27.04.23 人 助 け NO.774
イラクの難民を自分の身の危険を顧みず、医療を通じたボランテイア活動で救済している中村 哲
という医師がいます。 誰にもまねのできない無欲の奉仕活動は尊敬してなを余りある。
でも、一般に人の為に精魂を傾けて尽くしても、おおむね報われないものです。 中村 医師は地位や
名誉や財に目もくらむことなく、一種の信念に基づいて自らを律しているのでしょう。 このような人助け
は実に美しい。
でも、人助けは報われないものであることは我々の近辺で多く見受けます。労働組合運動にかかわっ
た人たちがそうです。 幹部候補社員として入社した後労働運動にかかわり、栄達はおろか会社を
退職しなければならなくなった先輩・友人がいます。
職を賭し・家族を貧困に追いやって、人の為に尽くしたのもかかわらず、細君の収入に助けられない
と自活できない人となっている。 理想でメシは食えない・・・と分かりつつ、そういう人を救うシステム
がなければ誰も人助けをしなくなることは間違いない。
労働組合もいろいろあったが、そういう運動が衰退した現代は弱い立場のひとがますます困窮する
時代になっている。