あなたを見つめて。。 monochrome life

モノクロ自家現像の写真を左のカテゴリー一覧からご覧ください。
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Foca Universal  貴族が愛したフランスカメラ Oplar 5cm/f1.9 Gold 400 増感現像✕2

2014年01月08日 21時04分58秒 | 散歩道シリーズ








































3週目の日曜は夕暮れからFocaを持ちだして、関西でフランスの雰囲気といえば、ここしかなく前回同様に神戸へ向かった。

都会の街中は意外と明るくて、経験からF2.8&1/15秒から1/30秒でたいていのものは写せる。

妙にオート露光に頼ってしまうと昼間のように写るし、暗くてメーターが効かないときのアンダー露光は割りきってしまうのが一番だ。

この夜は12月のイルミネーションが華やかに街に溢れ、Oplar5cmの解放F1.9とシャッター速度は60年もの大昔のカメラなので1/50秒・1/25秒・1/10秒が使えるが

1/10秒は低速用の別ダイヤルがボディ前面に付いていて、主ダイヤルと組み合わされないと機能しない。

ISO800での増感現像を前提として、明るくても暗くてもF1.9開放で1/25秒~1/50秒と決めて2.8cmF4.5の広角レンズと露光計はバッグに仕舞った。

この2.8cmの広角は久々に感じる良いレンズで、かってライカにどっぷりハマっていた頃は、28mmだけ初期型、Sard型、Rokkor28mm、

と時期は入れ替わっていたけど、大好きな画角だった。

開放での周辺光量がアンダーになるが、Rokkorほどではなく中心部は極めてシャープで、淡いブルー単コートながらこってりとした、

色乗りのするレンズでライツとはまた違った雰囲気のあるレンズだった。

日数が限られていたためモノクロでは試さなかったが、きっとモノクロのほうが本領を発揮するレンズなのかもしれない。

開放がF4.5と無理をしていないので写りは予想できたが、夜スナップにはやはり荷が重すぎるので標準5cmをつけっぱなしで町を歩いた。

ただ5cm(現在の50mmで1/25秒を切るのは気を抜くとブレる)で手ブレを起こさないように壁や電柱や他人の車(笑)を利用しながら慎重に慎重に撮影した。

ボディのオーバーホールを九州のひさなが光機から昨年に独立された中村光学さんにお願いした。

出す前は二重像合致がやりづらかったが、こんな夜のスナップでも確実にピント合わせが出来るように、ファインダーにコントラストが付いてやりやすかった。

ライカM2やM3を使っていた時でさえ-2ディオプター(視力は普段はメガネはかけないが0.6程度なので補正レンズを着けないと合わせるのが難しかった)

を着けていたことからなにも着けていなくても、ピントのハズレは一コマもなかったことが腕前よりリペアマンの凄さだったことがよくわかる。

現像からネガを見て驚いたのは、リペアに出す前はコマ間がバラバラで1コマ飛んでいたり、1cm開いていたりだったのが全てのコマ間が

3mmほどで揃って圧巻はコマの中央がパーフォレーション(フィルムを送るための上下の穴)の中央に来ていることだった。


iPhone5

これはネガをシートに出し入れするときに引っかかりが無くて、些細なことだけど気持ちがいいものだが、過去にライカで有名なリペアマンでM3のコマばらつきを

頼んだときでもこんなにぴったりには仕上がらなかった。

以上でFocaの撮影はもうカメラを返しちゃったので終わりです。

お正月は3日4日5日と18切符で岡山県の鞆の浦(後で知ったが先々月公開のウルヴァリンSAMURAIのロケ地がこの漁村だった)と尾道と犬島へ行ってきた。

この鞆の浦はVTR1000Fに乗ってたころ2回訪れたのもあって、今回は電車(歳のせいも多少あり)で回ったが、

現地に行ってみて何処を歩いても記憶がなく、よくよく考えれば同じ岡山県の牛窓だったことに気づいた。

観光化があまりしていない懐かしい風景の路地が多くありました。

数年まえまで各地の観光地では景観を損ねるということで電線を埋設したり、川の護岸や歩道を美しいタイルに変えたりした動きがあったが、

自分は日本の良さは欧州のような整備された美しい景観ではなく、いろんなものが混在しているのに調和が取れている日本独自の多様性にあると思っている。

そんな考えからもこの鞆の浦という町は観光ズレしていない、実際に生活している人の息遣いが感じられる町だった。

3日の鞆の浦は1Dsで4日の尾道はカテゴリーの尾道のつづきを撮るので、デジタルはホテルに置いて電動レンタサイクルに乗って、

ローライ3.5F一台にモノクロフィルムFujiのAcroを詰めて走り回った。(休憩ばかりしてブローニー5本でした)

