愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

共産党に供託金が返金されることが注目されている!ちょっと違うな!注目点が!

2014-12-22 | 安倍内閣打倒と共産党

「自共対決」の本当の意味は何か!

自公政権を倒して新しい政権をつくることだ!

共産党が躍進したことによるリアクションの中に供託金の返還があります。それはそうです。この間、「全選挙区に利候補するのは自民党を利するもの」「供託金がムダ」など、イロイロ言われてきましたので、今回の躍進で注目されるのは、ある意味当然です。

そこで、下記の文章は、その点では、少し違っているように思いますが、それでもちょっと違っているなと思いましたので、記事にしてみることにしました。ご覧ください。

共産党に朗報、供託金が8億円も返ってくる! データで読み解く、共産党大躍進の軌跡 2014年12月20日 http://linkis.com/toyokeizai.net/artic/S9mmq

 
 愛国者の邪論 
196の選挙区で得票率が10%超に」「得票数を増やした要因は何なのか」、これは安倍政権の対抗軸が浸透したからです。それまでは、民主党が、民主党がダメになった時は第三極が、それぞれ、その役割をはたしたのです。それは政権交代可能な小選挙区制度と二大政党政治と煽ってきたことの反映です。これは、同時に共産党排除の装置でもありました。細川非自民・反共産党政権の樹立は、そのことを示しています。以後日本の政権は、ずっと連立政権です。それほど自民党の力は落ちたということです。
 
というか、中選挙区制は自民党の矛盾を派閥によって、スリカエていたのです。派閥が現在の「野党」です。70年代川嶋正二郎氏が「自共対決」「政界の一寸先や闇」としましたが、それを派閥の力学で、国民の不満をガス抜きしていました。ある派閥は「ハト」とか、「保守本流」だとかという言葉で、ゴマカシていた。
 
ところが、金権腐敗解消ということで「政治改革」という言葉でスリカエて、小選挙区制を敷いた!4割台の得票で7割の議席を独占すると共産党などが批判したので、「政権交代可能な制度」だとゴマカシたのです。しかし、金権腐敗はなくならない。小泉構造改革による貧困格差の拡大で自民党政権に対する批判が高まってきたときに、民主党が、それまでの新自由主義政策と対米一辺倒政策を転換したことで、民主党に期待が集まり、鳩山民主党政権が誕生しましたが、本質は自民党型政治であることは変わりませんでしたので、化けの皮が剥がれた!そして政権交代が起こった。
 
では次は?ということになるのは当然です。これはちょうど徳川政権ができた時と同じです。天下は回り持ち思想です。平家と源氏が交代交代で政権を担当するという思想です。家康は秀忠に政権を譲り政権は徳川が担当するぞ!と天下に知らしめるのです。今度の解散総選挙は、安倍政権の長期化を狙ったものであることは巷間言われていることです。
 
本来であれば、政治とカネで、アベノミクスの失敗で追い詰められて安倍政権を倒す絶好のチャンスでした。しかし「一強」に対して挑む「野党」の「だらしなさ」は目に余るものでした。「政界再編」劇にうんざりしている国民に、これらの「野党」が自民党の亜流政党であることを強調するマスコミや評論家はほとんどいません。
 
それは自分も自民党型政治の枠内に位置しているからです。「朱に交われば赤くなる」日本の思潮の中に、自民党と真に対決する共産党は想定外というか、黙殺する対象なのです。異質なものを排除する思想は、いじめの思想と同じです。シカト思想です。これが戦前戦後の日本の政界の最大の特徴です。
 
こうした思潮の中に押し込まれている国民は、その政治の中で暮らしはちっともよくならない。しかし、政治家のやっていることはデタラメ!どうなっているんだ!となります。こんな政治家はやめさせたい。しかし選挙で当選してしまう。そこで議員削減と議員歳費削減というスリカエに賛同してしまうのです。安倍政権とほとんど変わらない、いやむしろそれ以上と言っても良い維新の会が一定支持を獲得したことは当然です。しかし、これも、そもそも民意を削るというトンデモナイ手口です。手品のようなスリカエ・マジックです。
 
政権を担当した民主も、自民党とほとんど同じですから、国民に展望を示すことはできません。同じ道を歩いていて、どっちもどっちです。自民党は凸凹の道を歩かそうとしている。オレたちはきれいな舗装道路を歩かそうとしているんだから、オレたちの道を!と言っているようなもので、自民民主の進む道の先には憲法改悪があるということです。
 
国民が望んだいるのは、そんな道ではありません。そこに、国民のイライラが増幅していきます。日々垂れ流される政治不信助長・醸成報道の中で、ますます厭戦的諦念的になるのは当然です。その中で対中朝「脅威」論が、そして嫌韓情報が垂れ流されるのです。
 
