監督 ゲイリー・マーシャル『プリティ・ウーマン』
出演 ゴールディ・ホーン(ジョアナ) カート・ラッセル(ディーン)
1988年、アメリカ
大金持ちで、退屈を持て余したわがまま婦人と野性的な大工の出会い。
いかにして二人が本当の恋に落ちるかを愉快に描いたアメリカン・ラブコメディの真髄。
英題「船から落ちる」よりも邦題がおしゃれですよね。
ラストの爽快感と理屈なく笑える物語が時々むしょうに恋しくなる映画です。
実際にカート・ラッセルとゴールディ・ホーンはナイスカップルですから、息もぴったり。
お話としてはよくありそうなのだけど、笑って泣ける要素があちこちに仕掛けられています。
大金持ちの夫人に雇われ、文句たらたらの挙句、自家用豪華ヨットから落とされ賃金も踏み倒され、踏んだりけったりのディーン(白いランニングの大工姿が似合ってます。汗くさそうだけど、セクシー!笑)は腹の虫が納まらない。
そんなところに天罰か、ジョアナが豪華ヨットから転落し、記憶を失った。
ヤモメのディ-ンは婦人が払ってくれなかった工事費分を家政婦として働かせようと目論み、(ひどい目に合わせお返しも)彼女をとんでもない自分のアバラ家に引き取る。(ジョアナの夫は彼女を見捨てて、しばし遁走)
家には4人の子悪魔のような男の子までいて、ジョナ、ポカーン。。
ディーンの手荒いじゃじゃ馬慣らしにジョアナはこんなはずじゃないと思いつつも、帰るところもない身の上。
字の読めない末っ子が不憫で、次第に子供たちと心も通じ、妻らしく母親らしくなっていく彼女。こういうところにゴールディ・ホーンの女らしい可愛らしさを感じます。
子供たちは落ち着いて、ピアノを弾き始める子までいる。びっくり!
冷蔵庫を開ければ、きちんとビールが冷やしてあって胸キュンのディーン。
そっと、夜間の飼料運びアルバイトにも精を出す。泣かせる。^^
ゴールディ・ホーンはセレブの豪華なドレス姿より、洗いざらしの白いTシャツのほうがむしろ似合っていて可愛い。
記憶を失ってからのジョアナはどんなプレゼントであれ喜ぶところがいじらしい。
ジョアナの母にせかされ、しぶしぶ夫が迎えに来て、ジョアナは豪華船に帰るが、もはや人が変わったよう。
他人に思いやりがある。
執事(この映画の監督)
「同じ環境は人の視野を狭くする。奥様は貴重な体験をされたのです」
ジョアナを心から慕う子供たちとともに、海上自衛隊まで動員してのディーンの奥様奪還作戦は果たして成功するのか否か?!
二人が本当の意味で結ばれる時の土地のロマンチックな伝説。
・・・アルトゥーロという男はカテリーナを愛したが親に反対された。
アルトゥーロの汽笛の合図で、カテリーナは沖へ泳ぎだしたが力尽きた。
波しぶきは二人が海の底で愛し合う証なのさ、永遠にね。・・・
ここから結末に触れています。
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財産は全てジョアナのものだった。(それを聞いたディーン、脱力)
ディーンは言う。
「オレがお前にしてやれることは?」
「女の子をちょうだい♪」
めでたし♪めでたし♪マカロニの首飾りに注目。^^
カート・ラッセルって愛嬌があって好きだな。
子役の頃からディズニーの映画に出てたらしいですね。
どんな子供だったんだろう?その頃の映画を見てみたいです。
ゲイリー・マーシャルらしい後味の良い良質なコメディーでした。
ちょっと見直したくなってしまいました。
何年たっても、ああいい映画だなあと思わせられます。
私もこれからも何度か見るんでしょうね。
ジャック・レモンの『あなただけに今晩は』も見たくなりました。
いいですよねえ。