ヘコまされた被害者&その家族を盛り上げる委員会弁護士の日記

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医療ミスに対する対応の仕方

2013年06月29日 17時12分36秒 | 相続
 医療ミスに対する対応の仕方について,弁護士会がパンフレットを作りました。医療事故裁判の経験を有する弁護士の名簿を作成し,その弁護士による専門的法律相談も行っています。

 これを見るまでもなく,現在,真実を明らかにして,医師や病院の責任を追及するには,診療録等を精査して,訴訟(損害賠償請求)に持ち込むしか他に手段がありません。

 なお,国は,医療事故による死亡について,医療機関からの届出や遺族からの調査依頼に基づき,専門的に調査を行い,報告書を作成する「医療安全調査委員会」を新設する方向にあります。そして,この医療安全調査委員会は、医療事故による死亡の原因を究明し、医療事故の防止に役立てるための新しい国の組織として検討しているものです。設置場所については、大綱案においても特定せず、さらに検討を進めることとしています。

 具体的には、(1)医療事故による死亡の原因究明のための調査を行い、報告書をまとめる医療安全調査地方委員会と、(2)医療安全調査地方委員会の報告書等を分析し、医療事故の防止のための勧告等を行う医療安全調査中央委員会とで構成されます。

 この地方委員会は、医療機関からの届出や遺族からの依頼を受けると、委員である医師等による原因究明のための専門的調査を行い、解剖やカルテ等の分析の結果に基づき、報告書をまとめます。この報告書は医療機関と遺族に交付するとともに、個人情報保護に配慮した上で、一般にも公表し医療事故の防止に役立てます。

 しかし,この医療安全調査委員会は、原因究明・再発防止を行い、医療の安全の確保を目的としたものであり、医療関係者の責任追及を目的としたものではありませんので,被害者遺族からすると大きな期待はできそうにありません。

 結局,医療ミスは,被害者やその遺族が弁護士のサポートを受けつつ,何とかするしかないのです,厳しいですが。

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