そうした中で、今度の選挙は、今しかない!ということだったのです。まさに綱渡り的に行われたのでした。今やらなければ、麻生政権、野田政権のようになる。地方選挙で大敗して、総裁選挙は乗り切れない!だから、今しかない!野党がだらしない時だからこそ、今だ!ということで、安倍首相は民主党攻撃を徹底させたのです。
 
「一強多弱」は良くないという世論を形成させて、「一強」に対抗するためには「多弱」がまとまらなければならないという思想を流布させる!しかし、その「野党一本化」論は政策抜きの「野合」「共闘」で、当選後のことなど、知らんぷりです。「安倍政権に対抗・対峙する」「オレがオレが共闘」が成功するはずがありません。「オレオレ詐欺共闘」です。
 
この作戦・策略を観るうえで注目しておかなければならないのは、この「野党」の中に、共産党も仲間に入れているということです。これも手品・トリックです。「だらしない野党」の中に共産党も入れてしまうことで、厭戦諦念感情を増幅させるのです。投票忌避・棄権を増やすことを狙った策略です。街頭や新聞に有権者の声を紹介させる中で、この気分・感情を垂れ流すことで増幅させるのです。
 
「誰がやっても同じ」「どこに入れても同じ」「政治は変わらない」という声を発する前に、自分は何をやったのか!それはスルーするのです。「あなた任せ」思想です。主権者として参政権行使に「不断の努力」を傾けてきたのか!問われなければならないことは、このことです。しかし、この「不断の努力」の意識を日々奪っているマスメディアを観ていく必要があります。
 
しかし、国民のエネルギーがあるからこそ、あると認めているからこそ、マスコミ、とりわけテレビと新聞が、必死になってスリカエ、ゴマカシ、デタラメを垂れ流すのです。「オレオレ詐欺」の選挙版です。ここに光を与えていけば、巨大なエネルギーを発揮することは確実です。民主党政権を誕生させたパワーです。エネルギーです。引き出していかなければならないのは!だからこそ、テレビ・新聞は、その後、子のエネルギーが噴出できないような策略をめぐらしているのです。
 
以上のような局面を捉えるからこそ、共産党の果たす役割が大きくなってくるのです。しかし、躍進したものの、これで満足できるものではありません。何故か。90年代に820万を獲得しているからです。そのことからすれば、また先に述べている状況からすれば、さらに言えば、暴走ストップ・内閣打倒を掲げていた共産党の方針からすれば、「逃がした魚を大きい」ということです。
 
それは何か!内閣打倒を掲げた後に、内閣打倒後の政権構想を練り上げる提案をしていないこと、選挙政策を掲げても、従来通りの選挙政策であり、政権公約として掲げなかったことで、「誰がやっても同じ」「どこに入れても同じ」「政治は変わらない」ということで棄権=忌避をした国民、少なくとも民主党政権を誕生させた時の7割の国民からすると、2割の国民の支持を獲得するチャンスを逸したことです。2千万です。
 
安倍自公政権は比例で2497万です。絶対支持率は、だいたい24%です。これで政権を獲得できているのです。残りの70%の国民が共産党に投票する可能性は全くあり得ないことです。政策からすれば。自公維次の合計3477万です。だいたい34%です。これらが、団結できる状況にはありません。共産党が伸びる客観的状況が日々形成されています!
 
今度の選挙の小選挙区に見るように、共産党の戦略がどうだったか?検討が必要です。参議院選挙の際には「実力以上」であり、だから「自力更生」を掲げていました。今回は、その「自力」との関係ではどうだったか!「自力」が大切なことは言うまでもありません。しかし、国民の政治不信、逆に言えば政治への期待から見れば、その期待を見通した戦略と戦術がとられなかったことで、今回のようなレベルになったことを直視しなければなりません。
 
次の選挙は、2年後です。おそらく安倍自公政権への批判・期待度の低さから見ると、またその政策からみると、同時選挙になる可能性が大きいと思います。参議院選挙で憲法改悪国民投票の壁を打破するとしていますので、これが一大決戦となるでしょう。その前に内閣打倒・新しい憲法を活かす政権の樹立に向けた国民的討議を提案するべきです。そうしたなかで、今回の沖縄や「自共対決」選挙になった小選挙区の実態と教訓を踏まえた方針が提起できるか!
 
新しい時代を切り開くことができるか、それとも90年代後半の躍進が00年代に押し込まれた時と同じように押し込まれるか、よくよく安倍派の出方を見通したたたかいが必要でしょう。
 
 

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1 コメント

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それでも変わらない! (夢想正宗)
2014-12-22 22:57:45
それでも変わらない!
共産党が大躍進した後の赤旗新聞 折り込みには しっかり寄付金袋が挟まって来た 一体どういう事か いつもの事と言えばそれまでだが 多分 来春の統一地方選挙を意識しての事だと思う
その供託金8億円が返って来ると言う話しは初耳だが 中央委員会は しっかり党員や支持者や後援会に説明するべきである 政治とカネが不透明だと政治不信を招く 綺麗な党運営が求められる
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