観自在

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こんな旨い酒があったのか

2009-02-15 22:52:36 | 
 福井県永平寺町にある黒龍は評価の高い蔵元ですね。先日、純米大吟醸で、長期低温熟成された「黒龍石田屋」というお酒を飲む機会に恵まれました。11月に発売される限定品で、定価は1万円ほどらしいですが、なかなか手に入らないようです。青いガラスの4号瓶は口が細く、下がどっしりと作られた美しいものでした。
 それは知人のお宅に招かれたときのこと。お正月に開けたそうですが、あまり美味しいので、酒好きの私のためにとっておいてくださったという有り難いお話。残念ながら開栓後一ヶ月半ほど経っていましたが、そのお気持ちがうれしく、それだけで十分といった感じでした。いくら冷蔵庫に入っていたとはいえ、多くを期待しませんでした。ところが、一口飲んで驚きました。たしかに、少し気が抜けたような、平面的な感じはありましたが、それを差し引いても、なめらかな旨さは格別でした。まったく刺激がなく、それでいてしっかりした旨みもある。淡麗でなく、それでいて菊姫や天狗舞のようなこってりした味でもない。何と言えばよいのか、甘いとか辛いとかいうのでなく、旨いのです。吟醸香はさすがに抜けたのでしょうが、私には程よく感じられました。あまり吟醸香の強いものは飲み飽きしますが、まったくそのようなことはありませんでした。
 実に真面目にしっかりと作られた酒だと感心させられます。奇をてらうことなく、基本を忠実に守って作れば、これだけ美味しい酒ができるのでしょう。秋になったら、必ず手に入れて、正月に飲みたい酒です。久しぶりに、旨い!という酒に巡り会いました。黒龍、評判は知っていましたし、過去に飲んだこともありましたが、これだけの酒を造っているとは知りませんでした。ずばり認識が変わりました。


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