ダ二ィは観光案内所で働いていて、毎日世界中からの旅行者と接している。そのため、色々な面白いエピソードがあったりして、よく私は「今日は誰か面白い人が来た?」と聞く。
昨日のこと。「ああ、昨日ね、日本人の女の子が来てね、イタリア語で「さようなら」は何て言うのかって聞かれてね」「ふ~ん、それで?」「チャオ ベッラ!だって教えたら、帰る時に、"チャオ ベッラ、でしょ?"って言うから、ジャンル―カ(同僚)と一緒に、そうそうって言って送りだした」だと。その女の子、本当に信じて行っちゃったのかなあ。なら、そのまま送りだしちゃうなんて酷い話だ。
イタリア語で有名な言葉って、ほとんどが食べ物の名前かなって思うけれど、音楽用語なんかもそうだよね。こちらはイタリア語と知っている人がどのくらいいるかは疑問だけど。そんな中で「チャオ」は世界中で知られている有名なイタリア語の一つだと思う。フランス人なんかも普通に使っているみたい。友達とか家族間で使われる気軽な挨拶で会った時も別れるときも使う。つまり「やあ」だったり「バイバイ」だったりするわけだ。私はこの言葉を親しい間柄の人に使うと理解しているけれど、ここローマではよく知らない人からも、お店の店員さんなんかからも言われる。そんなわけで、ダ二ィの両親にチャオと言われるときに、何と答えるべきかでいつも悩む。
そこでこの「チャオ、ベッラ!」、イタリア語表記では"Ciao, bella!"となるわけだけれど、このbella (これは女性形、男性形bello)は「美しい人」というような意味。よくイタリア人男性がナンパするときに「やあ、そこのかわいこちゃん」みたいな感じで声をかけるときに使うというような説明が多いけれど、友達間でも聞くし、「ちょっと、そこのお嬢さん」みたいな感じでの呼びかけに使われている印象もあるけどね。男性形の"Ciao bello"も同じく使われていて、こちらは「やあ、ハンサム男!」みたいになるのかな?男性同士でも言っているけど、日本人的にはちょっと気持悪いかも?
というわけで、この日本人の女の子は、普通の「さよなら」を知りたかったのに、「バイバイ、かわいこちゃん」みたいなバージョンを教えられ、もしホテルを出るときにレセプションのいい歳のおじさんに、にっこりとこの挨拶をしてしまったら・・・!?
そんな話をしながら、なぜかチャオという言葉の由来の話になった。もともとはヴェネチア方言からきているのだそう。商業の盛んだったヴェネチア共和国は、外国との交易も盛んで、奴隷たちが入ってくるところでもあった。そこでヴェネチア人たちは"Vostro schiavo"という挨拶を交わすようになった。Vostro=あなたの、schiavo=奴隷、という意味で、つまり「あなたの奴隷です」「なんなりとお申し付けください」的な意味合いですね。
それをヴェネチア人たちは"schiavo"でなくて"s'ciavo"と発音していたところから、次第に"ciao"になったんだって。
へぇ~、知らなかった。ブログに書こうと思って、ダ二ィに「あのチャオの話だけど、本当の話?それとも作り話?」と聞いた。「僕の言うことは、信じないわけ?」「そういうわけじゃないけれど・・・」
だって職場で嘘を教えて訂正もしてあげないじゃん!酷い話だよ。

水の都ヴェネチア(2009年8月)
昨日のこと。「ああ、昨日ね、日本人の女の子が来てね、イタリア語で「さようなら」は何て言うのかって聞かれてね」「ふ~ん、それで?」「チャオ ベッラ!だって教えたら、帰る時に、"チャオ ベッラ、でしょ?"って言うから、ジャンル―カ(同僚)と一緒に、そうそうって言って送りだした」だと。その女の子、本当に信じて行っちゃったのかなあ。なら、そのまま送りだしちゃうなんて酷い話だ。
イタリア語で有名な言葉って、ほとんどが食べ物の名前かなって思うけれど、音楽用語なんかもそうだよね。こちらはイタリア語と知っている人がどのくらいいるかは疑問だけど。そんな中で「チャオ」は世界中で知られている有名なイタリア語の一つだと思う。フランス人なんかも普通に使っているみたい。友達とか家族間で使われる気軽な挨拶で会った時も別れるときも使う。つまり「やあ」だったり「バイバイ」だったりするわけだ。私はこの言葉を親しい間柄の人に使うと理解しているけれど、ここローマではよく知らない人からも、お店の店員さんなんかからも言われる。そんなわけで、ダ二ィの両親にチャオと言われるときに、何と答えるべきかでいつも悩む。
そこでこの「チャオ、ベッラ!」、イタリア語表記では"Ciao, bella!"となるわけだけれど、このbella (これは女性形、男性形bello)は「美しい人」というような意味。よくイタリア人男性がナンパするときに「やあ、そこのかわいこちゃん」みたいな感じで声をかけるときに使うというような説明が多いけれど、友達間でも聞くし、「ちょっと、そこのお嬢さん」みたいな感じでの呼びかけに使われている印象もあるけどね。男性形の"Ciao bello"も同じく使われていて、こちらは「やあ、ハンサム男!」みたいになるのかな?男性同士でも言っているけど、日本人的にはちょっと気持悪いかも?
というわけで、この日本人の女の子は、普通の「さよなら」を知りたかったのに、「バイバイ、かわいこちゃん」みたいなバージョンを教えられ、もしホテルを出るときにレセプションのいい歳のおじさんに、にっこりとこの挨拶をしてしまったら・・・!?
そんな話をしながら、なぜかチャオという言葉の由来の話になった。もともとはヴェネチア方言からきているのだそう。商業の盛んだったヴェネチア共和国は、外国との交易も盛んで、奴隷たちが入ってくるところでもあった。そこでヴェネチア人たちは"Vostro schiavo"という挨拶を交わすようになった。Vostro=あなたの、schiavo=奴隷、という意味で、つまり「あなたの奴隷です」「なんなりとお申し付けください」的な意味合いですね。
それをヴェネチア人たちは"schiavo"でなくて"s'ciavo"と発音していたところから、次第に"ciao"になったんだって。
へぇ~、知らなかった。ブログに書こうと思って、ダ二ィに「あのチャオの話だけど、本当の話?それとも作り話?」と聞いた。「僕の言うことは、信じないわけ?」「そういうわけじゃないけれど・・・」
だって職場で嘘を教えて訂正もしてあげないじゃん!酷い話だよ。

水の都ヴェネチア(2009年8月)