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Foca Universal  貴族が愛したカメラ  Part2そして海に Oplar 2.8cm f4.5 Oplar 5cm f1.9 Gold 400

2013年12月24日 00時23分14秒 | 散歩道シリーズ


Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 5cm f1.9



Focaを使いはじめて2日目、前回の日曜は日中に神戸の山の手を散策して夕暮れになったから、

今回もいつものように家を出るのが遅かったため、Part2として須磨の水族館と海岸を撮りました。

年末か年始にはFocaのPart3の最終章として、50~60年も昔の超アナログのカメラで撮られた夜の写真なんて見たことあまりないので、

チャレンジしてみました、ISO400のカラーネガーを増感現像してまで(笑)

ところで巷では古いレンズを最新のミラーレスにアダプターを着けての写真が流行っていますが、あれってどうなんだろう?撮っていて楽しいんだろうか?

ぜったい当時より美しく映るのが判りきっているのになぁ。

僕はフィルムで育ったせいか撮ってどう写っているのかがいちばん楽しみで、デジイチで撮っててもほとんど液晶を見ないので、

だから1Dsの時代遅れのちっちゃな液晶でも我慢できるのかな。

自分もフィルムをスキャナーで取り込んでいるから、アナログ100%とは言えないけれど、色味はいじらないようにしているので、

割りとオリジナルは守られていると思う。

Flickerでも日本のブログでも見たことのないフランスFocaの夜の街、楽しみにしてくださいね。

このキャプションを革ジャンの手入れをするために、べとべとにOILの着いた手でキーを叩きながら、ふと気がついた自分のこだわりについて。

1985年創業のAero・Leather(Aero・Leatherと書いてエアロ・レザーと読む)というスコットランド生まれの革ジャンを愛用していますが、

この革ジャンは最高級の馬革を使っていて、まるで鉛の鎧を着ているような重い、硬い、着心地悪い、高いのとんでもないものです(笑)

ただ、牛の革にはないビロードのような手触りと、独特のコードバンの光沢が僕らのような偏屈男の心を虜にします。

美品で買った当時からそのまま置けば革ジャンだけで直立するほどに強面、ネットで調べるとAeroだけは手入れをしてはいけない!

仮にミンクオイルなぞを塗ったら、ただの牛革ジャンパーになるぞ!

一般のホースオイルもだめ!蜂蝋や化学コート剤でAeroの特徴のしっとり感が消えてしまう!との記述があって、

20年は手入れ不要を守って着た日は、このAero専用の馬ブラシで埃を履きながら自然の光沢を出すことだけにしていた。

でも肩などに擦れの細かいヒビや、ポケット入り口の擦れによる茶芯(僕のはAero HALFBELTの黒だけど、黒の染料を入れる前に

茶で染めてあって、それがヤレによっていい感じで黒のような茶のような、味わい深いBlackになります)

Aero社の定番商品の革ジャンは、フロントクォーターホースハイドと呼ばれる、1頭から一着しか取れない馬の首から腹にかけての、

丈夫で柔らかで最高級の部分を使っている事です。

この馬革は米国のタナー社がAero社のために供給していて、自然死した馬革をドラムにオイルと入れて長い日数をかけて、

撹拌することによって革の芯までオイルが染みこむことで、革製品にもかかわらず数年間は防水性があります。

だからWater Hose Hideって呼ぶのかな?

タナー社から送られてきたレザーはAero社で、一般の3倍以上の圧力がある旧式の革ミシンで、一人の職人が革の切り出しから、縫製まで縫いあげます。

ポケットの裏タグに職人のサインと、製品コードが付けられますので修復のときも、同じ職人の手にかかります。

現在は9人の革職人が従事しているらしくて、日本の町工場のようなちっぽけな手作業のラインで全世界から注文が来ます。

Aero社ではこのような古い体制を変えることなく、供給を続けると言いますし、憧れてこの革ジャンを手に入れた者たちは、

自分の体型に合うまでの数年間を、修行僧にも似た苦痛に耐えながら、着続けなくてはいけません(笑)

鉄板のように強固な馬革で腕も曲げられないAeroを、強者は夏に裸で着たままシャワーを浴びて、乾くまで耐えて体型に合わすという話を聞きます。

そうして世界に一着しかない自分だけの革ジャンができるのです。。。って馬鹿です(笑)

ところでAeroてバイクには絶対に不向きで、とくに普通の牛革より分厚くて油が革の芯まで染みていることは、

まるで保冷剤を羽織っているのと同じで、冷風に長時間当たれば当たるほどオイルを凍って、革は鉛のように重く固くなり

身体に密着しなくなり風が吹き込んで、やがて凍傷で死にます(笑)

また暖房の室内に入れば、体温と室温で油が溶けて革が柔らかくなり、今度は熱中症で死にます(これは嘘)

そんな折に日本Aero社で見かけた、ホースハイドコンディショナーを直販して使ってみました。

なんとなんとヤクルトの倍くらいの大きさで送料と振込料で5000円!

