デヴィッド・ボウイ-のHeroesのアルバム・ジャケットを撮影したカメラマンの作品展というと、ちょっと見たくなります。

 

 デヴィッド・ボウイーと鋤田正義との付き合いは1972年以来だそうで、Heroesだけでなく、私も見たことのある写真を数多く撮影していました。展覧会の名前も、ボウイーの曲、「SOUND & VISION」からですが、この曲が収録されているアルバム『LOW』が、私は一番好きです。「チャイナ・ガール」や「モダン・ラブ」など、好きな曲はありますが、『レッツ・ダンス』以降のアルバムはあまり興味がありません。唯一行ったコンサートが『レッツ・ダンス』のシリアス・ムーンライト・ツアーだったのですが、年齢的な問題もあって、しかたない。鋤田正義が撮り始めた頃の、1973年の来日コンサートなんか、どんなんだったのかなー。この写真展では、まさに私が好きだった時代のボウイ-ばかりでした。

 ボウイ-は10年ほど前から、音楽家としてはほぼ引退状態で、最近は、ソマリア出身の伝説のモデル、イマンの夫としてしかメディアに登場しません。ルックスも鋤田正義が撮影した頃とは全く変わり、宇津井健みたいになっちゃったけど、たぶん、ボウイー本人は、今、とても幸せなんだと思います。

 

 デヴィッド・ボウイ-の他に、マーク・ボラン、ジョー山中、矢沢永吉、イギー・ポップ、沢田研二、ボーイ・ジョージ、大竹しのぶ、宮沢りえ等々のミュージシャン、俳優の写真が多数ありました。その中には、アルバム・ジャケットを飾った、見覚えのある写真も何点かあり、名前こそ知らなかったけど、昔から鋤田正義は知っていたんだなぁ…と感心しました。でも私がいいな、と思ったのは、写真を四角い箱にした「フラワー」などのBox作品と、二人の老人の後ろ姿の写真。体の形は不格好に変形し、筋肉が落ち、角張って曲がった体の後ろ姿です。ふと展示会場に目をやると、入場者は、意外にも若者より、中高年が多く、私を含め、体の形が若い頃とは違う人が多かったです。

 展示作品の中に、忌野清志郎の写真がありました。1992年の、40代前半とは言え、まだ少年っぽさを残したキヨシローのアメリカでの写真と、2008年の完全復活祭のキヨシロー。病み上がりのキヨシローはどう見ても、昔のキヨシローではないけれど、「この1枚を残してくれてありがとう」という気持ちになりました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