こんばんは
今日は木曜日にしたら早く帰ってきました。
木曜日は外来日なわけですが・・・だいたい予約は30名/Day前後に何とか散らしていますのですけど、今日は新患4名。飛び入り2名で大賑わい。
外来の看護師さんがうれしそうに
「先生、狙われているんじゃないの?」
と・・・・。
その後、カンファレンスが19時からあります。だいたい22時半くらいまで病棟カンファレンスルームでやっています。
今日は実際にあった、看護師さんも不足している・・・と実感した出来事をお話します。助けているからいいものの・・・実際はこんな状況だということを多くの方に実感してほしいような気がします
カンファレンス中の21時ころ、看護師さんがナースステーションの方に飛び込んでいきました。
「先生、先生・・・・・」
逆サイドのカンファレンスルームに医師が大勢いるのに、なぜこっちに来ない・・と一瞬思いましたが
「どうした~・・・・・って、ああ、もう」
なんか、パニックになっていて正直よくわかりません。
とりあえず行った方が良い・・・と思い、患者さんの名前はわかったので行ったところ
・・・・・心停止か!
脈の確認。なし・・・・。
「人呼んで来て」と、看護師さんに声をかけて胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始しました。呼吸の確認?挿管されてますので・・・・はい。
強く、早く、戻して・・・なんて思わなくても体が動くのですが、人が来たころには心拍再開して・・体動が出てきました。脈拍も再開、意思の疎通もOK(眼は開いて、頷きあり)
「あぶね~」
内心思いました
その後は一通りの検査や循環器内科への診療依頼など主治医の先生が主体でされていましたが・・・・
カンファレンス終了後に看護師さんに言いました
「ナースコールで呼んでくれたらよかったのに」
すると・・・・
「呼んでましたけど、誰も反応しないから呼びに来たんです」
「むぅ・・・・」
確かに準夜勤務2名体制で、無菌室や重症個室も含め33名の患者さんを見ていて・・・ナースステーションが空になっていることもあるわけで・・・。
別にうちが特殊だというわけではなくて・・・多くの病棟がこんなものです。
しかし、ナースステーションが空ということはナースコールで急変を伝えても誰も反応しない可能性があるわけですね。
正直、カンファレンスルームに僕らがいても・・・基本的にナースコールは看護師さんを呼んでいるものですから、特別な反応はしませんし・・・。
僕は心肺蘇生のコースでインストラクターとかも(インストラクター歴 足かけ5年。心肺蘇生関係に絡みだしたのは学生の4年生のころなので…もう10年近く)したりするのですが、それで有名な某病院の「ビデオ」があります。
それでは「病室の急変をナースコールで伝える」というのが最初に行われていることです。
その意味もあって「ナースコールで呼べばよかったのに」と伝えたら、「それは知っていましたけど誰も反応しないから、このままじゃまずいと思って走ってきたんです」とのこと。
確かに日勤帯でナースのリーダーが必ず病棟ナースステーションにいる。いなくてもだれかがいるという状況ならともかく、病棟の医師はカンファレンスルームにいて、ナースは2人とも患者さんのもとに行っている・・・。
この時に急変に気がつかなかった・・・もしくは対応が遅れた・・・と言われても(実際は助けてますけど)、正直
「どうしようもない。誰かであれば助けられたかと言えば、同じ状況なら不可能な話で・・・・状況を変えるとすれば看護師数が増えるとか、そういった変化が必要である」
と思います。
医師不足や看護師不足。その影響で実際に患者さんに悪影響が起こったときに、ショックを受けるのは患者さんとその御家族、そしてそれに関係した医療従事者だと思います。
今回の件は一年目のナースさんが一生懸命急変であることは伝えてくれたので(というか、とりあえず行ってみよう…と思ったら止まってたんですけど)、救命だけでなく意識の方も問題はなさそうですが・・・・・。
現場で患者さんが死にそうになる状況で「このままじゃいけない」と不安を感じる医療現場に救いの手は来ないのでしょうかね・・・・。
こうやって何回か患者さんが助かっているうちは騒がれることもなく、実際に患者さんが犠牲になったりしたら大騒ぎになる。こういった状況のうちに対策を立てる癖をつけなくては、日本という国はいずれ沈んでいくのではないでしょうか・・・。
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それでは、また。