観自在

身辺雑感を気ままに書き込んでいます。日記ではなく、随筆風にと心がけています。気になったら是非メールください!

上野の花見

2016-03-27 02:07:24 | 旅行
 3月25日(金)の夕方5時~7時、上野恩師公園で花見をしてきました。週末は寒気が流れ込み、文句なく寒かったです。花は二分咲きくらいだったでしょうか。花見客はあまりいませんでしたが、写真を撮っている外国人旅行者が目立ちました。
 大学時代の友人と2人、花見が恒例になっています。相手に電話したら、何も言わないうちから、即、「花見?」と言われたのは驚きでした。友人(言うまでもなく男性)が用意してくれたシャンパンと、上野のコンビニで買った焼酎を、これも友人持参のお湯で割って飲みました。つまみもコンビニで調達した乾きものです。
 あまりの寒さに早々に退散、私の提案で日暮里に場所を変え、立ち飲みができる酒屋さんと居酒屋を梯子、解散となりました。
 お花見情報としては、まだ早いです。といっても、昨日(土曜)はかなりの人出のようでしたね。

アーツ前橋に行きました

2016-03-27 01:48:00 | 絵画
 「花に寄る少女」という作品をネットで偶然目にして調べてみるとアーツ前橋という美術館で開催中の田中青坪展に出品中の作品とわかりました。「たなかせいひょう」と読みます。明治36年、前橋生まれとあることから、アーツ前橋で展覧会が催されているのでしょう。
 「永遠のモダンボーイ」という副題がついた展覧会です。洋画から始め、18歳で日本画に転向、その後は院展などで活躍し、東京芸術大学名誉教授などを経て、平成6年に亡くなっています。
 伝統的な日本画もお描きですが、モダンな感じが新鮮な作品も多数ありました。観終わって、気持ちのよい展覧会です。大人500円は安いです。地元の画家の展示コーナーもあり、地方都市の美術館らしいと思いました。
 最近、美術館は郊外に建てられることが多いですが、このアーツ前橋は市の中心にあります。ユニークなビルの中にあり、地下を含めて縦方向の移動になりますが、スロープなどがうまく使われていて、楽しい気がしました。隣接する駐車場は2時間まで無料になります。サービスがよいです。
 お近くの方は見る価値あります。オススメします。

久しぶりに

2016-03-05 21:18:29 | パステル画


彩の国古本市

2015-12-06 16:50:22 | 読書
 久しぶりに所沢の古本市に行って来ました。年4回、毎回通った時期もありますが、ここ数年は1年に1回行くかどうかといった感じでした。
 あまり本を増やすのはやめようと思いながら、途中までは買い物かごを持たずにいたのですが、1冊買ってしまうと芋づる式に本は増えていき、最終的には次のように大量に購入してしまいました。何の意味もなく、買った本を紹介します。
 『日本の魚~海水編』『福岡県の歴史散歩』『絵本パパラギ』『ボロブドール遺跡めぐり』『少女革命(篠山紀信)』『司馬遼太郎のかたち(関川夏央)』『坂の上の雲と日本人(関川夏央)』『追悼の司馬遼太郎(福田みどり)』『福永武彦対談集~小説の愉しみ』『星野道夫永遠のまなざし』『期間限定の思想(内山樹)』『舟越保武全随筆~巨石と花びら』『魅惑の仏像~室生寺十一面観音』
 あ~あ、全部で6300円以上の支払いでした……。
 司馬遼太郎先生の本はやっぱ買ってしまいますね。おまけに、関川氏は同郷だし、講演会などにも伺っているので2冊買っちゃいました。
福永武彦先生の対談集は他に見たことないので、文句なく買いでした。星野道夫氏の本は、死因を探ったという執念の1冊。舟越保武氏の本は以前、図書館で借りて読んだのですが、また読みたいと思って購入。室生寺の十一面観音は先月拝観してきたので、思わず懐かしくて買ってしまいました。ボロブドールは行ってみたいと思って衝動買いです。
 まあゆっくり読みたいと思います。ちなみに、古本市は明日までかな。お近くの方はぜひ。

栄光への4950キロ?

