ミュージカル・ゴシック『ポーの一族』-東京公演ライブ配信(2)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6c5cfb9c5a87bf8cd55939a83551901b
2021年2月13日(土)東京国際フォーラム12時~ライブ配信エドガーアングルバージョン
今週は3日しか出勤していないですが脳みそも体もすごく疲れたので、土曜日の昼間はちょっとダラダラしたい。ぴあの配信画面が「それぞれの場所でゆっくり過ごしながらお待ちください」って言ってくれたのがやけに沁みました。エドガーアングルバージョン、どうなるのかと思ったら、エドガーが登場する場面はほぼエドガーのアップ。劇場でずっとオペラグラスで追いかけているような感覚でした。全体はわからないので初めてこの作品をみるという方にはつらかったかもしれません。カーテンコールのみりちばタイムで、みりおちゃんが「お衣装さんたちと耳元にカメラをつけるのかなあとか舞台セットの隠しカメラがあるのかなあとか話していましたが、何台もあるカメラで映してくれたんですね」みたいなことを話していました。わたしたちと同じことを思っていたのかしらと嬉しくなりました。「わたしだけがたくさん大きく映ってしまったのかしら」と話すみりおちゃんの隣で、アランバージョンが待っていた千葉くんが緊張の面持ちでした。二人は今日もトップスターとトップ娘役のようでした。もちろん千葉くんが寄り添い力のある娘役ポジション。
開演前、ようやく?みりおちゃんのコメント映像をみることができました。男役ではないのでボブショート、このふんわりとした女性がエドガーと同じ人とは思えず、でもエドガーの鬘がめちゃめちゃ似合いオーケストラに拍手するときは男役まんまのガニ股ですごく不思議な感じでした。ねねちゃんシーラが男爵との出会いを歌っている場面、ねねちゃんの歌声が響く中、ベンチで膝を立てて興味深々で聴いている、アップで映し出されたみりおちゃんエドガー、とっても表情が豊かでした。驚いたりうなづいたりすごいっていう感じだったり、なんだろう不思議みたいな口元だったり短い間にこんなに細やかにいろいろな表情をしているのだと今更ながらに知りました。婚約式を盗み見している時も、好奇心を抑えきれずのぞいているとっても可愛い少年からバンパネラの一族だとわかると驚いてひっくり返るまでもくるくるといくつもの表情をみせてくれました。無理矢理一族に加えさせられた時の怒りの表情、血に飢えて喉がかわき獲物を求めずにはいられなくなったときの白眼をむいた表情、クリフォード先生に傷の手当をうけたときは口元が軽蔑しているような表情などなど、わたしの言葉足らずではとても書き切れませんが役者さんてすごいですね。
エドガーと体を寄せ合うことの多いあーちゃんメリーベルも、登場するときはエドガーと共に大きく映っていました。エドガーがメリーベルの金髪巻き毛ごと背中をやさしくぐっと抱きしめときのショットもこの上なく麗しくて、リアル男子の中でよりいっそう際立つ、文字通りこの世の者ならぬ妖精感にあふれた美しい兄妹。昭和の漫画の実写化みたい。まだなにも知らない生き生きとした少年少女時代の水車くるくる回るの可愛らしさと美しさ。男爵夫妻がキスしているときは、二人そろってじっとみて、慌ててエドガーの手が顔を隠したのをメリーベルが払いのけて、また二人でじっとみていたと思います。2018年のタカラヅカスペシャルではトップコンビシャッフルで組んだ二人の兄妹。なんだか似ていました。ユーシスが自ら果てると「もう、私を愛する者はこの世にいない」とたった一人の家族エドガーを求め、共に生きていくためポーの一族になることを選んだ時メリーベルの心は達観してものすごく大人になったのだということがわかりやすく伝わってきました。自ら望んだんですよね、この時メリーベルは強くなった、でも見た目はずっと少女のまま永遠に大人にはならないという痛々しさと孤独。エドガーとメリーベルは、ブラックプールにやってきてアランと出会ったとき、すでに男爵夫妻と共にバンパネラとして長い永遠の時を生きてきているのだと今さらですがわかりました。どれくらいの歳月なのか数えられませんが、その重い時間を背負った一家4人はまるで絵画のようだということでした。誰にもわからない孤独を抱きしめながら生きてきたエドガーとメリーベルは、見た目は少年少女のまま心は達観している。
