たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

月組『WELCOME TO TAKARAZUKA』『ピガール狂想曲』宝塚大劇場千穐楽LV(2)

2020年11月07日 14時25分15秒 | 宝塚
 11月3日のお昼に投稿した記事のどこがブロガーさんの記事と酷似しているのか、検索からランキング上位にあがってくるアメーバブログを少し読んでみましたがわかりませんでした。初舞台生の口上をみて思った箇所なら去年5月21日の『オーシャンズ11』でも同じようなこと書いたし、大羽根背負って坐った月城かなとさんがふらつくことなく立ち上がった箇所なら同じことを思った方はたくさんいたのではと思います。たくさんのいいねがつくブログではなく、たくさんのいいねを求めてやっているブログでもなく、ただ日々自分がなんとか生き延びている証として続けています。生き続けることに希望がもてませんがブログを書きたいと思えるうちはまだ生きていられるのかなと思います。頭と心ばかりが疲れる日々で眠剤一錠でもねつくことができず、二錠のんでなんとか睡眠を確保した夜が今週は二回ありました。昨日は就労先でみたくないことをまたみてしまい、わからないほうが幸せだったことの全容をほぼ認識できてしまいました。1月末まで更新してしまったけれど続けていけるのか、その先はどうするのかと考えると非常につらい一日でした。平日のプレッシャーと緊張から解放されてゆっくり眠ることができた土曜日、こんな気圧の日は気持ちがうつにさそわれますが、大劇場では宙組の初日だし、東京宝塚劇場の月組のチケット当選したので、まだ死ぬわけにはいかない、たまきちの、タカラジェンヌはここにいますから、次に会う時まで笑顔でいてくださいね、っていう言葉を思い出しながらやり過ごしていこうと思います。

 『ピガール狂想曲』、ガブリエルがこの絵の中にいそうな世界観だったように思います。絵は楽しいものでなければならないと考えたルノワールの世界観、プログラムは舞台写真が掲載される東京公演のものを買おうと思うので原田先生がルノワールを意識されたかどうかはわかりませんが、にぎやかに人々が息づくモンマルトルの情景。わたしにとってはそんな楽しい作品でした。

『ルノワール展』_ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会
 https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/efbf63afa7baf4520f58abdad89b593e



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月組大劇場公演、106期生の初舞台公演でもありました。光月るう組長が最後に「初日から一日も休演することなく千穐楽を迎えられたことは奇跡だと思います」といった挨拶をしている時に、大階段上の初舞台生たちは涙していたとか。公演毎に口上を述べるから、一回でも公演できなかったら永久にその機会を失うことになる生徒が出てきたしまったわけで、全日程無事に公演できたことに胸をなでおろされたことと思います。

『WELCOME TO TAKARAZUKA』での口上の場面、坂東玉三郎さん監修だったのかな。青天に男役の袴を着こなした光月組長が歌舞伎調で挨拶。うしろにかわいい着物を身に着けた39名の初舞台生。昨年宙組『オーシャンズ11』大劇場公演で初舞台生の口上を最初で最後みたときにも思いましたがここからフィナーレの大階段に主要キャストとして立てるようになるまでの10年あまりの道のりは並大抵の精神力ではないのでしょう。早い方は2-3年で去っていくことをライブビューイングみるようになって知りました。これからの宝塚を支えていくスターたちがこの中にいるはずです。昨日から組配属、舞台の上で輝き続けてほしいです。

『WELCOME TO TAKARAZUKA』、月組の日本物ショーはいつ以来なのかな。所作も着物の着こなしもみなさん素敵でした。6場と短めでみやすく、幕開きのチョンパの華やかさから物語性のある各場面まで衣装も舞台セットの豪華で楽しめました。口上のあと、松本悠里さんが扇に思いをこめて踊る場面、いくつものお社が盆にのって回りながら夜の中に登場する中を、松本悠里さんがせりあがってこられました。たぶん記憶の中の思い人として、白ぬぐいかぶり盆にのってせりあがり消えていった男役は鳳月杏さんともう一人どなたかな、東京公演で確認。その次の夜空にかかる三日月がだんだんと満月になっていく中を月組生たちが踊る場面も素敵でした。星も流れたかな、舞台セットも衣装も豪華で幕開けのチョンパからフィナーレまでずっと華やかで心の底から楽しめました。映画館でだけど、自分、なんどか小さく手拍子を続けていたような気がします。

