たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組『アナスタシア』-東京宝塚劇場公演

2021年01月22日 22時51分05秒 | 宝塚
宙組『アナスタシア』-東京宝塚劇場公演
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/06a5d96c93123835f53c275a7dd06e91 


 1月22日(金)13時30分~、お隣の日生劇場とお向かいのシアタークリエがひっそりとしている中、宙組は元気度200%、夢と希望があると信じられる場所は今日もキラキラとしていました。水曜日と木曜日の2日間、別に自分が悪いわけではなく体制を決めている人たちの責任なのになんかこんなんで申し訳ないと涙が流れてつらかった現実を忘れて劇場という空間を楽しみました。映像の美しさがディズニーランドの中に迷い込んだような気分、つかの間の夢のひとときでした。

 A席、わりと右側でした。19日はセンターだったので、席が違うとみえかたも違っていました。花道が近いの嬉しいですね。

 マリア皇太后@すっしーさん(寿つかささん)、いちだんと神々しかった。二幕、鮮やかなパールのドレスで登場したとき照明の加減でしょうか、白髪のまじった金髪にドレスのパールが反射している?ようにもみえて横顔がものすごく綺麗でした。アーニャをアナスタシアと認めたあと、ディミトリ@真風涼帆さんのアーニャへの思いを知ったマリア皇太后、つかの間のアーニャとの時間を過ごしたあと、あなたは好きな人と自由に生きなさいとアーニャの手をとって伝える場面から、記者たちにあの子はもう帰ってこないと言い切る場面までの流れが特に秀逸。芝居力、年輪ですね。オンデマンド配信で18年ぶりに再会したこの『鳳凰伝』にまだ若いすっしーさんがいるの、感動でした。宙組の守護神ここにありの存在感、さすがです。


 
 二幕、パリのネヴァクラブでパールに金色をあしらったロシアちっくな衣装(こんな間抜けな表現しかできない)で歌い踊るギャルソンたち、ギャルソンヌたち、キラッキラッの弾けるような笑顔で今日はいちだんと元気いっぱい。その真ん中で踊っていた、セルゲイ@紫藤りゅうくんのキラキラ笑顔が今日はいちだんとキラキラ、まぶしすぎました。台詞は少ない、スーツ着て一人異質な存在のグレブに声かけるだけ、あとは元気いっぱいに歌って踊っています。リリー@和希そらくんを軽々と?ではないと思うのですがそう見える余裕のリフト。セルゲイとして登場するのはこの場面だけなので出番が少ないようにみえていましたが、何役もこなしているのでけっこう忙しいと気づきました。ロマノフ家の一員と記者、一幕ではネヴァ河の公園でディミトリとアーニャをいじめる場面のすぐあとに今度はアーニャの記憶の中にロマノフ男として登場、めっちゃ早変わり。秋音光くん、留依蒔世くん、鷹翔千秋くんも一緒。ライブビューイングで誰だろうと気になった、アレクセイ@遥羽ららちゃんを抱っこしたままほぼぐらつくことのないロマノフ男は鷹翔千秋くんでした。

 イポリトフ伯爵@凛城きらさん、パリ行きの列車に乗り込む前の、ロシアに別れを告げるアカペラソロが今日も秀逸、イポリトフ伯爵として登場するのはここだけ、この歌だけなのですがどういう人物なのか伝わってきて心情がせまってきます。イポリトフ伯爵のソロから、ディミトリ、アーニャを先頭とする、ボリシェヴィキの手から逃れるため列車に乗ろうとするロシア人たちのコーラスが美して19日に続いて涙。凛城きらさんも何役もこなしていて、サンクトペテルブルクの市民からパリのネヴァクラブでは客人として登場し、ヴラドとリリーが歌い踊る場面では綾瀬あきなさんとカップルになっているのを発見、素敵でした。

 大きな役が少ないこの作品、プログラムに紹介されている本役だけを演じてるのは真風さん、まどかちゃん、キキちゃん、ずんちゃん、すっしーさんだけなんですね。娘役さんたちもけっこうな上級生が元気いっぱいに何役もこなしていてたのもしい限り。ロマノフ一家の潤花ちゃんと天彩峰里ちゃんがポリシェヴィキ役もやっているのも面白い、気難しいアレクサンドラ皇后@美風舞良さんは記者をやっているのを発見、アレクセイ@遥羽ららちゃんは列車の中に乗客としているのを発見、見つけ出しきれないですが、どの場面でも一人一人役になりきっているところが舞台の層を厚くしています。目が足りないですね。

 今日のグレブ@キキちゃん(芹香斗亜さん)、こんな軍服を着ているけれどこわい人間ではない、こんな冗談も言ったりするからのアドリブはダンスしていました。ロシアのコサックダンスですね。アーニャは反応してくれなかったのであきらめ気味?にゆっくりお茶でも飲んで温まろうから「ネヴァ河の流れ」、『神々の土地』の時にかじったロマノフ王朝の最後がわりとリアルによみがえってきました。重さが増したと感じました。右手に映像を使ったレーニン像がみえる演出、19日は気づいていませんでした。キキちゃん、ずっと険しい顔をしていて重いところを一心に背負う役どころ、一幕の終わり近く、アーニャがアナスタシアなら父親の後を継いで撃てと命じられた自分と一目で惹かれたアーニャを守りたい自分と葛藤する「アーニャ~♪アーニャ~♪」が壮大でした。二幕、エンディングに向けてアナスタシアとわかったアーニャを撃つことができずうずくまるときのちんまりとまるまる加減がいちだんとすごくて出番の多くないグレブの存在感はさらに秀逸でした。逃れてきたパリで過去の栄光に酔いしれるロシア人たちを軽蔑する表情もすごかった。

 アーニャが連れられてきたグレブの執務室で、最後まで一人、氷のような顔をして立っているボリシェヴィキの女性どなたかな、すごく気になります。ボリシェヴィキの女性たち、けっこうこわい表情をしていて登場する場面少ないですが存在感あります。

 まだディミトリ、アーニャ、ウラドのことを書いていないですが、見どころありすぎて書き切れないですね。これは劇場という空間まるごと楽しめる作品。耳が幸せな作品。

 土日は寒くなります。千穐楽まで4週間、公演が無事に続いていきますように・・・。











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