あなたを見つめて。。 monochrome life

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Moto Guzzi V7 Classic インプレ

2012年11月19日 00時45分18秒 | モトグッチに首ったけ Moto Guzzi V7
11月17日がモトグッチの納車日(大安)だったが、あいにく朝からの雨がふりやまなくて、新車そうそう雨での引取りは嫌だったから、今日18日の夕方から引き取りに行った。

Guzzi White  僕のGuzzi black  stone

1000ccを十数年も乗り継いできたが、3年間バイクを乗れずにいたので、ほんとならワクワクするはずなのだが、朝からなんとなく気が重いというか、不安な気持ちでなかなか家を出れなかった。

亡くなった母親の介護で痛めた肩でまた大型バイクに乗れるのか?カタログの車幅80cmを75cm幅の入り口の作業場に入るのか?

試乗もしないで翌日に即決して半分の馬力しかないバイクでほんとに満足するのか?もう年なのに転倒して骨折でもしたら仕事だって続けられないぞっ!

真冬にバイクなんか乗って喘息の症状は出ないのか?あのままVTR1000Fを最後にしておけばよかったんじゃ?etc..

ヘルメットはお気に入りのBremboを買ったけど、不安、恐さが支配して被り慣れたAraiのフルフェースを紙袋に入れて、財布と携帯は神戶のモトリモーダで買ったウエストポーチに入れて、

ブーツもこのバイクの為に買ったチペワエンジニアブーツは、厚みがありすぎてチェンジで引っかかって前の車に激突!なんて恐くていつもの履きなれたスニーカーを履いて地下鉄でモト・イタリアーナへ向かった。

メカニックさんからしばらく説明を聞いて分かったこと。

基本OHVの空冷エンジンなので、高速を走ったあとにサービスエリアで停車したときでも、アイドリングをしたままだとオーバーヒートしてしまうので、長く走ったり高回転で走って止まったらすぐにエンジンを切ること。

いままで乗ってきた国産はいずれも水冷エンジンだったから、真逆なんやね(水冷エンジンは停車したあと水は100℃以上は上がらないから、しばらくアイドリングするほうがエンジンには負担がかからないとのこと)

インジェクション(燃料噴射)付きだが真夏でもチョーク引かないとエンジンは掛かりにくいこと。

そのインジェクションがバッテリーが上がったときは、押しがけができないと!キャブ車と違って燃料を送るポンプも止まるから、またバッテリーが回復しないうちに無理に走るとICが壊れてしまうこと。

そのチョークも国産なら温まってきたら回転数が上がってくるが、モトグッチは変わらないからエンジンのアイドリングの音を聞きながら、自分で元にもどす判断をしなければいけないこと。

チューブレスじゃあ無いので、パンク予防剤を注入してもらっていて、釘を抜いたらパンクした穴を下にしてしばらくして注入剤が固まるのを待って、エアーを入れたら当日くらいは走れるとのこと。

メカニックさんも200kmほど試乗して感じたことは60km~80kmの加速感、鼓動感は言葉では言いがたい心地よさ、ただ高速での100kmからの追い越し加速はいかにも40馬力ってところ。

契約から車検を取るまで3週間もかかって、契約のときに注文しておいた純正のセンタースタンドは200個のバックオーダーを抱えて、年明け後いつになるか分からないって。

V7は丁寧にワックスがかけられていて、薄暗くなった歩道でも黒く輝いていた。

ほんとうにシンプルで美しいと思えるバイクに出会えたのは久しぶりだ。

社長さんとメカニックさんが車道で見送ってくれていたけど、エンジンをかけても乾式クラッチ、外車が生まれて初めてなので、なかなかビビって本線へ入るきっかけがつかめない。

えぇい!なんとでもなれっとローにシフトしてアクセルをつないだ。

V7はスパッとクラッチがつながって、一気に本線の流れに合流した。

なにこれ!この加速感!いままで乗ってきた98馬力の半分にも満たないのに、後ろに置いていかれる感じだ。

セカンド、サードへもスパっスパっとシフトが決まる。ただスタート時にニュートラルからローへのシフトダウンはつま先では絶対に入らなくて、仮に入ったとしてもクラッチで抜けてしまう。

