さて映画「鳴梁」(ミョンリャン)です。
世宗大王と並ぶ韓国の英雄・李舜臣。豊臣秀吉の朝鮮出兵(文禄・慶長の役)の際に、僅か12隻の船で、330隻の秀吉軍を打ち破った! 奇跡の大英雄です。
その奇跡の海鮮「鳴梁海戦」を史実に忠実に再現した映画だそうです!
韓国では公開されるや大大ヒットを記録し、既に1500万人の動員に成功したようです。2000万人突破も時間の問題だそうで・・・
ちなみに日本映画の観客動員記録は「千と千尋の神隠し」の2350万人です。人口1億2000万人の2350万人と4800万人の2000万人、これは凄い琴です。
キム・ハンミン監督は「日本人は歴史を知らな過ぎる。この映画が史実である。この映画を観て本当の歴史を学んで欲しい」と宣っています
。 ワクワクしますね・・・! 史実が映画で体験出来るなんて! 笑
李舜臣将軍の大活躍ファンタジーです!
右が李舜臣を捕らえるために雇われた秀吉軍の総帥・来島通総(クルシマ・ミチフサ)です。
で、左の忍者は誰でしょうね? 大谷刑部?
ツッコミ所満載の映画ですよ!つまりですね・・・
■12隻の朝鮮水軍が、330隻の秀吉軍の先発隊に攻撃を仕掛けた後、撤退した。
■村上水軍の血を引く来島通総が、文禄・慶長の役を通して唯一、大名として戦死した。
と、言うたった2つの史実に基づき、壮大な朝鮮軍大勝利のファンタジー映画を作った、と言うわけです。
写真の通り、来島通総は「総髪兜」を被っていますね。まるで武田信玄ですね。
いくら何でも水軍の武将がこんな兜は被らなかったでしょう。
小西行長なんか完全に「平安時代甲冑」で、まるで源義経です。時代考証、めちゃめちゃです。
そしたらなんと秀吉軍の軍旗として「風林火山」の孫子四如の旗が出てきました!
これはあんまりでしょう!
一応、来島家の「折敷に縮み三ツ文字」の家紋の軍旗もあるような・・・と観ていたら、今度は「日の丸」の軍旗です。
これはないです!
ラストで来島通総は李舜臣に一刀のもとに首を刎ねられますが、朝鮮の刀であれほど鮮やかに首を落とせるのか?
落とせないですよね・・・
最初から歴史エンターテインメントだと言えばいいのに、史実だ!何て言うから・・・
で、劇中に登場する商船型の「悪役」ペ将軍の描き方が史実とは異なると、ペ一族の末裔が上映禁止を求めて訴訟になっているそうです。だからフィクションだ!と言えばいいのに。
ちなみに日本の武将も韓国人俳優が演じていて「・・・・でごじゃいます」って完全な韓国人日本語でしゃべります。
でも、ほとんどの韓国人はこの映画こそが「史実」だと教えられ、教科書にもこのように記載されているそうです。
「歴史を直視しない民族に未来はない!」と朴大統領は言いますが、捏造した歴史を信じる民族には、過去も未来もありませんよ。
本当は日本軍にちょっと接触して、さっさと撤退しただけで、大した事はしてないのですが・・・