日経新聞朝刊の最終面、私の履歴書で、女優岸惠子さんのパートが始まりました。以前にもお話しましたが、日経の「私の履歴書」は圧倒的に女優さんのパートが面白いのです。
淡路恵子さんの時は、独身時代に繰り広げた、映画監督市川崑氏とのドロドロの愛憎劇を赤裸々に吐露していましたし、浅丘ルリ子さんの時は、日活スターの小林旭氏との同棲生活と、結局スター同士だったために破局に終わり、それでも小林旭と美空ひばりの結婚の際には、乙女心の切ない気持であったことを告白していました。また、佐久間良子さんの時は、独身時代、妻子持ちだった鶴田浩二氏の愛人であったこと、そして何時まで経っても報われない自身を想って身を引いたこと、などをとつとつと語っておられました。
彼女たちの凄さは、自分の生きてきた過去について、全く後悔の念がないこと。それは、すべて、その時の自分に正直に、真っすぐに生きてきた自負があるからでしょう。
今回の岸惠子さんも、フランス人男性との逃避行が有名ですが、その話も含めて、誰も知らないビックリするようなエピソードが飛び出してくると思います。あの時代の女優さんは、自分の力だけで、自分の自由を勝ち取れる、女性キャリアとしては、数少ない存在でしたから。