夜間飛行 ティンカーベル Minolta CLE 40mm f2.0 PLUS-X

娘たちが幼いころピーターパンの冒険の絵本を何百回、眠りにつくまえのベッドで読まされたでしょう　(^_^;)
毎回おなじおかしな場面で、おどけた読みようを飽きずに笑い転げる子どもの脳はどうなっているのかと、あのころは不思議に思えたものです
娘たちのいちばんの人気者はピーターパンでもウェンディでもなくいつも小生意気でおしゃれなティンカーベルでした
夜の街を歩いていたら小さなカフェバーのドアに光って浮かんでいたのは、あれはエンゼルだったのかティンカーベルだったのか。。。

夜間飛行 真夜中のジョー Minolta CLE 40mm f2.0 PLUS-X

真夜中の繁華街でとつぜんジョーに出くわした
きっと酔い客に頭を小突かれ嘲笑わられてもジョーはあの頃の姿のままで最終ラウンドのゴングを待っているようだった。。。

夜間飛行 coffee shop Minolta CLE Rokkor 40mm f2.0

目のまえで珈琲をたててくれるのを見るのは待っていても楽しいものです
普通よく見るのはランプなのだけど、このお店のはガラストップに高熱の電熱がオレンジ色に眩しく光ります
夜の街歩きで冷えきった体がしだいに緩やかにほぐれてゆきます。。。

ながれて 京都 Hasselblad 500C Planar 80mm〈film〉

川はながれ、雲はながれ、季節はながれ、想いはながれ、いまだ僕はここにとどまっています。

アクセサリー 京都 CONTAX T2 ゾナー38mm f2.8〈film〉

とにかく女性はアクセサリーが好きだ
で、どこの街でも手作りのアクセサリーを若者たちが並べると、とりあえず買おうが買うまいがいちど手にとってみる
でもやっぱりそこは京都なんですね
透明コップにロウソクを数本立てているのがいかにも癒しを刺激されます
でも、こんなに暗くてはよく風合いもわからないかも
橋の下には川音のバックミュージックまでが心地よさそうです。。。
じつはオジサンも休日にはジャマイカのウッドブレスしてます　(^^)

橋のうえから 京都 HEXER RF ズマリット50mm f1.5〈film〉

祇園祭りには京阪四条の駅に降りると祭りのうちわや山鉾の配置図のパンフをくれます
鴨川にかかる混雑した夕暮れの大橋のうえでこれからどこを回ろうかとパンフとうちわで指しあって相談していたふたり
一枚はうちわにピントを合わしたこの写真ともう一枚は川風に揺れた髪にピントを合わせた写真でした
でもいくら美しいからって後ろから女性の髪を撮るなんてね！これはボツ！
対岸の川床の裸電球が点りはじめました。。。

地下道の猫 大阪 ライカ M2 エルマリート28mm f2.8 (third)

この街でも落書き一掃キャンペーンが声高に行われています。
かたや無機質な街に美しいストリートアートなら大目にみてはという意見もあります。（アメリカではgraffitiと言うそう）
この論争には巻き込まれたくないので明確なコメントをさし控えます　(^_^;)
ただ、やくざも売春婦もヤンキーも不良少女もストリートアートもなにもかも居なくなって無くなって、
とても美しい環境の街になったとしても僕はあまり嬉しくはないですね。
高校生のころカツ上げされてもこのちょっと汚くて恐い大阪の繁華街へふらふら出かけていました。。。
それにしてもこのストリートアートは・・・ねぇ。。。

雨の日 禊川（みそぎかわ）Hasselblad 500C Planar 80mm〈film〉

鴨川の横をながれる禊川（みそぎがわ）は普段はひざ下ばかりの浅くてひろい川だけど三条をすこし上がれば深くて狭い川幅になります
この日の空は鉛色で雲の境目すら見えないのに川の水面ぎりぎりに咲いた白い野花の白を際だたせるほどの光はまだ残っていました
白い野花は雨と風にたたかれてなんども川のなかにひきずりこまれ沈められてはまた浮きあがっていました
ぼくもそろそろ雨宿りどこかでしなきゃ。。。

祭りの夜 先斗町 HEXER RF ズマリット50mm f1.5〈film〉

祇園宵々山の夜に見かけたふたり
鴨川を見ていました
まだまだ若いふたりは草履も浴衣もおろしたてのようでした
きっとこの夜に合わせて着ようと約束していたんでしょうか？
シャッターを切ったあとしばらく離れてとおくから見ていました
よこのお地蔵さまに並んで立っていました
何をお願いしたのでしょうね
ちかごろはただ写すという行為そのものより、その人たちや物を見ることのほうが多くなったようです
それが写すこととおなじくらい心地よいものになってきています。。。

祇園ばやし

みなさんが祇園宵山を上手に撮影されているとおもうので僕はちょっとちがった視線で・・・

はじめに携帯で録音した祇園ばやしで雰囲気をかんじてくださいね　(^^)

すこしロードに時間がかかります。。

祇園宵山 其の一 京都 MINOLTA DiMAGE A1〈digital〉

近ごろは町家もフレンチやイタリアンレストランに様変わりしつつあるのですがこの町家は油小路あたりだったでしょうか
（この夜は彷徨い歩いて自分が何処を歩いているのかさえ…）
紅殻塗りにステンドグラスの美しいお家で小窓の部分はミュシャの絵のようでした。。

祇園宵山 其の二 京都 MINOLTA DiMAGE A1〈digital〉

ろうそく一本献じられましょう～♪
ろうそく一本どうですか～♪
の京わらべ歌にのせて浴衣姿のかわいいお嬢ちゃんたちがろうそくを献じると唄ってくれます。。

祇園宵山 其の三 京都 MINOLTA DiMAGE A1〈digital〉

烏丸錦小路にあるこの井戸は祇園祭りのあいだだけ一般に開放されます
1200年ものあいだ氷のように澄んだ神水を人々にあたえつづけています
オフィス街のど真ん中にいまもこうして受け継がれていく歴史はただただ凄いです。。

祇園宵山 其の四 京都 CONTAX TVS〈film〉

どの季節に行っても青空の日でも雨に煙る宵いでもこの場所が好きでたまりません
名所、旧跡も美しいけれどもし時間がゆるすなら、いちど三条から四条までこの河原を歩いてみてください
とにかく歩きにくい（笑）
だけど美しくて清かでとても幸せな気持ちになれます。。

ぼくたちの秘密基地 大阪 ライカ M2 ズミクロン50mm f2.0 (second)〈film〉

秘密基地の条件はまず第一に親に知られていない場所であること
第二にどこか危険な匂いのかんじる場所であること
第三に友達と自転車で行ける距離であること
第四にじつはこれがいちばん大切なことで大人になっても心の記憶のなかでいつでもその場所にもどれること。。。

『週末になると、ぼくらは町はずれの森に行く。
コナラやクヌギ、エゴノキの葉が生い茂る緑の揺籃では、タヌキやイタチ、そしてもっと小さな齧歯類やさらに
小さな昆虫たちが幸福に暮らしている。
森を囲むように点在する小さな沼には、タナゴやワダカ、クチボソがいる。
彼らは自分たちの世界を満足げに見渡しながら、優雅にヒレをそよがせている。
森には幾筋もの小径があって、それは迷路のように入り組んでいる。
小径の入り口には造り酒屋の工場が一軒ぽつんと建っている。
古材とトタンでできたこの工場は、すでに森の一部になりかけている』

市川託司　著　いま、会いにゆきます　より