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ワイルド・ブリット・蝶血街頭(ビデオにて)

2004-02-07 19:36:00 | 映画
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監督 ジョン・ウー(呉宇森)
出演 トニー・レオン(梁朝偉) ジャッキ-・チュン(張學友)
    レイ・チーホン サイモン・ヤム
                     1990年度作品
1967年の香港が舞台である。
ダンス教師のベンがのどかにダンスのレッスンをしている場面から映画は始まります。
これが怒涛のようなパワー炸裂ハードでボイルドな?爆裂映画の始まりとは誰が想像したでしょう。笑

ベン(トニー・レオン)、フランク(ジャッキー・チュン)、ポール(レイ・チーホン)は貧しくても幼馴染で親友の間柄。
苦楽を共にする筈だったのだが。
優しいが、ドジなフランクのせいで3人の若者は罪を犯し、ベトナムに活路を求めて逃げ出すハメに。
しかしそこで彼らを待っていたのは地獄と化したベトナムであった。

3人はベトナムのゲリラ兵に捕らえられ、ゲリラは捕虜たちに生き残るために互いを撃ち殺すことを命じる。
まず、フランクが白人捕虜を撃てと命じられるが、彼は恐怖と良心との葛藤の中で最早正気を失いつつあった。
人間が野獣と化した残虐なこの場面はジャッキーの演技力も凄まじいが、正視できないくらいに怖い。うう、ジョン・ウーよ。
そんなフランクを見ていられないベンの命がけの芝居で3人はなんとか脱走するが、
極限状態の中で泣き喚く足手まといのフランクをポールは銃で撃ち、一人裏切って大金を奪って逃げる。

それから数年が経ち、ベンはフランクを探すためにベトナムに舞い戻る。
そこには、頭部に銃弾を受け廃人となったフランクがいた。
ベンがフランクを苦痛から救うためにしたことは。
廃人となったフランクはこの時男がベンであることが分かったのか、彼の銃を両手で持ち穏やかに「それ」を受け入れる。
私は、この二人の姿に不思議な気高さを感じました。

こう書いていても、こんな事許されるのか?と思うけれど、ジョン・ウーの香港映画には有無を言わせぬパワーと説得力がある。
ジャッキーが上手過ぎる。泣けます。

この後ベンは、フランクの復讐のため、哀れな裏切り者ポールの元に向かう。
体力、気力とも充実している時にお勧めしたい映画です。爆
戦火の煙立つベトナムから香港に帰る黒いポロシャツ姿のトニー・レオンのたたずまいが、そこだけ異次元のように静かで美しいです。

3人が銃口を突きつけ合う場面は、この後ジョン・ウー・カットとして彼のトレードマークとなったようです。




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