5日はまたデジタルに戻って瀬戸内海の犬島を目指して、電車、バス、船を乗り継いだが列車の遅れや乗り遅れなどもあって島には1時間45分しか居られなかった。

秋の出雲へローライ持ってツーリングしたときのネガもスキャンしたままだし、なによりモノクロのブローニーが20本&135が10本くらい現像していない(泣)

ロジナール1:100で1時間静止現像しようか1:50で普通現像しようか現在思案中。

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Foca Universal  貴族が愛したカメラ  Part2そして海に Oplar 2.8cm f4.5 Oplar 5cm f1.9 Gold 400

2013年12月24日 00時23分14秒 | 散歩道シリーズ


Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 2.8cm f4.5




Oplar 5cm f1.9



Focaを使いはじめて2日目、前回の日曜は日中に神戸の山の手を散策して夕暮れになったから、

今回もいつものように家を出るのが遅かったため、Part2として須磨の水族館と海岸を撮りました。

年末か年始にはFocaのPart3の最終章として、50~60年も昔の超アナログのカメラで撮られた夜の写真なんて見たことあまりないので、

チャレンジしてみました、ISO400のカラーネガーを増感現像してまで(笑)

ところで巷では古いレンズを最新のミラーレスにアダプターを着けての写真が流行っていますが、あれってどうなんだろう?撮っていて楽しいんだろうか?

ぜったい当時より美しく映るのが判りきっているのになぁ。

僕はフィルムで育ったせいか撮ってどう写っているのかがいちばん楽しみで、デジイチで撮っててもほとんど液晶を見ないので、

だから1Dsの時代遅れのちっちゃな液晶でも我慢できるのかな。

自分もフィルムをスキャナーで取り込んでいるから、アナログ100%とは言えないけれど、色味はいじらないようにしているので、

割りとオリジナルは守られていると思う。

Flickerでも日本のブログでも見たことのないフランスFocaの夜の街、楽しみにしてくださいね。

このキャプションを革ジャンの手入れをするために、べとべとにOILの着いた手でキーを叩きながら、ふと気がついた自分のこだわりについて。

1985年創業のAero・Leather(Aero・Leatherと書いてエアロ・レザーと読む)というスコットランド生まれの革ジャンを愛用していますが、

この革ジャンは最高級の馬革を使っていて、まるで鉛の鎧を着ているような重い、硬い、着心地悪い、高いのとんでもないものです(笑)

ただ、牛の革にはないビロードのような手触りと、独特のコードバンの光沢が僕らのような偏屈男の心を虜にします。

美品で買った当時からそのまま置けば革ジャンだけで直立するほどに強面、ネットで調べるとAeroだけは手入れをしてはいけない!

仮にミンクオイルなぞを塗ったら、ただの牛革ジャンパーになるぞ!

一般のホースオイルもだめ!蜂蝋や化学コート剤でAeroの特徴のしっとり感が消えてしまう!との記述があって、

20年は手入れ不要を守って着た日は、このAero専用の馬ブラシで埃を履きながら自然の光沢を出すことだけにしていた。

でも肩などに擦れの細かいヒビや、ポケット入り口の擦れによる茶芯(僕のはAero HALFBELTの黒だけど、黒の染料を入れる前に

茶で染めてあって、それがヤレによっていい感じで黒のような茶のような、味わい深いBlackになります)

Aero社の定番商品の革ジャンは、フロントクォーターホースハイドと呼ばれる、1頭から一着しか取れない馬の首から腹にかけての、

丈夫で柔らかで最高級の部分を使っている事です。

この馬革は米国のタナー社がAero社のために供給していて、自然死した馬革をドラムにオイルと入れて長い日数をかけて、

撹拌することによって革の芯までオイルが染みこむことで、革製品にもかかわらず数年間は防水性があります。

だからWater Hose Hideって呼ぶのかな?