タン!っと叩きつけるくらいで入る。クラッチは乾式のワイヤー式なのでけっこう重い。

ただメカニックが言っていたように、基本モトグッチのクラッチは遊びが無いので、奥の方で思いっきりスパっと繋ぐのがコツと言っていたことを実感した。

信号待ちのトロトロした低速でも車体はふらつくことはなく安定している。

停車のときにニュートラルに戻すときも、クラッチを深く切らずにチェンジするとガラガラとギヤ鳴りがする。

燃料計はランプ式、温度計・時計・積算計がそれぞれ切り替わっデジタル表示で、速度と回転数ともにあえて感覚的に捉えやすい指針式のアナログ表示で220kmを示す。

キーをonにするとき最高の美しい表示をこのデジタル計器はしてくれて、イタリアデザインのセンスがこれから走ろうという気持ちを昂ぶらせてくれる。

信号での右曲がり、左曲がりでも曲がる方向に意識を向けるだけで、すっと曲がってくれる。

写真では車高が高くて不安定なのではと心配したが、メカニックの言うようにエンジンが左右に張り出しているため、やじろべえのように少しの体重移動で曲がるから、

VTR1000Fのつもりで倒しこむと転けますよって言われてのが分かる。

足つきは80.5cmとハーレーやトライアンフと比べると、はるかに高いがシートが細身に作られているので片足は、楽にステップに邪魔することなく出せる。

チペワエンジニアブーツは完全防水なのとヒールが4.5cmもあるのでシートのアンコ抜きよりいいかなって(汗)

ブレーキはBremboが着いたシングルディスクだが、可もなく不可もない効き具合い。

取り回しは車体185kgの軽さとアップハンドルとグラブバー装備で、切り込み角も大きいので狭い路地の出し入れも、VTR1000Fに比べて遥かに楽だ。

シャフトドライブの重さはまったく感じない、モトグッチは創始とうじから一貫して縦置きVツインエンジンを採用している。

日本の高性能な4気筒エンジンに押されて、一時は倒産して再建してもまだ頑なにアクセルを煽ると右に傾く、極めて個性的なエンジンを全車に使っている。

自分も昔はホンダの同じ縦置きVツインに乗っていたから、傾きには拒否反応はなかったが、ずいぶん改良されているのか不安な右への傾きではなくて、

どう言い表せばいいのか、そう!癖になるというか愛おしいというか、飼っている従順な犬が主人に反応しているような感じだ。

気になったことといえば、ただ一つリアブレーキペダルがいままで国産のジュラルミンの頑丈なのに比べて、チェンジペダルと同じような小さなゴムカバーのものだったので、

ブレーキを踏むときに感触が分からなくて、場所を足で探してめちゃくちゃ焦ったが、これも慣れだろう。

標準でグラブバーが付いているので入り口の狭い作業場に入れるのは、車体を左右に寝かせながら無理せずに入った。

シートはサイドカバーのキーで楽に開く、収納スペースは簡単な積載工具と盗難予防のチェーンくらい。

ガソリンタンクは樹脂製で磁石式は使えなくて、キャップにはメインキーで施錠されるが蓋はキーに刺さったままで、給油中は手で持っていなくてはいけない。

朝から不安だった気持ちは運転して10分ほどですっかり消えて、いつしかVツイン空冷OHVのパルス感に酔っていた。

自宅に帰るまでの30分でさえ幸せ感がいっぱいに広がっていった。





新車でのサービス5万(僕の場合ローンだったので、現金なら10万)でセンタースタンドやヘルメットホルダーなどと、
チケット購入したグッチオリジナルのロゴ入りセカンドバック(なんてミーハーな。。。)。
(モトグッチはイタリア空軍の退役パイロット3人が創始者なので、やたらイタリア空軍のロゴに誇りを持っていて、
鷲(アクイラAquila)がこんな小物のジッパーに至るまで刻印されている、もちろん車体のいたるところにも)





モトリモーダでヘルメットと同時購入したシンイチロウ・アライさんデザインのウエストポーチ。
基本ETCは付けたくないので、高速でのチケットを素早く出し入れしたいので買った。
完全防水の本体にグローブをはめたままでも、つかみ易いタグの付いた小さなポーチが前後に付く。


次回の更新で通天閣の見える町の続きを撮りましたのでアップします。
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先週VTR1000Fを売却、良い人に乗ってもらえたらいいなぁ。。

