たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

月組『フリューゲル-君がくれた翼-』『万華鏡百景色(ばんかきょうひゃくげしき)』-東京宝塚劇場10/31・11/17

2024年04月03日 00時31分13秒 | 宝塚

信じましょう

目に見えるものだけが全てではない世界で、何を信じどう行動するのが正解か、

2023年10月31日(火)18時~、東京宝塚劇場B席

2023年11月17日(金)15時30分~、東京宝塚劇場B席

月組『フリューゲル-君がくれた翼-』『万華鏡百景色(ばんかきょうひゃくげしき)』

 友の会の当選チケット、無事に観劇することができました。どんな気持ちで宝塚をみればいいのだろうという気持ちがありましたが、客電が消えて幕があがれば舞台の上にはかわることのない、愛と夢と希望とやさしさにあふれた宝塚の世界がひろがっていて安心しました。現実は揺れ動いていましたがそんなことは全く感じさせませんでした。ひととき現実を忘れて堪能しました。月組のトップコンビも退団発表したあとだったので、わたしは最後の機会になるだろうと思いました。10月31日は公演デザートをいただくこともできました。

 

『フリューゲル-君がくれた翼-』

 幕がおりると涙している方の姿がちらほら。阪神淡路大震災での中止を経て宝塚大劇場の再開を飾った麻路さきさんのトップお披露目公演『国境のない地図』以来でベルリンの壁を軸とした舞台。親子の物語を中心にプログラムに書かれているようにホームドラマのような仕上がりで終演後はとてもあたたかい気持ちになりました。厳しい声もありますが座付演出家オリジナルの、宝塚でしか描くことのできない愛、夢、希望がそこにはありました。

 終盤、ベルリンの壁が崩れいくとき、ドイツ語で歌われた「歓喜の歌」、2回目の観劇時はヨナス@れいこさん(月城かなとさん)の歌い出しがより熱くドイツ語わかりませんが歌詞をクリアにききとることができて、素晴らしいコーラスでした。歓喜に湧く群衆の中、理想がくずれてうつろな表情で歩くヘルムナート@ちなつさん(鳳月杏さん)の背中をオペラグラスで追いました。軍服姿に長い脚がよりひきたっていたちなつさん。表情はみえませんでしたが背中が物語っていました。幕がおりていくなかピストルで頭を打ちぬこうとする最期を暗示する場面は演出が変更になったということのようでした。ナディア@海乃美月ちゃんのマネージャー:ルイス@おだちん(風間柚乃くん)が本当は裏の顔があるとかどんでん返しが待っているのかなと思いながら1回目は観ていましたがそんなことなかったですね。2回目でストーリーが整理できて裏の顔をもっていたのはヘルムナートでした。ヨナス@れいこさん、いい人の役は珍しく、難しかったということをナウオンステージで話していましたが清廉潔白な軍服姿、お似合いで素敵でした。大きなラブシーンはありませんでしたがナディア@海乃美月ちゃんとのコンビ感が安定。心の通い合いを芝居力で魅せてくれました。車で夜のベルリンの街をめぐる場面がよかったですね。海乃ちゃん大人っぽくスタイルよくて美脚。テーマソングの「フリューゲル」がいつかどこかできいたことのあるようなメロディーライン、真っ白なダンサーを配したところは宝塚らしい演出、天紫珠李ちゃんが最後の場面では翼になって踊っているところをオペラグラスで確認しました。三番手となったルイス@おだちん(風間柚乃くん)、芝居の間が絶妙でますます成長。礼華くん、雪組から異動してきた彩海せらくん、層が厚い。退団した蓮つかさくん。終盤弁護士役でようやく登場でしたがぽっぷあっぷタイムで4役演じていると話していました。全てオペラグラスで確認。最後は渋く締めて男役を全う。彩みちるちゃんのチルチルミチルが可愛すぎました。(みちるちゃん、最近『るろうに剣心』をオンデマンド配信で視聴しましたが少年役可愛すぎ)台詞の中で次に控える『万華鏡百景色(ばんかきょうひゃくげしき)』を宣伝していたところに温かさを感じました。

 

『万華鏡百景色(ばんかきょうひゃくげしき)』

 栗田優香さんの大劇場デビュー作。ウエクミ先生がさったあとのあらたな才能ある女性演出家。江戸-東京の景色を描いているので東京宝塚劇場では本拠地より臨場感があったと思います。

 もっとも印象的だったのは「地獄変」でしょうか。ちなつさん演じる芥川龍之介が執筆していたのは銀座にあるバウリスタというカフェだそうです。裸足でウエイトレスの噂話がきこえているのかいないのか取りつかれたように執筆する姿からおどろおどろしい地獄変の世界。芥川龍之介とちなつさんの親和性が高過ぎました。夢奈瑠音くん率いる男役が演じる”業”、炎の中で悶え苦しむ天紫珠李ちゃん演じる娘、大殿の蓮つかさくん、猿の蘭尚樹くん、芝居力のあるダンスで観るものを人間の業が煮え立つ世界へと誘ってくれました。

振付が森優貴さん、新たなに宝塚と出会ってくださりありがとうございます。

「大殿から地獄絵図の制作を命じられた絵仏師の良秀。より良き制作のために燃え盛る牛車の中で悶える女の姿を実際に見たいと願った良秀の願いを、大殿は聞き入れる。用意された女は良秀の娘・・・。良秀は最初亞然とするが、次第に恍惚の表情で取り憑かれたように絵を完成させ、最後には自害する。歌とダンスによって繰り広げるスペクタクルで幻想的な場面。」

ABOUT | Yuki Mori (yukimori-tanz.com)

芥川龍之介 地獄変 (aozora.gr.jp)

 

2023年11月17日(金)

 

 

10月31日(火)

10月31日は公演デザートいただきました。

 


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