タナー社から送られてきたレザーはAero社で、一般の3倍以上の圧力がある旧式の革ミシンで、一人の職人が革の切り出しから、縫製まで縫いあげます。

ポケットの裏タグに職人のサインと、製品コードが付けられますので修復のときも、同じ職人の手にかかります。

現在は9人の革職人が従事しているらしくて、日本の町工場のようなちっぽけな手作業のラインで全世界から注文が来ます。

Aero社ではこのような古い体制を変えることなく、供給を続けると言いますし、憧れてこの革ジャンを手に入れた者たちは、

自分の体型に合うまでの数年間を、修行僧にも似た苦痛に耐えながら、着続けなくてはいけません(笑)

鉄板のように強固な馬革で腕も曲げられないAeroを、強者は夏に裸で着たままシャワーを浴びて、乾くまで耐えて体型に合わすという話を聞きます。

そうして世界に一着しかない自分だけの革ジャンができるのです。。。って馬鹿です(笑)

ところでAeroてバイクには絶対に不向きで、とくに普通の牛革より分厚くて油が革の芯まで染みていることは、

まるで保冷剤を羽織っているのと同じで、冷風に長時間当たれば当たるほどオイルを凍って、革は鉛のように重く固くなり

身体に密着しなくなり風が吹き込んで、やがて凍傷で死にます(笑)

また暖房の室内に入れば、体温と室温で油が溶けて革が柔らかくなり、今度は熱中症で死にます(これは嘘)

そんな折に日本Aero社で見かけた、ホースハイドコンディショナーを直販して使ってみました。

なんとなんとヤクルトの倍くらいの大きさで送料と振込料で5000円!

普通のメンテナンス油で1000円も出せば最高級ですが、やはりどの製品を見てもワックスが入っています。

泣く思いでミンクオイルの10倍もするこの製品を使ってみましたが、伸びのある乳液で1/10くらいしか減りませんでした。

2日間風通しのよい日陰で陰干しをして、乾拭きをしましたが一番の心配の安っぽいテカリはなく、しっとりとした馬革本来の

手触りが甦り結局は高くても、純正品の良さになっとくしました。

しかしイギリスのAero Leatherにしても、イタリアバイクのMoto Guzzi V7にしても、キャノンのデジイチ1Ds Mark2にしても、

フィルムカメラのペンタコン6やノリタ66やローライ2.8Fにしても、すべて黒くて重くて大きくて性能は時代遅れのモノ達ばかり、

ですが心を惹かれてやみません。

このFocaだって最新コンデジとは比べようもない程、低画質で低コントラストでオートフォーカスなし、露出計なし、巻き上げレバーなし、

ファインダーだってターレットファインダーという、視差のあるファインダーを元ファインダーで二重像を合せてから構図を決めます。

手順を間違えたら写真を撮るリズムが狂って、つまらない写真になるので歩きながらもテンションを高めていないといけません。

でもこのFocaってカメラ、ライカM3より素敵だったなぁ。

あ!そうそう昨日も去年に買ったTAMRON SP24-70mm F2.8 Di VC USDを売って、ぞっこんのDistagon28mmF2があるのにZeiss35mmF2の資金に消えました。

最速AFもズームも使わないし手ブレ補正を使っていたら、どんどん写真を撮るのが下手(上手い写真、上手な写真じゃなくて)になる気がして、

切ってしまうし。

バイクも写真も何十年も続けてきたけど、このさき高性能バイクも軽量高画素ミラーレス一眼も、きっと使わないだろうなぁ。

長い文章を書いているうちにいつのまにか日が変わってしまいました、今日はクリスマス・イブでしたねMary・Xmas♪
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Foca Universal 貴族が愛したカメラ Part1街にて Oplar 2.8cm f4.5 5cm f1.9 13.5cm f3.5 Kodak Gold 200

2013年12月13日 00時31分45秒 | 散歩道シリーズ



OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 13.5cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 2.8cm F4.5




