気象衛星、表面上はすったもんだの末、水面下は驚くほど波風立たずに予算が通ったようで。
もう何がなにやら。
■あまりに悲しく、あまりに腹立たしく (松浦晋也のL/D)
■一転、気象衛星の予算がついた。しかし… (松浦晋也のL/D)
同じ松浦さんのBlogの、2日の連続した記事です。
1つ目は、今年付かないといけない次期気象衛星の予算が付かなかった事の記事。
2つ目は、その付かなかった予算が復活折衝で翌日あっさり復活したことの記事。
最初、気象衛星の予算が付かなかったと聞いても信じられなかったですよ。
松浦さん飛ばしたんじゃないのーとか最初は本気で思ってました。
だって、直前にこんな記事が出てましたから。
■政府の宇宙開発戦略本部、GXロケット継続 来夏までに結論
(Nikkei BPnet:今年11/27の記事)
以下一部引用。
>
調査会はまた、今後の宇宙政策の方向性を定める「宇宙基本計画」の骨子をまとめた。
>
骨子は、宇宙利用の「基本的な方向性」として (中略)
>
気象衛星開発の着実な推進を訴えた。
次は
12月2日に行われた宇宙開発戦略本部会合での配布資料。
■平成21年度における宇宙開発利用に関する施策について(案)
(首相官邸ホームページ:PDFファイル)
これも一部引用。といっても一行だけだけど。(笑)
>
3 .次期気象衛星開発の着実な推進
ちゃんと独立した項目に挙げて気象衛星開発を来年の施策だって言ってた訳ですよ。
ということで、
これで予算が付かなかったと聞いて信じる方が無理と言うものでして。(笑)
で、復活折衝で、しかも気象庁予算外として復活したと聞いて二度ビックリですよ。(笑)
政治家が出てくるとこうなるのかという、狸の化かしあいを見たような気分です。(笑)
いや、もう個人的には「ひまわり」の系譜が一応続くんだなとそれだけでもういいよって感じなんですけど、結局のところ、次のそのまた次の「ひまわり」を考えなきゃいけないときに、また予算が付くかどうか悩まなきゃいかんということですよね。
いい加減、気象衛星開発くらい気象庁の本業として認めてくれたらどうですかね?
まー今働いてる「ひまわり」が国交省の特別会計突っ込んでニコイチで作られた事を考えればまだマシな決着ですけど、この分だと、未来永劫気象庁外の予算で確保というのが慣例になりそうなのが心配なんですよ。
今はいいですよ。
今後も順調に行けばいいですよ。
もし将来、何か政治が空転して予算が付かないような事態が起こったときに、東経140度の気象衛星の静止軌道を、他の国に明け渡せという事態になるんじゃないかというのが心配なんです。
気象データは今や軍事だけでなく、経済的にも重要な情報ですからね。今現在ひまわりの観測データを使っている国にとっては、日本の国内事情によって気象データが入るか入らないか分からないなんて許されないと思うんですよね。
あんまりちんたらやってると、20年後くらいに中国辺りに軌道取られちゃうんじゃないでしょうか。
この辺り、宇宙基本法には期待したんだけどなぁ……。
まぁ成立1年足らずじゃこんなものなのかなぁ。
#しかし……気象庁、ちょっと地位が低すぎないかな。
#自然災害という、現代日本が存亡を賭けて戦う敵と日々対峙する情報部隊だってのに。
#やっぱ理系官庁だからですかねー。