こんばんは
今日もそこそこ落ち着いた日々が過ぎておりました。病棟や外来、その他骨髄採取関連や他院との連携などをからめると結構バタバタしているのですが、それでも病棟が落ち着いている方なのは僕にとってはありがたい話です。
今の病棟状況はそこそこ安定しているという感じですが、まだまだ油断はできないというのが「血液内科」という診療科ですね。
恐らく、この週末に急性白血病の地固め2コース目をやっている方が退院され、今度3コース目の方が来週入院されると思います。他にも初発のAML M0(今で言うとMinimal differentiationですか?)の患者さんのSibling donorが2人見つかり、再び地固めの後に移植をしようと計算中です。
まぁ、他にもいろいろいいこと悪いことがあったのですが・・・まぁ、そこそこ落ち着いているというのは変わりはありません。
さて、今日は最近午前様が続いていたので、ささっと書いて早く寝ようかしらと思っています。実際は本を読んだりネットサーフィンしたりするのでしょうけど・・・。
救済対象外の血液製剤でも感染か 薬害C型肝炎、相談相次ぐ
7月29日20時44分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090729-00000600-san-soci
薬害C型肝炎問題で、昨年1月に成立した被害者救済法の対象外となっている血液製剤を投与され、C型肝炎に感染した患者からの相談が、薬害肝炎弁護団などに寄せられていることが29日、分かった。投与と感染の因果関係は不明だが、弁護団は厚労省に調査を求めている。
厚労省などによると、現在の救済法で救済対象となるのは田辺三菱製薬の「フィブリノゲン-ミドリ」など3社の8製剤を投与された患者。しかし、弁護団には8製剤以外の血液製剤を投与されたC型肝炎患者からの相談がこれまでに20~30件寄せられている。
救済対象外の血液製剤の投与を受けた肝炎患者については、厚労省も製薬会社11社から報告があった135例について調査中で「専門家の意見を聞いて判断したい」としている。
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この肝炎の問題に関しては薬害なのであれば、しっかり保障した方が「一方は補償の対象、一方は違う」という矛盾がでなくてよいと思うのですけど・・・・。
ただ、保障することとこういった薬害が0になるかどうかというのは全く別だとは思っています。
実際のところ、原因不明の肝炎の感染というのはありますよね。
先日、内服抗癌剤で治療を始めた慢性リンパ性白血病の患者さんが
「若いころ、原因不明の肝炎に感染しました」
と言っていました。
抗癌剤治療前に様々な検査をしますが、その中の感染症の項目の中にC型肝炎があります。この方はC型肝炎が陽性でした。
若いころの肝炎とC型肝炎が同じものかはわかりませんが…若いころは「C型肝炎」という病気がなかったわけで、原因不明の肝炎がそれであった可能性は否定できません。
今後もおそらく同じようなことは起こるかもしれません。
今日、小耳にはさんだ話では「宇宙ステーション」の船内の壁にいた菌は「緑膿菌に似ているがまったく異なる菌」だったそうです。
同様に環境が変われば「感染微生物」は変化します。
医療が進めばそれに対して必ず対抗するような感染源となる生命が誕生しますし、それ以外にもまだ分かっていない未知の感染症は無数にあると考えられています。
そう言ったものがすべて予防できるかと言えば、相手が未知である以上は予防はできないでしょう。
通常の医療でも完全という単語はないといってよいですけど、このような「感染予防」に関しても「完全」という言葉はありません。
ただ、一般的に感染症であれば侵入経路が決まっているから、できるだけそれを防止することだけです。
完全を求めても完全にはなりえないということを多くの人が知る必要はあると、僕はそう思っています。
それでも、お互いの幸せのためにやらなくてはならないのですけど
例えば…温暖化とともにマラリアとかが増えたとしたら・・・どうでしょうか?
マラリアが増え始めた・・・とわかれば「蚊」に刺されないように様々な予防はするでしょうし、状況によっては予防内服なども行われるでしょうけど、一般的には日本にマラリアは起きる可能性は低いわけです。
ならばやりませんよね・・・普通は・・・・。
相手がわかれば「予防」の仕方も対処の仕方もわかりますけど、相手が未知の状態では「一般的な方法」以外に対処のしようがない・・・というのは事実だと思います。
今回のように薬害という場合、本人の努力では予防できませんでしたし・・実際(AIDSの場合ではなく、今回のHCVに関しては)わからなかった病気の予防というのは難しいと思います
ただ、僕達は常に感染症を起こす生命体と隣り合わせで生きています。そう言う意識は持っておくべきです
僕は血液内科ですから白血病の患者さんを多く診ています。
白血病の患者さん・・・抵抗力がなくなった時期は…その辺を漂っている「カビ」にも感染してしまいます。逆をいいますと、抵抗力がなければ…僕達は感染症と隣り合わせです。
ですから、新型インフルエンザも含めてみんなでできるだけの感染予防(手洗い、うがいなど)をしましょう!
http://blog.with2.net/link.php?602868
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<新型インフル>感染者の4分の1が帰国者 6割が米国から
7月29日20時5分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090729-00000090-mai-soci
今月7日までに発症した国内の新型インフルエンザ感染者のうち、約4分の1が海外からの帰国者や入国者で、うち約6割の渡航先が米国だったことが、厚生労働省のまとめで分かった。渡航歴のある発症者の割合はさらに減っており、現在は1割程度という。
新型インフルエンザは、5月中旬に関西の高校を中心に流行し、下旬には終息したが、6月から再び増加を続けている。今月7日までに発症日が確認された2064人を分析したところ、渡航歴があった患者は約24%の494人、渡航者から2次、3次感染したと考えられる患者は82人だった。渡航先は▽米国300人▽フィリピン64人▽オーストラリア36人▽カナダ25人▽タイ14人--などだった。
渡航歴のある患者は6月中旬以降、毎日10~20人程度で推移し、発症者全体に占める割合は相対的に低くなっている。厚労省は「国内でウイルスはある程度広がっており、今後は集団感染や重症例の早期発見に力点を置く」としている。【清水健二】
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ということで、明日は外来+α(病院内CPC)で大変なのでここで失礼いたします
では、また。