OPLAR 5cm F1.9




 Focaというフランス生まれのクラシックカメラをしばらく預かった。

一応自分のなかではあまりのめり込むと、返すのが嫌になっちゃう(笑)から、3週間と決めてまあ撮れるのは休日だけなので3日とした。

フィルムは24枚撮り20個入りをキタムラで買った期限切れのKODAK200だ。

1個190円くらいの安物のフィルムだということを考慮にいれても、このレンズ群はなかなかの色乗りを見せる。

いまから50年以上も昔のレンズ交換式ライカ型のカメラだ。

当時のフランスでも光学機器メーカーで有名だったオプラー社は、侵攻してきたドイツ軍に占領されて、やむなくドイツの軍事用光学機器を作らせていた。

しかし世界でも誇り高いフランス人はドイツ軍の目を盗み秘密裏に、フランス独自のライカ型カメラを設計していたという。

ドイツが連合軍に敗れた次の年にオペル社はFocaシリーズを発表する。

おそらくオペル社の技術陣はドイツの言うことを聞くふりをしながらもドイツ技術を盗んで、自分たちのオリジナルにその技術を加えて、

このカメラを完成させたのだろう。

日本やロシアにもライカ型カメラは数多くあるが、Focaというカメラは単にライカコピー機という、くくりでは当てはまらない魅力を持っている。

どうやらその答えはオペル社の創立者である、Armand de Gramont (1879-1962)が貴族ということからきているのかもしれない。

それもそんじょそこいらの貴族ではなく、逆上ればルイ14世にまで縁者がつながるというから本物だ。

このGramont公爵というのはネットでググれば肖像画が出るが、いま見ても超美男子でそれもバイセクシャルというから、

当時の社交界ではモテモテだったんだろうと察しがつく。

そんな血筋に加えてスポンサーがユダヤの大富豪なものだから、そんなオーナーの会社で作るカメラが安っぽいわけがない。

Focaという極めて高価なカメラを当時の紳士淑女の貴族たちが、どういう風に使ったんだろうかとても興味が湧く。

そんな生い立ちのカメラだから、ライカとはまた違う美しいフォルムとAngenieuxに代表されるフランス絵画的な独特な描写をする。

交換レンズ群は2.8cmf4.5・5cmF2.8orF1.9・90mm・135mmF4.5とあるが、どれも単コーティングのシンプルなレンズ構成だ。

シャッターは布幕のライカMと同じで現在のフィルムカメラのシャッター音とは、異質のごく柔らかな心地よい音だ。

でもライカM3などとはまったく違う主張のある音で、ジッジャッ!と表せばいいのか気品があるのにどこか気の強い、フランス貴婦人の感じ(笑)

なかでも今回多く出番のあった2.8cmf4.5なんて寄れない!暗い!とデジで育った人なら信じ難いレンズだ。

しかしこの2.8cmがなかなか良くって、後群レンズが飛び出ているのでトポゴン型だろうか?暗さを逆手にとって、開放で3Mに合わせておけばパンフォーカスで、

ピントなんて合わせなくても、すべてピントが合うから究極のオートフォーカスだ。

フォーカシングレバーには無限でストッパーが付いている。

フィルターは42mm径ですべてネジは切られいないので、ケンコーの別注カブセ式フィルターを使わなければならない。

前面硝子はまっ平らのがラス板?風で暗いせいもあって極めてコンパクトだ。

ただこのレンズもすべてのレンズに言えるが、半逆光ぎみからすごいフレアーが出る。

薄いブルーの単コートなので仕方ないものと割りきって、意図を持って撮るか、反射された光をうまく取り入れるしかないようだ。

真鍮削り出しの工作精度は極めて優れているようで、ライツのズマロン35mmf3.5を思い出した。

フォーカシングも50年経つとは思えないほど、ねっとりとしていてなかなか通好みだった。

今回は13.5cmを使う機会があまりなかったが、これもすっきりとした描写をするレンズだったが、とにかく暗いので春に桜でも撮ってみたかった。
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九月の散歩道      奈良県雨の暗峠  Canon 5D Mark2 Carl Zeiss Distagon T* 28mm F2

2013年09月10日 21時48分01秒 | 散歩道シリーズ




























僕の住まいは大阪市内だが、毎月の月初めには必ず隣の奈良県生駒山へ足を運んでいる。

「お一日詣り」(おついたちまいり)という昔ながらの願かけ詣りを先代の父が40年ほど前に初めて、その父が亡くなったあと16年経つが後を引継いでつづけている。

遺言ではないけれど、日ごろから自分が動けなくなってお山へ詣ることができなくなったら頼むな、ということを聞かされていたから無信心な人間だが長いようで、

あっという間に16年も続いていまさら止めるわけにいかない。(笑)

この宝山寺というお寺は、聖天さん(歓喜天)ヒンドゥー教のガネーシャがルーツで、お寺と神社が混合されている。

麓からはケーブルが出ていて6、7分で着くのだが、境内までは380段の石段を登らないといけない。(前に数えました)

