小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

テレスコ

2013-02-27 20:16:28 | 日記
テ  レ  ス  コ
昔、ある藩主の領地で今までに見たことのない珍しい魚が獲れた。

そこで藩主は「この魚の名を知ってるものは名乗りでよ」「褒美をもって取らせ

る」とのお触れを出した。

すると、ある男が名乗り出て「そりゃテレスコだべ」と言って、まんまとご褒

美を頂いた。

でも、藩主は腑に落ちない。 そこで、その魚を乾燥させて魚拓を取って、再

び「この魚の名を知ってるものは名乗り出よ」「褒美を持ってとらせる」という

お触れを出した。

すると、その時も前の男が名乗り出て「そりゃステレンキョーだんべ」という

もんだから、藩主は激怒。  「お上をたばかる愚か者!」と召し捕えて、打

ち首の沙汰となった。

大勢の群衆が見守る中、打首される前に藩主は男に言った。

「何かこの世に言い残すことはないか?」 。    男は答えた。

そうさな「わたしの孫末代までお伝えくだされ、イカを干したものを決してス

ルメなんて言うもんじゃない」「そんなこと言ったら首が飛ぶって!」って。

藩主はその言葉を聞いてカッカッカと大笑いをして、男を解き放した。

古典落語「テレスコ」の要旨です。

ところで、我が国の財政法では赤字国債を発行できないことになっているが

、毎年まいねん実質赤字国債を発行して、国と地方の国債発行残高がついに

1000兆円に達するまでになった。

まさに破産寸前となっているが、赤字国債じゃない「建設国債」だ!と言い張

っている。

人も通わぬ山奥に無駄なダム・熊しか通らない高速道路・釣堀にしかならな

い港湾など、バンバン建設するから赤字になっているのに、赤字国債じゃない

「建設国債」だと言い募っている。

これって、どこか「テレスコ」の話と似てませんか?

太っ腹な藩主みたいに、そうかそうか「建設国債」か、とカッカッカと笑って

済せますか?

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