2012年11月11日 23時51分12秒 | モトグッチに首ったけ Moto Guzzi V7


〈1954年製フィルムカメラ Germany Brown Gloria 75mm f2.9 1/300sec〉

滞在時間がたぶん1時間くらいと分かりながら、先月、日曜の午後にとつぜん思いたって往復5時間くらい列車に揺られて、
人知れぬ借り物のクラカメ一台持って兵庫県の篠山へ行った。
実際は45分(レンタサイクルの返す時間が5時までと、駅から城下町までレンタサイクルで45分かかった、足ガクガク。゜(゜´Д`゜)゜。)
の滞在だったけど、ガラス窓に頭を持たせながら、ぼんやり車窓から流れる景色を見ているだけ満足だった。
車は1時間運転していると退屈で眠くて居眠りしてしまうが、バイクと列車とフィルムカメラは僕のなかではいつも同じ時間で流れている。



〈1954年製フィルムカメラ Germany Brown Gloria 75mm f2.9 1/300sec〉






このMoto Guzzi V7 ClassicのGuzzi Blackという黒色は日本国内で40台限定(ということは世界でも40台しか存在しない)だった。
というかその程度しか売れないってことだけど(笑)、調べてもらったらたぶんこの一台あたりがラスト。
エキパイの虹色の焼けは初めからメーカーが入れてある。担当者の話では、このように美しく燒くのはけっこう難しいらしい。
この後、新色のマットブラックのstoneが発表されたけど定価で10万も安いΣ(゜Д゜;エーッ!(泣)馬力がすこし上がったけど総量で8kgほど増えたのとキャストホイールになった。
キャストホイールってことはチューブレスだよね、自分は憧れのスポークホイールが欲しかったから後悔は無いんだけど、チューブタイヤで高速でのパンクが恐くて、
ゼリー状の補填材を、現在チューブに装填してもらっている。






15年ずいぶんいろんな土地を一緒に楽しんだVTR1000F。別名ファイアー・ストームと言う。
たぶんオートバイを知らない人が見たら、15年も経つこのバイクのほうが上の地味なカウリングなしより、カッコいいのになんて思うのかもしれませんね。
実際に値段ばかりが高くてスペック的には、まったくランクの落ちたバイクなんだけど、なんというかあばたもえくぼに見えたとでも言うしかありません。(笑)
ヨシムラのカーボンマフラー(当時はこれを付けるだけでカメラ三昧どころではありませんでした)を換装してあるが、この重低音とモトグッチのノーマルマフラーがほぼ同じ音質だった。
しかし、こう見ると派手ですねぇ(笑)両足つんつんでたぶんドカなんかより前傾姿勢だと思う。車重は220kgくらいあったと思うけどどこまでも回るいいエンジンだった。






ドナドナド~ナ~ド~ナ~(涙) このバイクでいったいいくらくらいスピード違反罰則金を払ったことか。。。
もう、これから半分の馬力しかないのに乗るし、年だし、母親の介護で実質3年乗れなかったあいだにゴールド免許になったし(笑)
クラシックなフィルムカメラをタスキ掛けにかけて、クラシックと車名の着いたイタリアの黒猫にまたがって、下の道路をとことこゆっくり走ろう。


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Brembo 『B-Tech』 Helmet

2012年11月07日 19時18分54秒 | モトグッチに首ったけ Moto Guzzi V7
いままで使っていたヘルメットはアライのフルフェースAstroで色はシルバーグレーだ。

もう十年ちかくになるので、そこらじゅう傷だらけなのと、ネイキッドのイタ車ならやはり同じイタリアの、ジェット型ヘルメットのモモデザインだろうと考えて迷いに迷って、

やっとブラックにゴールドのロゴが入った新型を決めた。

ただ、ジェット型は冬の高速ではとても辛いのと、雨中走行では首元から激しく吹きこむ雨が欠点だ。

関西で輸入ヘルメットを扱っている店を仕事帰りに訪ね歩いたが、やっと神戶に東京のモトリモーダの支店が有ると分かった。

候補はモモデザインのジェット型と同じイタリア製のブレンボのフルフェース。

Bremboのヘルメットは今回、調べるまで存在すら知らなかったが、ブレーキの世界ではポルシェ・フェラーリ・ランボルギーニなど世界的に有名な車の指定企業だ。

フルフェースヘルメットでの自分にとって一番の悩みは、グローブをしたままストラップを外せないので、ヘルメットを脱ぐたびにグローブも脱がないといけないこと。

みんなはグローブハメたままで顎ストラップは外せるのかなぁ…?それと首を後ろに回してもバックが完全に見えないこと。

とにかくジェット型に比べて視界が極めて悪い。

この二つの難問を解決したのが、世界で初めての自動ストラップ機構を開発したBremboのヘルメットだ。

要はシートベルトの要領でメットを被るときは引っ張りだして、締めるときは横の赤いボタンひと押しでピッシュっと締まる。

脱ぐときもボタンを押しながらストラップを引っ張るだけ。(適度な微調整やヘルメットホルダーに引っ掛けるときは片方を外せます)