平坦な道はまったく平気なのだが、ちかごろ心臓が弱いせいか?息があがって途中で2回は一服しないと辛くて、同じようなお一日詣りのお爺さんに抜かれる始末(T_T)

で、最近は鳥居下までタクシー(1メーター)で行って、帰りのみケーブルを利用している。

親父がタクシーを片道使ったら楽やぞという言葉をいまさら思い出して、もっと前にそうすれば良かったと思う。

この日は、たまたま日曜だったがそんな日は年に1度あるかないかで、普段は仕事帰りのままで行くので夜8時ころのお詣りだ。

あいにくの朝から強い雨だったが、久しぶりにケーブルを使わずに麓まで降りる計画をした。

途中の分かれ道で暗峠という標識が前から気になっていたので、雨、暗がり、ウエット…(笑)という連想で極めてウエットな描写をする、Carl Zeiss Distagon 28mm F2を5Dに付けっぱなしで家を出た。

デジタル一眼を使うのも久しぶりだが、山道の雨の夕暮れということで、感度を400以上にに上げないといかないかなと、仕方なく(笑)フィルムカメラを置いてきた。

日曜でも用事は山のようにあって出るのが遅くなり、雨は降りやまず日も傾きかけて、すれ違う人もなく山道はとても不気味で怖かった。

ナビを見ながら歩いたが、1.5時間はまだこのあと登り坂がつづきそうで、柔な根性が頭をもちあげて途中で断念しました。
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四月の散歩道    ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5 & NORITA66 Noritar 55mm F4

2013年05月22日 13時02分12秒 | 散歩道シリーズ


ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5





ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5





ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5





NORITA 66 Noritar 55mm f4.0





ROLLEIFLEX 3.5F Xenotar 75mm f3.5


雨の夕方の日曜日に少し時間が空いたからROLLEIFLEX 3.5Fを一台持って大阪駅から次の駅の中津まで歩いた。

高架下でホームレスが深夜に数人の少年から暴行を受けて死んだとの記事が壁に貼られていて、

花束が置かれていた。

いわゆるホームレス狩りという馬鹿な人間の歪んだストレスのはけ口の犠牲になったのだろう。

数年まえに僕もこの高架下を撮っていて、そのときは偶然にホームレスが写っていた。

足の悪い人だったが犠牲になったのは彼だったのだろうか?

この花束の写真を数枚撮って、手を合わせてから薄暗くなりかけた町を当てもなく撮った。

4月に入ったとはいえ花冷えでとても冷たい雨だった。

数週間して晴れた日曜にまた、すこし時間が出来たのでNORITA 66を持って同じ場所を歩いてみたが、

壁の記事も花束も痕跡なく片づけられていて、この場所で名も知れない一人の男が殺されたことの気配すら、

感じられなかった。  MONKEY MAJIK 「If」

【後記述】

カメラはどちらも40年ほど昔の単層コーティングレンズにフィルムはISO100のフジのリアラエースだが、

それにしてもいつもながらRolleiは手持ちが効く。

中判で標準とはいえ75mmの焦点距離に変わりなく、トップの献花はわずか1/8秒だ。

400のフィルムも持っていたが、通りすぎていく人々を無関心のようにブラしたかったから、

なんども、息を止めて、息を止めて、死にそうになって撮った(笑)

Rolleiは1/15秒では自信があったが、今回はすこし不安だったけれど、他のカットもすべてブレてはいなかった。

デジタルの手ぶれ補正なんぞクソ食らえだ!(笑)

Rolleiを持って出た雨の日曜は、ipodへダウンロードしたばかりのMONKEY MAGICの「 if 」を聴きながら歩いていた。

「もし、あのとき…」これは誰もが、自分の過去への後悔を打ち消すときに、頭をよぎる言葉だが、被害者も加害者も

「もし、あのとき…」ほんの僅かな時間さえ違っていたら、こんな不幸は起こらなかったのだろうか?


