まぁ、確かに疑問には感じるが……。
■YouTube買収は「クレイジー」――ドットコム長者がコメント
■GoogleのYouTube買収に見る「金はあっても考えなし」の愚
そこまで言う事もないだろうが。
確かにYouTubeはビジネスモデルとしては未確立だ、というよりビジネスになっていない。殆ど奉仕活動だ。人気のあるコンテンツの大半はユーザーの著作権侵害行為による、ネット外のコンテンツからのコピーである事も確かだ。当然、その面に関しては何らかの対策を取る必要はあるだろうが、完全に閉め出せるとは思っていない。
だからといって、前出記事のように、YouTubeに未来が無いとは全く思えないのだが。
YouTubeに未来が無いと思う人は、大抵、YouTubeが取るビジネスモデルを以下の2つに限定している。
・広告の挿入(動画コンテンツ内、もしくは動画とは別のページ内)
・動画コンテンツの販売
この2つでは、「ユーザー参加」という、YouTubeの良いところを全然生かせない。故に現実性が無いと思うのだが、そこを元にクレイジーだの愚行だの言うのはどうかと思う。
自分としては、YouTubeをビジネスとして使うなら、CMを丸々1本アップする方法以外無いと考えている。
・テレビの広告料の必要が無くなる。
・CM放映時間、放映期間に縛られず、1年中いつでもCMが見られる。
・そのCM動画を、個人サイトに「貼る」事ができるようになる。
テレビでだらだらと流すより、ずっと価値はあると思う。問題は、そのCM自体が良作でなければいけないって事だが、それは努力してもらうしかない。
少なくとも、CMは「無理矢理見せる」から「見てもらう」に変わらなければならない。YouTubeの人気コンテンツの例にならい、口コミで、ネット上で盛大にリンクが貼られるようになれなければいけない。
そして、そう変われたとき、YouTubeは最強の広告ツールになるはずだ。
そういう意味では、これからも「無理矢理見せる」CMしか作れないのであれば、YouTubeに価値は無く買収はクレイジーだろう。
CMを作る側をどう巻き込むか、そこにGoogleの営業力を期待したいと思うのだが。