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スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ

2007-09-28 06:39:33 | 邦画 (69)

03

監督:三池崇史
出演:伊藤英明(流れ者ガンマン)
    佐藤浩市 (清盛)
    伊勢谷友介(義経)
    堺雅人(平重盛)
    安藤政信 (与一)
    小栗旬(アキラ)
    石橋貴明 (弁慶)
    木村佳乃 (静)
    香川照之 (保安官)
    桃井かおり (ルリ子)
    クエンティン・タランティーノ(ビリンゴ)


2007年、日本  
 


黒澤明監督のその映画人魂は世界を一周して、ここ日本に帰って来た。 

 

予備知識:
日本ではイタリア製西部劇のことを「マカロニ・ウエスタン」と呼ぶのがおなじみ。本作のタイトルは、日本製だからマカロニではなくスキヤキ。そしてジャンゴというのは、1966年に日本公開されたマカロニ・ウエスタンの傑作『続・荒野の用心棒』でフランコ・ネロが演じた主人公の名前が由来。とは言いつつ、本作におけるジャンゴというキャラクターについての意味は、最後の最後まで観ていないとわからない。また、黒澤明監督の『七人の侍』(1954)や『用心棒』(1961)といった日本の時代劇へのオマージュもこめられているほか、古典「源平合戦」の展開も絡められ、果てはシェークスピアの「ヘンリー六世」薔薇戦争まで出てくる始末。笑
 

粗筋:
壇ノ浦の戦いから数百年、平家の落人が拓いた山あいの寒村“湯田”(ユタ;)は、埋蔵金の噂を聞きつけ押し寄せたよそ者たちに荒らされ放題だった。そして今、平清盛の平家ギャングと源義経率いる源氏ギャングの果て無き抗争の真っ只中に、さすらいのガンマンが流れ着く。清盛も義経も凄腕のガンマンを用心棒にしようと画策するが・・

 

銃神ビリンゴ(クエンティン・タランティーノ)が「祇園精舎の鐘の声・・」を英語で朗読する冒頭に唖然とするやら、ほ~、英語で言うとこうなるのね、と感心するやら。

 

すきやきの甘さは砂糖ではなく、白菜のだしで出すものだ・・へ~~!

 

大きな期待はせず、楽しめればめっけもんと見た映画だから充分楽しめた。
いや、充分以上に面白かった。

 

こういう荒唐無稽な大作映画ってあまり邦画にはないよね。
そこがいい!
マカロニ・ウエスタンがあって、スキヤキ・ウエスタンがあってなにが悪い。笑

 

私はフランコ・ネロの映画は未見だけど、クリント・イーストウッドと、リー・バンクリフが過去の悲劇を引きずる大佐を演じた『夕陽のガンマン』は面白いと思う 。

 

映像の質感が独特で素人の私には驚き。
歌舞伎を思わせる色彩も面白い。

 

全編、英語(時々、日本語なのがご愛嬌)というプレッシャーのせいか、黒澤監督への思い入れか、俳優さんたちに異様な気迫が感じられる。
みなさん相当な英語のトレーニングを受けたらしく、かなりお上手。(例外さんもいるけれど・・^^)

 

 

それに、実に楽しそうに演じている。

 

書いてて気づいたんだけど、アキラとルリ子って、日活の黄金コンビだった。
今頃きづいた~。

 

各キャラクターに躍動感がある。
なかでも、佐藤浩市さんなんか、マカロニウエスタンの憎たらしくギトギト人間臭い悪役みたい。
実はシェークスピアを愛する文学青年だったりと、可愛いところもある。

 

しかし、あのガトリングガン、重そう。。

 

俺をヘンリーと呼べ!笑
ヘンリーにいつも殴られている堺雅人さんとのコンビは最高です。
ふたりで「ヘンリー六世」を朗読したりして。笑った。

 

源氏組では伊勢谷友介。
クールな美貌の裏に狂気がひそむ。一番怖そうでもある自称「武士/もののふ」
銃にも刀で対戦。^^
しかし、美しい・・

 

木村佳乃さんも汚れ役で奮闘!

 

愛すべきオトコたちよ、欲にかられて死ぬな、てな気になってくるから可笑しい。

 

ここから結末に触れています。

 

******************************************************
 

そして、最後に、何をかくそう、伝説の桃井さんが締めてくれる。
そりゃあもうカッコいい。胸がすく~~~~。

 

そして、シェーン、いや、心に傷を負った?名無しのガンマンは去って行く。
ぼうや、いい子でな。

 

北島三郎の「ジャンゴ」
スキヤキには北島さんの「ジャンゴ」が似合うのだ。

 

感想書いてるうちに、評価が甘くなっちゃいました。

 
 
 

『続・荒野の用心棒』


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あいりさん、TB&コメントありがとうございますm... (cyaz)
2007-09-30 22:55:31
あいりさん、TB&コメントありがとうございますm(__)m

やはり伊勢谷友介にやらせた方が良かったと思われましたか(笑) おなじでしたね^^ 伊藤英明クンはカッコいいけど、やや線が細いですねぇ。 彼を何故使ったのか、三池監督の真意がよくわかりませんでした。 同じく堺さんの起用も(笑)
そして香川さんも前作『キサラギ』は見事だったんですけどねぇ^^ ・・・今回はイマイチでした><
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★cyazさん (あいり)
2007-09-30 23:43:15
★cyazさん

こちらにもコメントをありがとうございます。
最近、よそさまにあまりTBしないし、ゴソゴソひとりで感想書いてます。笑

伊藤英明は確かに、容貌はイタリア人ぽいし、『海猿』は当たって、華はありますよね。

堺さんは女性には人気があるようですよ。
演劇界ではプリンスとか・・
それがああいうとすっとぼけた役なのが意外に魅力的だったり。笑

ガンマンはオダギリ・ジョーか浅野忠信なんてどうでしょう。
ちょっと違うかなあ。笑

浅野忠信
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やっと観て来ました。興行終わっちゃいそうで心配... (samurai-kyousuke)
2007-10-03 13:05:07
やっと観て来ました。興行終わっちゃいそうで心配でした。(笑)
好きな人は凄く好き、駄目な人は全然駄目っていう映画ですね。もともと私の好きな映画ってそういう系列が多いんです。(笑)
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★samurai-kyousuke さん (あいり)
2007-10-04 07:40:44
★samurai-kyousuke さん

桃井さんの純愛シーンなんてめったに見られませんよね。
桃井さん、だんだん北林谷江さんに似てきたと思うのは私だけでしょうね。

とにかく、俳優さんたちのワケワカラナイ(笑)パワーに拍手喝さいでした。
邦画でもこういう映画、どんどん作ってほしいです。
『キルビル』はバイオレンスシーンがポンポン出てくると聞いて見ていません。(笑)
『スキヤキ』は正視できる程度で問題なかったです。
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あいりさん、こんにちは~ (fizz♪)
2008-03-24 01:29:16
あいりさん、こんにちは~
私も楽しんで観ました。
あれこれ考えずに、出演陣の妙な熱演ぶり(笑)や
パロディを笑いながら、大笑いしました。
それにグロテスクな暴力シーンが少なくて安心しました。
なにより、伊勢谷友介が美しかったですね~!
TBさせてください♪
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★fizz♪さん (あいり)
2008-03-24 12:02:49
★fizz♪さん
俳優さんたち、いいストレスの発散になったのではないでしょうか。
皆、演技に迷いがないというか、楽しそうでしたよね。笑
白い伊勢谷友介さんは一番恐ろしそうで、美しかったので、佐藤さんと迷った末、トップの写真に決定。笑
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