今日で2ヶ月以上休みなしで働いている。
もちろん土日も休日も夜だってぶっ続けだ。
友人はよくそんなことで身体も精神も持つなぁと感心するが、写真を撮りたくてバイクにも乗りたくて、それを楽しみに働いているから人が思うほどは苦にならない。
普段はカメラはいっさい持ち歩かないし、携帯ですら写真は撮らない。
でもカメラを持って出れたときは、それまでのフラストレーションが消えてハイテンションで見るものすべてに感動して、新鮮で幸せな時間を満喫している。
この日も今年の1月にリペアしたクラカメが2ヶ月半ぶりに仕上がって、テスト撮りのため一台だけ持ってコダックの業務用の1本198円くらいのネガフィルムを、
20日の祝日に仕事を午前中に片づけてお昼ご飯を食べてから市内の中の島中央公会堂あたりを歩いた。
24毎撮りを2本、3時間ほどで撮ったけど慣れないカメラで巻き戻しのとき、うっかり裏ぶたを開けてしまい8枚ほど感光させてしまった。(9枚目はかろうじて助かったがライオン像の右端が感光)
デジタル派はフィルムはそれがあるからなぁと言うが、実はどこまで助かってるだろうとどきどきするのも楽しみだと思えばいい。
この Agfa FLEXILETTE(APOTAR 45mm F2.8) という1960年代のカメラは35mmだけど二眼レフで、ネットでは使いにくいように書かれているが、二眼レフはむしろ35mmよりよく使うから、
ウエストレベルの左右逆像でもまったく不自由なく、むしろ撮ってるあいだは楽しくてしかたなかった。(ただ縦位置は不可能なくらい難しいが)
ヤフオクで手に入れたカメラだが撮影レンズがカビでびっしり覆われて、返却しようかとも思ったがいつもお世話になっている熊本のカメラ修理店ひさなが光機さんへ頼んでみようと、手元に置いていた。
1月にもう一台のカメラと友人の分をまとめて送ったが、そうとう苦労されたようでいつもより1ヶ月は余分にかかったのは、むしろ申し訳なく思っていてこのリペアさんに任せればたいていのカメラも蘇る。
あとで送られたメールでは、このカメラ以外のレンズが鏡銅と固着して外れずに、そのレンズを外すためだけに新たに工具まで作っていたので時間がかかったそうだ。
これほどまでしてくれるカメラ職人さんは他に知らないし本当に感謝している。
上がってきたらあの真っ白なレンズのカビは取れていたが、やはりコーティングまで食い込んだスジは消えなくてまるでマスクメロンのようだ。
〈中古でレンズのカビ跡を躊躇しておられたら、僕もそうですがきちんとメンテナンスさえすれば写りにはあまり影響はないみたいです〉
そのときは写りも期待しなかったから、一番安いフィルムを持って出たが仕上がったフィルムはカビ跡は感じないどころか、極めてシャープで色乗りの良い写りで驚いた。
50年以上見捨てられてコンピューターも無い時代に出来たカメラが、熟練したリペアマンによって現代に蘇って安物のフィルムでこれほどによく写る。
開放2.8では柔らかな描写で色合いもどこかレトロ感があるが2段ほど絞りこめば、ドイツの設計思想を感じさせていっきにシャープになる良いレンズで、濃いブルーの単色コーティングがなんとも美しい。
僕もフルサイズのデジイチは持っているが、はたして50年絶ったらどこかの誰かが使ってくれているだろうか?
GWも前半は休みが取れるから昨日、四国の高知と松山のビジネスホテルを予約して、昨年買ってまだ1000キロ点検も受けていないモトグッチV7 Moto Guzzi V7 Classicでバイク四国を一周して、しまなみ海道で尾道に渡り帰るつもりだ。
ほんとうに3日で下道通って行けるのかなぁ?
いつも一人旅なので連休に有名旅館はぜったいに取れないが、ビジネスホテルと老舗旅館のコラボで夕食と温泉は旅館で取って、寝るのだけビジネスホテルで寝るというプランを申し込んだ。
皇室ご用立の料理とお風呂。。ああ想像しただけで幸せ感でくらくらする(笑)
3日間、Vツインのイタリアサウンドを聴きながら遍路道を走るのが楽しみで仕方ない。