実際に両方を被ってみた。

自分はAraiのXL61cm-62cmを使ってるんだけど、Araiは開口部が狭くて、被った時点で髪がバサバサになる。

モモデザインのLLはAraiのXLと同じくらいだったけど、脳みそ空っぽなくせに頭のサイズが大きな自分にはチョコンと乗っかってて、キノコの山のような鏡の自分が情けない(泣)

モモデザイン愛用者の皆様のブログ写真はすごくカッコよくて、羨ましいかぎりですので誤解なきよう、あくまで私の体型的理由で似合わないだけなのです。

これも慣れればきっと開放的なんだと思うけど、高速ツーリングはちょっと厳しいかな。

もう、一つのbremboのLLはAraiのXLより開口部が広くてとても被りやすかった。

大きさは同じくらいでAraiのほっぺたをギュッと締めつけて、アンパンマンのような顔になることもない。

なぜこんなに被りやすいのかと、後から内部のスポンジを触ってみたが天頂部が浮いたように造られているのと内側のパットがアライに比べて極めて柔らかくて薄い。

これって安全製には大丈夫なのかなぁ?まあ、アライはSNELL規格(世界で最も厳しい規格)だから、だろうけどレースに出るわけでもないので、それほどまでは求めていないんだけど…。

それともこの空間部分が直に頭蓋骨に衝撃が当たらないように造られているのだろうか?

耳の部分が日本のヘルメットとはまったく違う構造でヘッドホンのように独立している。

ノイズ軽減や外の音を聴きやすく作られているのだろうか?詳しい説明は装着の絵の解説だけで日本語の説明はなし。

視界は一般のフルフェースより1.5倍くらい広くて、これだけでも買う気をそそられた。

何よりワンタッチ式ストラップは感涙もので、最初は首を一瞬締め付けられるんじゃないかと心配したが、人の顎をセンサーでも感じているのか、ちょうど良い締め位置でピタっと止まってくれた。

これに決まり!あとは色だけど、車体が真っ黒だからヘルメットも真っ黒では夜に追突される恐れもあるので、赤とパールホワイトのちょっとお洒落なのを選んだ。

この配色は日本のヘルメットでは絶対にないイタリアデザインの主張が見える。

こちらの製品は直輸入ではないモトリモーダからの発売なので日本の安全基準のシールが貼られている。

ブーツなら直輸入品で安いのを選ぶのだが、日本の認可がおりていないヘルメットでの自損事故の場合、保険会社によっては賠償がおりないという話もよく聞くので、直輸入よりちょっと高いが安心料ってとこかな。

なおどれも2年の保証が付くそうだ。

中旬に納車になるMoto Guzzi V7 Classicのブレーキもbremboだし同じイタリア製なので、雰囲気は壊さないと思うが、乗っているおっさんだけがきわめて場違いな気がしてならない(笑)



モトリモーダのオリジナルヘルメットバッグに入っている(このバッグだけでもお金かかってるんだろうなぁ)



Bremboの頑丈な外箱を開けると真っ赤なイタリアンカラーのヘルメットポーチが表れてちょっと興奮(牛か!)



むさ苦しいベッドの上での撮影、ご容赦を。チンガードが突き出ている分被りやすくなっている。
バイザーの上とチンガードの左右はエア・インテーク、旧型はチンガードとバックロゴが黒色。



バイザーは半球型で標準で曇り止め加工が施されているらしい。
バイザーの留め具がディスクプレートの形になっているの気づきました?こんな遊び心ができるイタデザイナーって好きですね。



このストラップが世界初らしいワンタッチベルト、サイドの赤いボタンを押すと一瞬に締まる。



バックイラストはBremboのディスクをモチーフにしたロゴ。球体を限りなく抑えてまん丸にならずシャープさを出している。
国産のようなゴテゴテしたエアーポケットが付いていないので風切音も少ないのではないかなぁ




Motorimoda

しばらくバイク関連続きましたが、また写真のほう更新しますので、よろしく。
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