2015-12-06 16:21:47 | 映画
 週末、懐かしい映画をBS放送でやるというので、録画してすぐに見ました。
 石原裕次郎と浅丘ルリ子が共演していた「栄光への5000キロ」という映画です。
 裕次郎扮する五代はカードライバーで、浅丘ルリ子扮する優子とともにヨーロッパのレースを転戦しています。モンテカルロラリーで重傷を負ったときも、優子の献身があって命拾いしたのでしょうが、タフガイの面目躍如というところでした。
 日産のドライバーとして日本グランプリに参戦する直前、行動をともにしていたフランス人カップルに別れ話が持ち上がると、優子も将来に不安を感じ、フランス人の元彼の誘いでファッションデザイナーの仕事に戻る決心をし、五代のもとを去ります。
 やがて、サファリラリーのオファーがあり、五代はアフリカに旅立ちます。優子に見送られてスタートした後、90番スタートというハンデを負いながら、彼のブルーバードは順位を上げていき、遂にトップを走っていたライバルのフランス人の車を抜くのですが……。
 なんと、録画はそこで終わってしまいました。エッ?エッ?エッ?……一瞬CMかと思いましたが、録画自体が終わっていたのでした。内臓ハーデディスクの残量が0になっているのが、その証拠でした。たぶん、あと5、6分でゴールだったのではないかと思います……。
 実は、私は、この映画をロードショーで見ました。故郷の映画館で姉と一緒に見た記憶があります。あれから??年、初めて見ると同じように感動しながら見ていたのですが……。
 この映画、アフリカの大自然と「技術の日産」というメッセージは明瞭に伝わってきました。裕次郎氏はすでに体形的にちょっとダブついている感じで、そこだけが私との共通点を感じました。何と言っても浅丘ルリ子さんが美しい。国際女優と言った貫録はないかもしれませんが、フレッシュでオリエンタルな印象が新鮮でした。フランス人との絡みが多いので、セリフが少なく寡黙なところもミステリアスな雰囲気を出していました。シャワーシーンなどではもう少しだけサービスしてほしかったと思うのは私だけでしょうか。
 途中から急にナレーションが入るなど、不思議な映画ではありましたが、最後はハッピーエンドだったのか、それだけが気になります。知っている方は教えてください! ラストシーンは完走した車が並んでいる映像にナレーションが入るように記憶していますが、それも合っていますか?
 

流行りませんねえ

2015-11-18 19:59:00 | コラム
 このブログ、やっぱり流行りません。妙な下心をもってやっているブログですので、反響がマッタクありません。
 当方も孤独な老人ですので、それも致し方ないことでしょう。
 最近は、もう一人の方が気楽でいいような気がしてきました。でも、たまにお酒を飲んだり、食事したり、美術館や映画に行ったりするお友達がほしいと思ってしまいます。
 ということですので、めっちゃゆるい関係で結構です。既婚者でも問題ないし、お子さんと一緒っていうのも面白そうです。外国の方には日本のよさをご紹介もいたしましょう。
 まずはメル友からってどうでしょう? 

書くことはたくさんあるのですが

2015-10-11 16:30:23 | オーディオ・音楽
 尾瀬の記事はアップしましたが、三陸や北九州の旅は何となく書く気になれず、今も余韻に浸っているような有様です。
 今日は久々の休日、一日家にいて、PCのメンテナンスなどしていました。
 昨夜でしたか、偶然テレビをつけると、女性4人組のバンドが演奏していました。そのメロディーラインの自然さに好感をもって録画していたのを今日聴いてみると、なんとも素晴らしい。音楽を聴いて、こんな思いにとらわれたのはいつ以来でしょうか。
 こんなオッサンが申し訳ないのですが、聴いたのはSCANDALというバンドでした。
 ガールズバンドということで、往年のプリンセス・プリンセスとかぶるイメージもありますが、私はプリプリには関心がなかったので、よくわかりません。プリプリを知ったのも、徳永さんのカバーだったくらいです。
 SCANDALはヴィジュアル的にも申し分ないですが、一番素晴らしいのはメロディーラインの美しさでしょう。ロックンロールの王道を行っている感じです。初めて聴くのに懐かしい感じのメロディーは、私のような中高年から初老の人間にもすんなりと入って来るから不思議です。作曲や作詞も自身で手掛けているものが多いようです。そうなると才能としか言いようがありません。「BABY」「瞬間センチメンタル」など、何度も聴いてしまいました。
 歌詞もいいですね。ラブソングもありますが、かなり多くが、積極的に主体的に生きようというような、応援歌的な内容で励まされました。時代の空気によくマッチしている点も評価されているのだろうと思います。若いメンバーながら、いろいろなことをよく知っていて、それを自分の感性で伝えようとしている。それが、背伸びでもなく、等身大だから一層リアリティがあるのではないでしょうか。彼女たちには同時代の人間だけが聴いているのではないということを知ってほしいと思います。音楽は国境を超えると同時に、世代だって超えているのです。よいものは地域や年代を超越します。SCANDALの演奏は間違いなく素晴らしいです。
 私のような、初老の人間にも、とてもインパクトがありました、音楽を聴いてこれほど興奮したのは、いつ以来でしょうか? 素晴らしいバンドです。これがブレイクしないようなら、日本も終わりという感じでしょうか。AKBも嫌いではありませんが、次元が違う気がします。
 これからの活躍に期待です。応援します!!!

