せつなく朽ちた鉄扉

雑草地帯・日記部門。硬軟色々取り混ぜて、よろず話題の書き捨て場。
なおAdsenseはgooが勝手に出してるだけ。

パブコメ送ったど~

2009-05-18 23:18:17 | 宇宙、航空系
ひー疲れた。
脳が嫌な汗かいてる感じ。(笑)

恐らく日本中から駆け込み応募が殺到しているんじゃなかろうか。
メールボックスあふれてないといいけど。(笑)


一応、私が送ったパブコメの内容を以下に書いておきます。
つたない内容に汚い文章ですけど、精一杯背伸びして、国に気持ちを暴投気味にぶつけてみました。


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内閣官房宇宙開発戦略本部事務局 意見募集担当御中


宇宙基本計画(案)(以下、本計画案)を読ませて頂きました。
第2章の基本的な方針に関しては、おおまかな方針としては賛同できる内容と感じまし
た。但し、第3章以降の細目では納得の行かない部分も散見されたのが気になりました。

以下、本計画案に対しての個人的な疑問点を列挙します。


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【宇宙の軍事目的利用について】
 宇宙は平和であるべきとは理想であるが、現在の極東アジアにおける冷戦構造を考え
ると、専守防衛に徹した上での安全保障のための軍事利用はやむなしと考える。
 但し、無制限に予算をつぎ込むようなことは許されない。安全保障はあくまで宇宙利
用の単なる一分野であり、特別な存在であってはならない。今後、国家財政によっては
5年足らずして計画の見直しもあるだろうが、その際は最も多くの予算を要している情
報収集衛星関連からまず見直すべきである。

【輸送システムについて】
 輸送システムの改良、特に将来的な価格競争力に関する見通しが貧弱ではないか。ま
た固体ロケットに関して余りに過小に評価してはいないか。
 他国では民間主導で低コストロケットの開発、利用が活発だが、対してH-2Aのコスト
ダウンには限界があり、GXロケットでは性能にもコストにも不安がある事は幾度も報道
され有名である。そもそも本計画案を遂行するとなると、打ち上げコストは無視できな
い要素となる。10年後を見越して、実証済みの既存技術による低価格で打ち上げ可能
な輸送システムの開発を強く促すべきと考える。また20年後以降を見越して、さらな
る低コスト化を目指した技術の開発に着手すべきとも考える。
 他方、我が国の固体ロケット技術は他国に無いユニークなものであり、また構造も単
純なためコストダウンの可能性が高いと考えられる。過去にもM-Vという大型ロケットの
開発に成功しており、性能的にはH-2Aは無理でもGXロケットの補完は充分可能と思われ、
よってGXロケットに匹敵する大型固体ロケットの開発を是非とも推進すべきと考える。

【科学探査に関する方針について】
 科学探査に関する国家方針が脆弱ではないだろうか。
 宇宙開発産業と同様、科学探査もまた科学者間の国際競争であり、国際協力という外
交要素をはらみ、頭脳、人材、資金、データという資源の争奪戦である。これを無計画
に放置すれば、インドや中国など宇宙開発に熱心な国々への人材流出、頭脳流出という
事態にもなりかねない。
 本計画案は産業寄りの内容となっているが、研究においても、我が国がより外交で有
利となる取り組みを政府が行うべきではないか。

【月面探査ロボットについて】
 第3章2(4)②(b)にロボットによる月探査に言及する項があるが、二足歩行ロボット
による探査に触れているのは何故か。
 月面への人間輸送は(他国ではあるが)前世紀中に既に行われ実績があるが、月面の
ような不整地を満足に歩ける二足歩行ロボットは未だ世界に存在しない。技術的難易度
からすると本末転倒である。
 二足歩行ロボットによる探査は、無駄に予算を食うだけの意味の無い計画であり、即
時撤回して頂きたい。ロボット探査なら災害救助用ロボット等の不整地に強い移動形態
を選ぶべきである。

【射場、追跡基地について】
 第3章2(5)②(b)に「打ち上げ射場の維持・整備等の推進」とあるが、どういう方針
で調査・検討を行うのかが明確でない。これでは設備更新や改修を行うだけなのか、移
転や閉鎖を伴うのかが分からない。
 具体的には長野県臼田の通信施設や、鹿児島県内之浦の固体ロケット射場などは今後
5年の間に設備更新が必要と考えるが、具体的な提案が見当たらない。また「はやぶさ」
での小惑星探査の事例より、惑星探査には地球の裏側にも我が国が自由に使える通信設
備が必要と考えるが、海外基地の設置に関する提案が見当たらないのは何故か。

【既存計画の問題点と本計画案の関係について】
 本計画案では「はじめに」にて今日までの宇宙開発計画を振り返り反省を記してある
が、本計画案自体が既存の宇宙開発計画そのもの、もしくはその延長線上であるものが
殆どであり、真に説得力に欠ける。
 具体的にどのような事例で反省すべき点があったのか、またそれに対する改善案も具
体的に立案し、公開し意見を問うべきである。

【パブリックコメント自体について】
 広く民意を問うには、余りに資料が読みにくくはないか。
 今回は名目上は新規の計画であり、前年度までの実績が無く比較対象がない。資料の
みを叩き台に考えなければならないのに、その資料の文章が非常に回りくどく、また具
体的事例の説明に乏しく、ある程度の知識が無ければコメントのしようがない内容とな
っている。
 様々な立場、知識を持つ人から広く意見を汲む事こそがパブリックコメントの基本と
考えるが、このような資料で広く意見を汲む事が可能であろうか。関係各位に猛省を求
めたい。

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以上7項目程列挙させて頂きました。

今後はパブリックコメントといった制度に拠らず、常に広く意見を求めるような、国民
に真に開かれた宇宙開発が推進されますことを願っております。

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こんな感じ。
文体が途中で変わるのが稚拙の極みという気もするけど、この方が楽だったんで。
あーめんどくせぇもういいやと。(笑)

しかしブログ検索とかで見る限りだと、やはり宇宙の軍事利用はけしからん云々の論調が多そうなのが気になります。
いやその意見は別に構わないんですが(情報収集衛星の聖域ぶりは腹が立つ)、肝心の宇宙開発、宇宙研究に関心を持ってくれる人は意外と少ないのかな……とちょっと寂しく感じました。