夜、寝る前に本を開くのが日課ですが、
最近の眠気には勝てず、開いたとたんそのまま寝てしまったり、
1ページも読み進むことも出来ずに爆睡ということが多いです。
そんな中、この本には眠気も吹っ飛ばされてしまいました。
寝る前だけではなく、昼間もそばに置いて、
家事の合間や、短い時間の合間にも読んでいました。
孫が、祖父と戦場で一緒だった人々を訪ねて、
特攻で亡くなったということだけしか知らない祖父のことを聞き、
少しずつ知ってゆくお話。
特攻のことも零戦のことも、ほとんど知らないまま読み始めましたが、
この本は女性の私にも分かりやすく、光景が目に浮かんできて、
当然ながら現場の恐ろしさに愕然とし、
戦争の前線で戦っていた人たちのことを知れば知るほど、
自分があまりにも無知だったことが恥ずかしくなりました。
つい数十年前に、人を人とも思わない、
こんな恐ろしいことが毎日のようにあったんだっていうことを、
生きたくても生きられず、
特攻として命を散らした人々は、
普通の家庭の旦那様だったり、
大学生の息子さんだったんだよってことを、
いつの世の人も知っていなければいけないのですよね…。
そして、ただの戦争体験談ではなく、
小説としても話にすっかりのめりこんでしまいました。
自分や家族のために生きられる今は、何て幸せなんでしょう。
それを忘れてはいけないな…って、涙を流しながら思いました。
すごくお勧めの本です。
book:「永遠の0」百田尚樹著 講談社文庫