天災から日本史を読みなおす

2015-09-14 20:12:34 | 読書
『天災から日本史を読みなおす~先人に学ぶ防災』 磯田道史 中公新書

  映画化もされた「武士の家計簿」の筆者が、なぜ防災かと思いましたが、お母様が徳島で昭和南海地震の津波を経験された由、それから強い関心をもって防災についてお調べになっているそうです。

  第1章「秀吉と二つの地震」では、天正地震がなければ、多勢の秀吉が家康を討って、日本の歴史が変わっていたという仮説が示されています。地震によって最前線の大垣城が壊滅したため、秀吉は徳川攻めを中止して大阪に逃げ帰り、その後、再度戦を仕掛ける時期を逸してしまったのです。また、伏見地震では伏見城が倒壊、秀吉も危ないところを助かりますが、朝鮮出兵時に城の再建を命じた秀吉に対して人心が離れて行く契機になってしまいます。歴史のドラマを感じます。

  第2章では宝永地震と富士山の噴火がテーマとなっています。過去の記録から、南海・相模トラフの超巨大津波は1000年か500年に1度発生しますが、前回は1498年でした。これが来ると静岡の平野部で10~15メートルの津波が予測されています。富士山の噴火との連動にも周期があるとわかります。

  第3章は土砂崩れや高潮の災害史が話題になり、昔から高潮から身を守る「命山」などが築かれていたことを知りました。今後、巨大台風が接近するようになると、高潮対策をどうするか考えなければならないと思いました。

  第4章は、佐賀藩においてシーボルト台風とフェートン号事件で藩主が交代し、佐賀藩が軍事大国に変貌する過程が描かれていました。幕末史に関心がある人には特に面白いと思います。

  第5章は、津波から生きのびるための知恵が述べられています。昭和南海地震を体験した故森重久弥氏の話が印象的でした。夜のピクニックをして、子供に夜間の避難訓練をしておくことなど、いろいろな提言があって役に立つと思います。避難する際は、親族の心配をせず、自分の命は自分で守ることが大切で、地元では「津波てんでんこ」(めいめい逃げる)の教えとなっています。

  第6章は東日本大震災の教訓と題して、筆者が現地で人々から学んだり考えたりしたことが述べられています。松林の問題点や臨機応変な対応ができた大船渡小の対応、15.5メートルの防潮堤を築いて死者を出さなかった普代村の村長の話など、示唆に富んでいます。