普通のメンテナンス油で1000円も出せば最高級ですが、やはりどの製品を見てもワックスが入っています。

泣く思いでミンクオイルの10倍もするこの製品を使ってみましたが、伸びのある乳液で1/10くらいしか減りませんでした。

2日間風通しのよい日陰で陰干しをして、乾拭きをしましたが一番の心配の安っぽいテカリはなく、しっとりとした馬革本来の

手触りが甦り結局は高くても、純正品の良さになっとくしました。

しかしイギリスのAero Leatherにしても、イタリアバイクのMoto Guzzi V7にしても、キャノンのデジイチ1Ds Mark2にしても、

フィルムカメラのペンタコン6やノリタ66やローライ2.8Fにしても、すべて黒くて重くて大きくて性能は時代遅れのモノ達ばかり、

ですが心を惹かれてやみません。

このFocaだって最新コンデジとは比べようもない程、低画質で低コントラストでオートフォーカスなし、露出計なし、巻き上げレバーなし、

ファインダーだってターレットファインダーという、視差のあるファインダーを元ファインダーで二重像を合せてから構図を決めます。

手順を間違えたら写真を撮るリズムが狂って、つまらない写真になるので歩きながらもテンションを高めていないといけません。

でもこのFocaってカメラ、ライカM3より素敵だったなぁ。

あ!そうそう昨日も去年に買ったTAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USDを売って、ぞっこんのDistagon28mmF2があるのにZeiss35mmF2の資金に消えました。

最速AFもズームも使わないし手ブレ補正を使っていたら、どんどん写真を撮るのが下手(上手い写真、上手な写真じゃなくて)になる気がして、

切ってしまうし。

バイクも写真も何十年も続けてきたけど、このさき高性能バイクも軽量高画素ミラーレス一眼も、きっと使わないだろうなぁ。

長い文章を書いているうちにいつのまにか日が変わってしまいました、今日はクリスマス・イブでしたねMary・Xmas♪
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Foca Universal 貴族が愛したカメラ Part1街にて Oplar 2.8cm f4.5 5cm f1.9 13.5cm f3.5 Kodak Gold 200

2013年12月13日 00時31分45秒 | 散歩道シリーズ



OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 13.5cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




 Focaというフランス生まれのクラシックカメラをしばらく預かった。

一応自分のなかではあまりのめり込むと、返すのが嫌になっちゃう(笑)から、3週間と決めてまあ撮れるのは休日だけなので3日とした。

フィルムは24枚撮り20個入りをキタムラで買った期限切れのKODAK200だ。

1個190円くらいの安物のフィルムだということを考慮にいれても、このレンズ群はなかなかの色乗りを見せる。

いまから50年以上も昔のレンズ交換式ライカ型のカメラだ。

当時のフランスでも光学機器メーカーで有名だったオプラー社は、侵攻してきたドイツ軍に占領されて、やむなくドイツの軍事用光学機器を作らせていた。

しかし世界でも誇り高いフランス人はドイツ軍の目を盗み秘密裏に、フランス独自のライカ型カメラを設計していたという。

ドイツが連合軍に敗れた次の年にオペル社はFocaシリーズを発表する。

おそらくオペル社の技術陣はドイツの言うことを聞くふりをしながらもドイツ技術を盗んで、自分たちのオリジナルにその技術を加えて、

このカメラを完成させたのだろう。

日本やロシアにもライカ型カメラは数多くあるが、Focaというカメラは単にライカコピー機という、くくりでは当てはまらない魅力を持っている。

どうやらその答えはオペル社の創立者である、Armand de Gramont (1879-1962)が貴族ということからきているのかもしれない。

それもそんじょそこいらの貴族ではなく、逆上ればルイ14世にまで縁者がつながるというから本物だ。

このGramont公爵というのはネットでググれば肖像画が出るが、いま見ても超美男子でそれもバイセクシャルというから、

当時の社交界ではモテモテだったんだろうと察しがつく。

そんな血筋に加えてスポンサーがユダヤの大富豪なものだから、そんなオーナーの会社で作るカメラが安っぽいわけがない。

Focaという極めて高価なカメラを当時の紳士淑女の貴族たちが、どういう風に使ったんだろうかとても興味が湧く。

そんな生い立ちのカメラだから、ライカとはまた違う美しいフォルムとAngenieuxに代表されるフランス絵画的な独特な描写をする。

交換レンズ群は2.8cmf4.5・5cmF2.8orF1.9・90mm・135mmF4.5とあるが、どれも単コーティングのシンプルなレンズ構成だ。

シャッターは布幕のライカMと同じで現在のフィルムカメラのシャッター音とは、異質のごく柔らかな心地よい音だ。

でもライカM3などとはまったく違う主張のある音で、ジッジャッ!と表せばいいのか気品があるのにどこか気の強い、フランス貴婦人の感じ(笑)

なかでも今回多く出番のあった2.8cmf4.5なんて寄れない!暗い!とデジで育った人なら信じ難いレンズだ。

しかしこの2.8cmがなかなか良くって、後群レンズが飛び出ているのでトポゴン型だろうか?暗さを逆手にとって、開放で3Mに合わせておけばパンフォーカスで、

ピントなんて合わせなくても、すべてピントが合うから究極のオートフォーカスだ。

フォーカシングレバーには無限でストッパーが付いている。

フィルターは42mm径ですべてネジは切られいないので、ケンコーの別注カブセ式フィルターを使わなければならない。

前面硝子はまっ平らのがラス板?風で暗いせいもあって極めてコンパクトだ。

ただこのレンズもすべてのレンズに言えるが、半逆光ぎみからすごいフレアーが出る。

薄いブルーの単コートなので仕方ないものと割りきって、意図を持って撮るか、反射された光をうまく取り入れるしかないようだ。

真鍮削り出しの工作精度は極めて優れているようで、ライツのズマロン35mmf3.5を思い出した。

フォーカシングも50年経つとは思えないほど、ねっとりとしていてなかなか通好みだった。

今回は13.5cmを使う機会があまりなかったが、これもすっきりとした描写をするレンズだったが、とにかく暗いので春に桜でも撮ってみたかった。
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