『ピガール狂想曲』、たまきちの男女の双子の演じ分け、圧倒的に一生懸命男のふりをしているジャンヌちゃんの場面が多かったので初舞台生のロケットが終わり、大階段上で娘役さんたちをしたがえて真ん中に立っていた時の、ザ男役にキャーなりました。これぞ宝塚、ポスター画像のたまきちはジャンヌちゃんですね、だから柔らかい雰囲気を醸し出しているのだと。たまきちと娘役さんたちのダンスのあと、続々と男役が大階段上をおりてきて燕尾服のダンス、これまた宝塚を堪能できる場面でした。フィナーレのデュエットダンス、美園さくらちゃん、努力に裏打ちされて引き締まった背中と腰がいちだんと素敵でした。折れそうに細い、細すぎますけどねアスリートの細さ。今この時にガブリエル、適役でした。こんなドレスを身にまとったフランス女性、ルノワールの絵画の中にいそうな雰囲気。鳳月杏さんの華やかな刺繍をほどこしたスーツに目をうばわれましたが、冠スポンサーついてないけど衣装代に惜しみなくお金をかけていたように思います。それぞれの役柄にあわせて細部までこだわった衣装、豪華でした。ムーランルージュのカンカンの場面、ダンサーの暁千星さんがバレエを披露、オンデマンド配信で視聴した番組の中で中学時代、バレエ教室に通いながら内緒でバレーボール部にも所属し勉強は通学の電車の中でしていたことを話していて頭がさがる思いがしました。これぐらいのど根性ガエルでないと舞台に立ち続けることはできないのだろうと。千海華蘭ちゃん、男役10何年目?のはずなのにかわいい、お酒で身を滅ぼした実在の画家、どうしようもないところがある役所なのだろうと思いますが華蘭ちゃんが演じるとかわいい、いつまでもこんなにかわいいってどういうこと、ほんとに不思議。かわいいけど芝居はきっちり舞台をしめていました。光月るう組長のお姉キャラの振付師、風間柚乃くんの、ガブリエルをみはっているうちにカンカンの場面にでることになってしまい男がドレスを着た弁護士とか、芝居小屋の掃除婦でいちばんダンスがうまかった夏月都副組長とか、芝居の月組はみなさん芝居がうまいし、コーラス、ダンスの場面もよかったですね。

 何度目かのカーテンコールでたまきちが月組生たちを呼んで、初舞台生たちは?で初舞台生たちも登場して月組生たちの後ろに並んだ時、大羽根背負いながら彼女たちがみえるようにとしゃがんだのは月城かなとさんと美園さくらちゃん。たまきちが話している間小さくなっていて終わるとほぼふらつくことなく立ち上がりました。いちばん疲れている最後のときに十何キロ?背負って坐り、立つ。美しきアスリートたち、どれだけ筋力を鍛えているのか。

 わたしたちは、タカラジェンヌはここにいます、とわたしたちの不安を払拭しようとしてくれたたまきちのあたたかい言葉を思い出します。東京公演、退団の一本前、これからさきも見続けることができるわけではにから行くよ。大劇場、東京、ともに12月分の前売りは友の会の抽選がこれから。一席ずつ空けるのか、空けずに販売するのか、劇団は様子をみながら決めようとしているのでしょう、『アナスタシア』のライブ配信のお知らせがまだないのも状況をみているのかな。寒さと乾燥の季節になってきてどうなっていくのでしょうね、信じて待っています。ひとつひとつ、どの舞台も無事に上演できますように、自分、無事に観劇できますように・・・。



 

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