  理系でなく文系から防災の重要性を教えられる本でした。現代人必読書です。

ノボさん

2015-09-13 10:42:02 | 読書
  伊集院静氏の『ノボさん』を読みました。第18回司馬遼太郎賞受賞作品。正岡子規を中心に夏目漱石との友情を描いた小説です。子規と漱石の出会いから、イギリスに留学する前、二人が最後の対面になることを覚悟した別れまで、互いを特別な存在として認め合っていた二人の思いが描かれています。
  子規と言えば、晩年の脊椎カリエスの病状が印象的ですが、若い頃は野球に打ち込み、野球の普及に尽力しました。スポーツマンの一面は意外な気がしました。筆者の伊集院氏も野球をしていた方で、接点がそのあたりにもあったのでしょう。
  また、子規は、常に周囲に人が集まる、魅力的な人間として描かれています。これは、誰に対しても、一生懸命に野球や俳句を教える姿からも首肯できました。
  ただ、この作品は小説であり、評伝や伝記ではありませんので、子規や漱石の人間像はあくまでも伊集院氏の想像です。さまざまな資料をご覧になり、現地を訪ねて取材され、イメージを膨らませていった結果のものでしょう。二人がどんな会話を交わしていたかというようなことは、今では分かりません。そこを補ってくれるのが、小説ということになるでしょう。
  二人がともに暮らした愚蛇仏庵を訪ねたときのことを思い出しました。建物は松山城内に再建されたもので、当時のものではありません。しかし、そこへ行くと、同人が集まって賑やかな句会が催されている家の二階で、苦笑しながら本を読んでいる漱石の姿が目に見えるようでした。この本を読んで、改めて、そこにいた、日清戦争の従軍記者として大陸に渡り、帰路、船中で大喀血して死に瀕した後の子規と、英語教師として松山中学の英語教師をしていた漱石の心中を覗いた気がしました。
  私としては『歌よみに与ふる書』の価値や反響、子規が目指した「写生」の意味など、もう少し説明がほしい気がしますが、そこは小説、当時の空気を見事に描いており、それで十分だと思われます。
  最晩年の子規は、身動きもできず、苦痛の中で、庭の情景を愛で来客とのやり取りを楽しみ、水彩画などを描いて過ごします。もちろんたくさんの歌や句も残しました。「壺中天」とは別世界の意味だそうですが、狭い身辺にも多くのものが隠されていることを子規が教えてくれたように感じます。血を吐いても死ぬまで鳴き続けるというホトトギスの別名から「子規」と名乗り、自らの寿命を悟ったからこそ、短期間に日本の俳句や和歌を革新する仕事ができたのかもしれません。
  ぜひ、根岸の子規庵を訪ねてみたいと思いました。

今年の尾瀬

2015-08-09 19:28:27 | 旅行
 恒例の尾瀬に行って来ました。3泊はすべてキャンプで、尾瀬にある3つのキャンプ場をすべて利用しました。
 今年は大清水から入り、初日は尾瀬沼で一泊。夕焼けの尾瀬沼と燧岳を見ました。落日の風景を写真に撮りました。天候に恵まれた今年、尾瀬沼の夕日を初めて撮ることができました。



 その後は、見晴で一泊して山の鼻に移動、山の鼻から至仏山に登頂しました。体力的にどうか?膝の痛みは大丈夫か?といった不安を抱えていたものの、遅れを取ることなく歩くことができました。
 最終日は湿原を歩き、珍しいトンボの写真を撮りました。赤いハッチョウトンボと青いルリイトトンボだと思います。



 今年は天候に恵まれ、午後に雷雨があったのは初日だけでした。夜や朝方にも雷雨があったようですが、雷注意報が出ていたにも関わらず、歩いていて雨に打たれることはありませんでした。また、例年より遅く行ったために花が少なく、ニッコーキスゲは湿原で1輪だけみたきりでした。ウイークデーでハイカーが少なかったのはよかったです。
 これから行く方へ。夜は長袖、長ズボンで寝袋に入っても寒いです。防寒対策をお忘れなく。また、公衆トイレはどこも定期的によく清掃されていて気持ちよく使えます。数年前までとは大違いです。
 滞在中はあまり意識していませんでしたが、今年は例年になくよい写真が多かった気がします。撮った数は少なかったので、効率よく撮れたということでしょう。反響があれば追加で掲載したいと思いますが、ないですよね……。


飯能の天覧山へ

2015-07-21 19:04:51 | 旅行
 今日は9時に飯能をスタートしました。観音寺、諏訪八幡神社、能仁寺と歩き、能仁寺裏から天覧山へ。標高195メートルということで、十数分で着きました。山頂は風が通って見晴らしがよかったです。そこから十六羅漢、雨乞いの沼を経て多峯主山へ。271メートルの山頂には経塚があり、こちらは四方に視界が開けて絶景でした。
 吾妻峡は入間川に沿って河原があり、爽快でした。飯能河原に戻って、1時過ぎに畑屋さんという古風な鰻屋さんへ行きました。2880円のうな重を食べましたが、とても柔らかく旨い鰻でした。その後、駅前まで戻り、中華屋さんで生ビールを3杯飲みました。
 帰宅したのは5時前でした。お手軽に自然に触れることのできる楽しい旅でした。写真は、吾妻峡にあるドレミファ橋。この飛び石をたどって対岸へ渡るのは、なかなかのスリルです。
 右膝は最初は痛みがあって、どこまで歩けるか不安でしたが、歩くにつれて、それほどでもなくなり、大丈夫かという気もしました。ただ階段の上り下りには痛みがあります。

