7月20日から3泊4日で尾瀬に行きました。初日こそ、雨が降ったり止んだりの天候でしたが、あとは概ね晴れの天気で、助かりました。雨の日は、道がぬかるむことに加えて、木道が滑りやすくなります。私は初日、3回、木道で尻餅をついてしまいました。
見晴の弥四郎小屋の前は、弥四郎清水が湧きだし、清らかな小川が流れています。夜になると、懐中電灯を手にした人たちが集まってきて、ホタル狩りを始めました。
私も出かけて湿原に入るあたりの暗闇に立ち尽くしていました。遥か正面には至仏山がそびえているはずですが、もちろん漆黒の闇の底です。あたりには夥しい生命が息をひそめてうごめいているようで、落ち着きません。すると、視界の隅を細い糸のようなものがかすめた気がしました。慌てて振り向いた時には影もなく、錯覚だったのかと思いましたが、やがて、叢の下の方に、かすかに点滅する光を発見。目を凝らしていると、それはふらふらと空に上り、明滅しながらすっと消えてしまいました。さきほど、視野をよぎった光と同様な、か細く淡い光でした。
ホタルを見たのは何年ぶりでしょう。こんなに青白くてかすかな光だったかなと目を疑うばかりでした。
その後、たくさんの光を目にして、何とも幻想的な気持ちになりました。尾瀬では初めて見たホタルは、生のはかなさと悲しみを嘆いているように見えました。日本の美意識の源を感じたように思いました。
見晴の弥四郎小屋の前は、弥四郎清水が湧きだし、清らかな小川が流れています。夜になると、懐中電灯を手にした人たちが集まってきて、ホタル狩りを始めました。
私も出かけて湿原に入るあたりの暗闇に立ち尽くしていました。遥か正面には至仏山がそびえているはずですが、もちろん漆黒の闇の底です。あたりには夥しい生命が息をひそめてうごめいているようで、落ち着きません。すると、視界の隅を細い糸のようなものがかすめた気がしました。慌てて振り向いた時には影もなく、錯覚だったのかと思いましたが、やがて、叢の下の方に、かすかに点滅する光を発見。目を凝らしていると、それはふらふらと空に上り、明滅しながらすっと消えてしまいました。さきほど、視野をよぎった光と同様な、か細く淡い光でした。
ホタルを見たのは何年ぶりでしょう。こんなに青白くてかすかな光だったかなと目を疑うばかりでした。
その後、たくさんの光を目にして、何とも幻想的な気持ちになりました。尾瀬では初めて見たホタルは、生のはかなさと悲しみを嘆いているように見えました。日本の美意識の源を感じたように思いました。