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三月の散歩道      Agfa Flexilette APOTAR 45mm F2.8 Kodak100

2013年03月31日 10時38分13秒 | 散歩道シリーズ




















































今日で2ヶ月以上休みなしで働いている。

もちろん土日も休日も夜だってぶっ続けだ。

友人はよくそんなことで身体も精神も持つなぁと感心するが、写真を撮りたくてバイクにも乗りたくて、それを楽しみに働いているから人が思うほどは苦にならない。

普段はカメラはいっさい持ち歩かないし、携帯ですら写真は撮らない。

でもカメラを持って出れたときは、それまでのフラストレーションが消えてハイテンションで見るものすべてに感動して、新鮮で幸せな時間を満喫している。

この日も今年の1月にリペアしたクラカメが2ヶ月半ぶりに仕上がって、テスト撮りのため一台だけ持ってコダックの業務用の1本198円くらいのネガフィルムを、

20日の祝日に仕事を午前中に片づけてお昼ご飯を食べてから市内の中の島中央公会堂あたりを歩いた。

24毎撮りを2本、3時間ほどで撮ったけど慣れないカメラで巻き戻しのとき、うっかり裏ぶたを開けてしまい8枚ほど感光させてしまった。(9枚目はかろうじて助かったがライオン像の右端が感光)

デジタル派はフィルムはそれがあるからなぁと言うが、実はどこまで助かってるだろうとどきどきするのも楽しみだと思えばいい。

この Agfa FLEXILETTE(APOTAR 45mm F2.8) という1960年代のカメラは35mmだけど二眼レフで、ネットでは使いにくいように書かれているが、二眼レフはむしろ35mmよりよく使うから、

ウエストレベルの左右逆像でもまったく不自由なく、むしろ撮ってるあいだは楽しくてしかたなかった。(ただ縦位置は不可能なくらい難しいが)

ヤフオクで手に入れたカメラだが撮影レンズがカビでびっしり覆われて、返却しようかとも思ったがいつもお世話になっている熊本のカメラ修理店ひさなが光機さんへ頼んでみようと、手元に置いていた。

1月にもう一台のカメラと友人の分をまとめて送ったが、そうとう苦労されたようでいつもより1ヶ月は余分にかかったのは、むしろ申し訳なく思っていてこのリペアさんに任せればたいていのカメラも蘇る。

あとで送られたメールでは、このカメラ以外のレンズが鏡銅と固着して外れずに、そのレンズを外すためだけに新たに工具まで作っていたので時間がかかったそうだ。

これほどまでしてくれるカメラ職人さんは他に知らないし本当に感謝している。

上がってきたらあの真っ白なレンズのカビは取れていたが、やはりコーティングまで食い込んだスジは消えなくてまるでマスクメロンのようだ。

〈中古でレンズのカビ跡を躊躇しておられたら、僕もそうですがきちんとメンテナンスさえすれば写りにはあまり影響はないみたいです〉

そのときは写りも期待しなかったから、一番安いフィルムを持って出たが仕上がったフィルムはカビ跡は感じないどころか、極めてシャープで色乗りの良い写りで驚いた。

50年以上見捨てられてコンピューターも無い時代に出来たカメラが、熟練したリペアマンによって現代に蘇って安物のフィルムでこれほどによく写る。

開放2.8では柔らかな描写で色合いもどこかレトロ感があるが2段ほど絞りこめば、ドイツの設計思想を感じさせていっきにシャープになる良いレンズで、濃いブルーの単色コーティングがなんとも美しい。

僕もフルサイズのデジイチは持っているが、はたして50年絶ったらどこかの誰かが使ってくれているだろうか?

GWも前半は休みが取れるから昨日、四国の高知と松山のビジネスホテルを予約して、昨年買ってまだ1000キロ点検も受けていないモトグッチV7 Moto Guzzi V7 Classicでバイク四国を一周して、しまなみ海道で尾道に渡り帰るつもりだ。

ほんとうに3日で下道通って行けるのかなぁ?

いつも一人旅なので連休に有名旅館はぜったいに取れないが、ビジネスホテルと老舗旅館のコラボで夕食と温泉は旅館で取って、寝るのだけビジネスホテルで寝るというプランを申し込んだ。

皇室ご用立の料理とお風呂。。ああ想像しただけで幸せ感でくらくらする(笑)

3日間、Vツインのイタリアサウンドを聴きながら遍路道を走るのが楽しみで仕方ない。
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一月の散歩道 〈安倍晴明神社から緩やかな坂道を下って〉 Pentacon Six Reala TRI-X Across Rodinal

2013年02月08日 00時34分15秒 | 散歩道シリーズ





















































通天閣の見える町とおんなじ撮影場所で、ただタイトル変えただけじゃん!とお叱りの声もあろうかと思いますがご容赦を(笑)