奇妙すぎる夢

2015-07-20 08:05:07 | コラム
 めちゃくちゃな夢でした。
 高校生の私は、拾ったカウンタックで通学していますが、放課後、ちょっと学校を抜け出します。少し走って戻るつもりが、方向音痴の私はなかなか帰ることができず、私がさまようことになった町は、故郷の町のようです。やがて路地に入り込んでしまいます。カウンタックはいつしか自転車になっており、私は赤いラメ入りの女性もののサンダルを履いていました。
 一刻も早く戻ろうと思うのですが、そう思えば思うほど、さまざまなアクシデントがあって帰れません。たとえば、断崖絶壁に出てしまって道がなくなっていたり、母に会って皿を買ってもらったり、店員さんの人がいろいろなことを質問して来たり。極めつけが、飼っていた犬がもらわれていった先に出くわしたことです。犬は人間の言葉を話す柴犬なのですが、私の身を案じ、寂しさを隠そうと健気にふるまっていました。ここでも、犬の飼い主になった老夫婦が、かつ丼を食べていけといって、私を引きとどめるのでした。
 私はカウンタックの自転車をどこに止めたか忘れてしまい、もともと拾ったものだからいいやなどと思う、そんなところで目が覚めました。
 昨日は、久しぶりに布団を干し(といってもマットレスですが)、マットとシーツを洗濯しました。それなのに夜は寝苦しくて、もうたくさん汗をかきました。
 今日が休みと言うことで、昨夜は1時過ぎまで全英オープンを見て、今、起きました。目覚まし時計をかけずに眠れたのはよかったです。でも、妙な夢を見て寂しくなりました。夢の中でも私はひとりであり、犬の気持ちが切なく胸に残りました、 

舟越保武の彫刻展を見て

2015-07-19 12:20:51 | 絵画
 練馬区立美術館へ舟越保武氏の彫刻を見に行ったのは先週の土曜日11日のことでした。ところが、よく調べずに行ったため、その日は内覧会で一般の入場はできずじまいでした。しかたがないので、いつも寄るカレー屋さんSagunでカレーを食べて帰宅しました。
 そこで満を持して昨日(19日)、再び練馬区立美術館に行きました。
 練馬区立美術館は、特色のある美術展を開く美術館として注目して来ました。今回も、小品から代表作と目される大型の作品まで、よく揃っていたと思います。練馬で暮らしていたころの初期の作品から、練馬区晩年の脳梗塞後に左手で制作された作品群まで、石彫やブロンズのほかに、デッサンなども素晴らしいものでした。
 私は来月、長崎に行きます。もう30年ほど前に行ったきりですが、軍艦島なども見る予定で予約をしました。以前行ったときに、西坂の日本二十六聖人殉教碑を見て感動しました。これは舟越保武氏の代表作と言うべき記念碑的な作品です。今回はデッサンやレプリカが展示され、再訪するのが楽しみになりました。『クアトロ・ラガッツィ』の読後なので、以前より多くのことを感じることができると期待しています。
 舟越保武氏の彫刻は横顔が素晴らしいと思います。高貴で静謐な美しさは何とも言えません。信仰の力も感じます。
 私は以前、氏の著書『巨石と花びら』も読みましたが、文章も深い味わいがあります。松本竣介との交流など、しみじみとした趣がありました。佐藤忠良氏との友情も有名ですね。息子さんの桂氏も活躍されています。
 お近くでない方も、ぜひご覧ください。
 昨日もSagunでカレーを食べて帰って来ました。私が持っているブロンズ像の写真を付けておきます。