もみあったおじさんは階段から転落して死んでしまったと思い込んだアランが「僕はもお終いだ。誰か助けて!メリーベルに会いたい」と叫ぶとエドガーが現れる場面、涙がでました。花組の『ポーの一族』観劇録で書いていると思いますが3年前とは違う自分に沁みました。
エドガー「知ってる?君は人が生まれる前にどこから来るか?」
アラン「知らない」
エドガー「僕も知らない。だからメリーベルがどこへ行ったかわからない」
エドガー「おいでよ」
アラン「君たちの仲間になるの?」
エドガー「ああ。ポーの一族に加わるんだ。君もおいでよ、一人では寂し過ぎる。」
涼風真世さん老ハンナの「人間より恐ろしいものなんていないさ」の、ちょっとドスのきいた優しいおばあちゃまの声から、村人におそわれて杭をうちこまれる直前の、太くドスのきいた「どけー!!」が今日も最高でした。この台詞、宝塚版にあったかしらと「ル・サンク」を確認したらないですね。小西遼生さんポーツネル男爵の、シーラと共に消滅していく時の、美しく力強くひるがえったマントさばきも最高でした。男爵の衣装もかなり豪華ですね。ねねちゃんシーラの、クリフォードを一族に加えるべく誘惑していくときの白く長い首筋も最高でした。婚約式を盗み見していたのを見つかり無理矢理一族に加えられそうになったエドガーの後ろで、エドガーをどこのだれだと見下すような冷やな眼差しでみつめていた一族の男子二人、エドガーと共にアップで表情がよくわかりました。同級生の役もやっているアンサンブルメンバーだと思います。何役もこなして早替わりの連続。
『ポーの一族』のライブ配信、今日のエドガーアングルがわたしの千穐楽となりました。みりおちゃんエドガーに再び出会わせてくれて、小池先生、ありがとうございます。
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/6c5cfb9c5a87bf8cd55939a83551901b
2021年2月13日(土)東京国際フォーラム12時~ライブ配信エドガーアングルバージョン
今週は3日しか出勤していないですが脳みそも体もすごく疲れたので、土曜日の昼間はちょっとダラダラしたい。ぴあの配信画面が「それぞれの場所でゆっくり過ごしながらお待ちください」って言ってくれたのがやけに沁みました。エドガーアングルバージョン、どうなるのかと思ったら、エドガーが登場する場面はほぼエドガーのアップ。劇場でずっとオペラグラスで追いかけているような感覚でした。全体はわからないので初めてこの作品をみるという方にはつらかったかもしれません。カーテンコールのみりちばタイムで、みりおちゃんが「お衣装さんたちと耳元にカメラをつけるのかなあとか舞台セットの隠しカメラがあるのかなあとか話していましたが、何台もあるカメラで映してくれたんですね」みたいなことを話していました。わたしたちと同じことを思っていたのかしらと嬉しくなりました。「わたしだけがたくさん大きく映ってしまったのかしら」と話すみりおちゃんの隣で、アランバージョンが待っていた千葉くんが緊張の面持ちでした。二人は今日もトップスターとトップ娘役のようでした。もちろん千葉くんが寄り添い力のある娘役ポジション。
