たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

月組『Eternal Voice 消え残る想い』『Grande TAKARAZUKA 110!』-2024年6月21日東京宝塚劇場

2024年08月08日 18時25分06秒 | 宝塚

消え残る想いがつなぐ「芝居の月組」の伝統 宝塚月組公演『Eternal Voice 消え残る想い』『Grande TAKARAZUKA 110!』 | 情報☆キック (enbutown.com)

 

 

2024年6月21日(金)13時30分~、東京宝塚劇場

 夏至の日に月組を観劇、トップコンビの退団公演をなんとか無事に見届けることができました。昨年11月に月組を観劇っして以来、7か月ぶりの東京芸術劇場、急ぎ足でしたが開演前に公演デザートをいただくこともできました。

松本侑子著-断頭台に散った女王メアリ~スコットランドの風土と魔法をたどる旅~

 『消え残る想い』は正塚晴彦さんらしい実直な物語。頭の中で人間関係を理整理しながらストーリーについていくのがちょっと大変でしたが一通り理解できていたと思います。れいこさん、ナウオンステージでも話しているように、とてもリラックスしながら演じているようにみえました。ちなつさんがナウオンステージで話している、海乃ちゃんとふたりで実際にはみえていない景色をみながら語る場面がとても素敵でした。

 専科生になった凛城きらさん、大劇場は体調不良による休演のまま復帰のお知らせがなかったので心配でしたが元気そうで安心しました。わたしは『シャーロックホームズ』以来になりましたが安定の芝居力と存在感。夫婦役をやっていた娘役さんがどなただったのかお名前を認識しきれていませんが味のあるとってもいい夫婦感でした。

 回想シーンの処刑台へとのぼっていくスコットランド女王メアリー・スチュアートの横顔が美しすぎてどなたかと思ったら白河りりちゃん。綺麗すぎました。侍女アンナとのやりとり、ものすごくせまってくるものがあり、アンナも素晴らしかったです。この物語の中ではこのメアリー・スチュアートとアンナでなければという場面でした。

 佳城葵さんの溢れ出る人間ではない感、まばたきを全くしていないからだとこの作品でデビューされた指揮者さんがツィートされていてなるほどと思いました。せりあがってくるセットの客間のセットにれいこさんが入ると侍女がお茶にしましょうかという場面が毎回少しずつ違うところも何気に見所だったようです。なんでもないですが笑いを誘っていたかもしれません。

 霊媒師の彩みちるちゃんが、『ポーの一族』の涼風真世さんを彷彿とさせるぶっ飛び方で、最後捉えるまでの場面では大暴れ、ものすごいエネルギーを求められる役だと思いますが振り切っていて爽快でした。途中でこれは笑ってもいいんだと気づいて可笑しいやら可愛いやら。

 高翔みずきさんのはっきりしない塩梅がうますぎました。

 橘さんの演劇評があますことなく書き尽くしてくれているのでわたしがいうことはもうないのですが、退団公演色をさりげなくタイトルとメアリー・スチュアートに込めた、後味のいいオリジナル作品でした。

 

『Grande TAKARAZUKA110!』

 公演プログラムをこれ以上増やしてはいけないので購入を控えたため細かい場面を追うことはできませんが、110周年と退団していくトップコンビへのはなむけがこめられた仕上がり。れいこさんがまさかの日本物衣装に舞台上で早替わりして雪組・月組とめぐってきた年月を回想する場面が特に素敵でした。綺麗でしたね、ほんとに綺麗。海乃ちゃんとのデュエットダンスにはふたりでつくりあげたこれまでの作品の中から振付が再現されていたみたいで、わたしは全作品観ているいるわけでは十分認識できませんでしたが素敵でした。トップコンビになる前から組んできたので二人にしかない世界をつくりあげて阿吽の呼吸。他にはないコンビ感でれいこさんには海ちゃんだったのだと最後に思いました。

 昨年11月に月組を観劇した時の状況の混乱、そして自分自身の心のなかの様々を思うと慣れ親しんだ曲を聴きながら何か胸がいっぱいでした。舞台人であるタカラジェンヌは舞台をとおして表現することが全てでそれ以上でもそれ以下でもないのだと思いました。劇場の中で感じるものを信じるのみだと自分の中で再確認しました。だからまだ歩けるかぎりにおいては両足痺れきって足の甲に痛みが走りまくっていながら劇場に行きたいと思うのです。

 

日々絶望的な思いの中に沈みこんで過ごしていますが、宙組公演観劇を前に一応なんとか備忘録、ようやく書けました。

 

 


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