伊豆ヶ岳登攀記

2015-07-19 11:54:57 | 旅行
 先週、12日の日曜日、来月の登山のウォーミングアップとして奥武蔵の山へ行って来ました。実は、少し前から腹筋を鍛える運動と言うことで、お金のない私は腰を落として膝を曲げる動作を繰り返すという運動をテレビで見てやっていたのですが、右の膝を痛めて不安を持っていました。体力の低下も気になりましたが、膝の具合を見たいという目論見もありました。
 秩父線の正丸から歩き始めたのが8:40。中高年の夫婦やグループがたくさんいました。
 以前歩いたことのあるコースでしたので、だいたいのイメージはできていました。15キロを5時間10分で歩くのが標準とされていますので、4時間半くらいで歩けるのではないかとたかをくくっていました。
 正丸峠を越えて伊豆ヶ岳までは順調で、標準の行程を1時間以上下回るペースで歩けました。体力的にはかなりきつく感じられましたが、膝の方は何ともないようで安心できました。子の権現に向かう道が非常にわかりにくく、道を間違ってかなりロスが出ました。しかし、そこからの上り坂は息が切れて大変でした。正丸峠に向かう坂もきつかったですが、歩きはじめだったので何とかなりました。しかし、終盤の急坂は予想以上に厳しいものでした。前回、それほど苦しいという印象はなかったので、やはり相当体力が落ちているのでしょう。何とか吾野の駅にたどり着いたときには、標準時間を1時間以上過ぎ、膝に違和感を感じていました。
 当日は疲れたなあ程度ですんだものの、翌日は腿が痛み、翌々日は腰が痛み、昨日あたりは右の膝が痛んで階段の上り下りもこたえました。来月までに何とかなるでしょうか。体調が回復したら、21日には飯能の町を歩いてみたいと思いますが、どうなるでしょうか。

 

銀座で過ごした1日

2015-06-28 23:46:11 | 旅行
 6月27日の土曜日、東京は雨でした。朝、小雨の降る中、地下鉄で有楽町に向かいました。二つの美術展を梯子する計画でした。1つ目は三菱一号館美術展で初日を迎える「画鬼暁斎」を見ること、2つ目が東京ステーションギャラリーで「鴨居玲 踊り候え」を見ることでした。駅前の金券ショップが開店するのが10時ということで、雨の駅頭に立って、人通りを眺めていました。かつて、私はそこで、当時付き合っていた女性とよく待ち合わせをしました。大勢の人たちが待ち合わせの相手を待っている中で、私は金券ショップの開店を待っている。そのことが、私の境遇を象徴しているようでした。
 腹ごしらえをしようという目論見もあって、周囲を歩いていて、スバル座で上映されている映画が気になってきました。ロードショーはしばらく見ず、関心も持っていなかったのですが、映画を見てから美術展に行ってもいいなと思いだし、結局、ロードショーのチケットを1100円で購入、11時からの初回を見ました。映画のタイトルは「ライアの祈り」。正直、知識もなく、ほどほどの邦画なのだろうと全く期待していませんでした。ところが、主演の鈴木杏樹さんがよい味を出していて感激しました。文部科学省推薦のような映画かもしれませんが、私のような初老の男にも楽しめました。大きな歴史というものに気づかされ、ロマンを感じることのできた映画でした。こういう映画が、今の日本を元気にしてくれると思います。
 次に訪れた暁斎の展覧会はほどほどのものでした。確かに暁斎の全貌をコンパクトにまとめていて、三菱一号館とも関係の深いジョサイア・コンドルとの関係を手繰りながら、特色のある展示はできていたと思います。でも、金券ショップ価格1300円は高すぎると思いました。
 最後に訪ねたステーションギャラリーは最高でした。人気の画家、鴨居玲の展覧会ですから期待していきましたが、期待を裏切らない展示でした。彼が海外で描き、日本に戻って描くべきものを失い、自画像にのめりこんでいった経緯を見るだけでも、痛々しくて辛くなりました。当日券を買っても900円、金券ショップなら600円は安いです。最後のデッサンの展示は、見ごたえがありました。会期はあとわずかでしょう。ぜひオススメします。
 ステーションギャラリーを17時過ぎに出て、よく行く山形の蔵元がやっている居酒屋に行きました。カウンターで一人飲みました。オカヒジキのおひたしや芋煮を肴に心満ちたりた時間でした。
 1日を近くで過ごすのもいいなあと思いました。夕方には雨も止んで、傘をささずに帰宅しました。