開演前、ようやく?みりおちゃんのコメント映像をみることができました。男役ではないのでボブショート、このふんわりとした女性がエドガーと同じ人とは思えず、でもエドガーの鬘がめちゃめちゃ似合いオーケストラに拍手するときは男役まんまのガニ股ですごく不思議な感じでした。ねねちゃんシーラが男爵との出会いを歌っている場面、ねねちゃんの歌声が響く中、ベンチで膝を立てて興味深々で聴いている、アップで映し出されたみりおちゃんエドガー、とっても表情が豊かでした。驚いたりうなづいたりすごいっていう感じだったり、なんだろう不思議みたいな口元だったり短い間にこんなに細やかにいろいろな表情をしているのだと今更ながらに知りました。婚約式を盗み見している時も、好奇心を抑えきれずのぞいているとっても可愛い少年からバンパネラの一族だとわかると驚いてひっくり返るまでもくるくるといくつもの表情をみせてくれました。無理矢理一族に加えさせられた時の怒りの表情、血に飢えて喉がかわき獲物を求めずにはいられなくなったときの白眼をむいた表情、クリフォード先生に傷の手当をうけたときは口元が軽蔑しているような表情などなど、わたしの言葉足らずではとても書き切れませんが役者さんてすごいですね。
エドガーと体を寄せ合うことの多いあーちゃんメリーベルも、登場するときはエドガーと共に大きく映っていました。エドガーがメリーベルの金髪巻き毛ごと背中をやさしくぐっと抱きしめときのショットもこの上なく麗しくて、リアル男子の中でよりいっそう際立つ、文字通りこの世の者ならぬ妖精感にあふれた美しい兄妹。昭和の漫画の実写化みたい。まだなにも知らない生き生きとした少年少女時代の水車くるくる回るの可愛らしさと美しさ。男爵夫妻がキスしているときは、二人そろってじっとみて、慌ててエドガーの手が顔を隠したのをメリーベルが払いのけて、また二人でじっとみていたと思います。2018年のタカラヅカスペシャルではトップコンビシャッフルで組んだ二人の兄妹。なんだか似ていました。ユーシスが自ら果てると「もう、私を愛する者はこの世にいない」とたった一人の家族エドガーを求め、共に生きていくためポーの一族になることを選んだ時メリーベルの心は達観してものすごく大人になったのだということがわかりやすく伝わってきました。自ら望んだんですよね、この時メリーベルは強くなった、でも見た目はずっと少女のまま永遠に大人にはならないという痛々しさと孤独。エドガーとメリーベルは、ブラックプールにやってきてアランと出会ったとき、すでに男爵夫妻と共にバンパネラとして長い永遠の時を生きてきているのだと今さらですがわかりました。どれくらいの歳月なのか数えられませんが、その重い時間を背負った一家4人はまるで絵画のようだということでした。誰にもわからない孤独を抱きしめながら生きてきたエドガーとメリーベルは、見た目は少年少女のまま心は達観している。
もみあったおじさんは階段から転落して死んでしまったと思い込んだアランが「僕はもお終いだ。誰か助けて!メリーベルに会いたい」と叫ぶとエドガーが現れる場面、涙がでました。花組の『ポーの一族』観劇録で書いていると思いますが3年前とは違う自分に沁みました。
エドガー「知ってる?君は人が生まれる前にどこから来るか?」
アラン「知らない」
エドガー「僕も知らない。だからメリーベルがどこへ行ったかわからない」
エドガー「おいでよ」
アラン「君たちの仲間になるの?」
エドガー「ああ。ポーの一族に加わるんだ。君もおいでよ、一人では寂し過ぎる。」
涼風真世さん老ハンナの「人間より恐ろしいものなんていないさ」の、ちょっとドスのきいた優しいおばあちゃまの声から、村人におそわれて杭をうちこまれる直前の、太くドスのきいた「どけー!!」が今日も最高でした。この台詞、宝塚版にあったかしらと「ル・サンク」を確認したらないですね。小西遼生さんポーツネル男爵の、シーラと共に消滅していく時の、美しく力強くひるがえったマントさばきも最高でした。男爵の衣装もかなり豪華ですね。ねねちゃんシーラの、クリフォードを一族に加えるべく誘惑していくときの白く長い首筋も最高でした。婚約式を盗み見していたのを見つかり無理矢理一族に加えられそうになったエドガーの後ろで、エドガーをどこのだれだと見下すような冷やな眼差しでみつめていた一族の男子二人、エドガーと共にアップで表情がよくわかりました。同級生の役もやっているアンサンブルメンバーだと思います。何役もこなして早替わりの連続。
『ポーの一族』のライブ配信、今日のエドガーアングルがわたしの千穐楽となりました。みりおちゃんエドガーに再び出会わせてくれて、小池先生、ありがとうございます。