今回は3年ほどまえから使いだしてモノクロ専門機だった、ぺん太君に初めてカラーフィルムを詰めてあげました。

うす墨を一滴垂らしたような渋好みの色合いはあんがい嫌いではありません。

手が寒さで凍えていたため、いつも以上に巻き上げをゆっくりせざるをえなかったからか、ペンタコン6の宿命ともいえるコマダブりは、

カラー4本モノクロ2本の中で2コマだけという、とても優秀な使い勝手でした。

(ペンタコン6はフィルム装填時にこれでもかというくらい、両手を使ってフィルムを張りぎみにし、一定速度で息を殺しながら巻き上げて

〈このときシャッターボタンを押したままが良いという意見もネット上であります〉仰角まで行ったらゆっくり戻すと13~14コマと詰まりぎみ

ながらもコマだぶりは解消されます、また裏紙が厚いものザラついたメーカーのものも滑りにくいので有効の意見もあります)

自宅からチャリで20分とかからない場所ですが、ゆっくりと歩く機会もなく数年ぶりにのんびりとした一日を過ごせました。

地下鉄の千日前線より南は東西の交通機関が、市バス以外無いという極めて不便な一帯ですが、そういう環境もあってか、

古い町並みがいまも残っているレトロな下町です。

路面電車の東天下茶屋駅近くにある晴明神社に祀られる、安倍晴明の母だったという葛の葉狐の言い伝えを読みつつ、

熊野古道の石標にそって、その昔は古墳だったという聖天坂から北天下茶屋駅、西天下茶屋駅へと歩きました。
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七月の散歩道    Rolleiflex SL66E Planar 80mm F2.8 Self development 100TMAX XTOL1:1 20℃ 10'20sec

2012年07月14日 01時14分48秒 | 散歩道シリーズ



Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100





Kodak monochrome film T-MAX100




以前、大好きなフォトブロガーのSさんから、自分の写真を 『ご近所写真』 と評されたことがあった。

そういったジャンルがあるのかどうかは、知らないがとても好きな言葉で嬉しく思っている。

スケール感なんてまるでゼロの、猫や犬の通りすがり視線だと自分でも解っている。

自分は普段はカメラを持ち歩かなくて、仕事で1ヶ月休みが無い月なんて、写真が撮りたくて撮りたくて禁断症状が出てくる(笑)。

標準系が好きなこともあるのと、スクエアのお定まりの日の丸構図と、撮り始めるまでわりと被写体を、

じっと見つめる癖があって、それはタイトルからも由来している。

あなたを…のあなたは女性ではなく(笑)あらゆる事柄に対しての投げかけの言葉だ。

数年前Bさんのフォトブログを見て、それまで数十年もネガで撮りつづけていた写真を、ブログという形で発表できる事に衝撃を受けた。

タイトルを選ぶにあたって「あ」で、始める言葉を探していたら(たぶんトップのブックに来るだろうと浅はかな考えから)小田和正の

『あなたを見つめて』がヒットされて、好きな曲でもあり、ただ丸パクリはいけないかと『。。』を付けた(笑)

こんなありふれた心象風景しか撮れない僕だから、好きな写真家もおのずと限られてくる。

そんな中、書店でふと手にとった一冊の本のタイトルに惹かれて買ってみた。

『フィルム写真の教科書』 中には現役人気プロ写真家のフィルムに対する熱き思いが綴られていた。

本の中で若い女性にも人気がある市橋織江さんの言葉を引用してみた…。

―中略― そして撮ることができる枚数もわたしには重要。

何枚も撮れて、撮ってもすぐに消してしまえるのであれば、面倒くさがりのわたしは最初から撮りません(笑)

重たいカメラをわざわざ持ち歩き、『10枚という限られた中の1枚として撮るという行為がとても大切』 に感じています。

―中略― わたしは写真を撮るということがないと生きていけないと思っています。

―中略― 敢えて日常生活ではカメラを持ち歩かないようにしています。

どんなに良い被写体を見つけても、巡り合わせじゃなかったんだなって割り切ることが必要な気がしていて。

その代わりに、『撮る。』 と決めた日は重たいRZ67を抱えて10時間でも歩き回ります。

―中略― あらゆる面で、撮るときは勇気と覚悟がいるのです。


〈コダック再倒産防止計画の為あえて何度もKodakの名称を書き入れてKodakをいっぱい使って一枚でも良い写真を撮りたい。。〉
コメント (12)
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